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第23話:貴族派閥の反撃!
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「にゃっほーい!
レオンの勝利にゃ!」
ミュリが尻尾をブンブン
振りながら、王宮の厨房で
跳ね回っている。
「おい、跳ねすぎると
危ないぞ。」
「大丈夫にゃ!
ミュリは身軽にゃ!」
そう言った瞬間、
ミュリの足元にあった木箱に
引っかかり──
「にゃっ!?」
見事に宙を舞った。
「ほら言わんこっちゃない……
っと。」
俺は素早く手を伸ばして、
落ちてきたミュリを
キャッチする。
「ふにゃ~……
レオン、意外と頼りに
なるにゃ……。」
「お前はもうちょっと
気をつけろ。」
「にゃふふ~、
でもレオンの腕の中、
意外と居心地いいにゃ。」
「……は?」
こいつ、天然で
こういうこと言うから
心臓に悪いんだよな。
「にゃ?」
「……いや、なんでもない。」
俺はミュリをそっと降ろし、
厨房の片付けに戻ること
にした。
⸻
バルドールの陰謀
俺たちの勝利から数日が
経った。スパイス料理の
評判は王宮の中でも広まり、
貴族たちの間でも話題になり
始めている。
「おお、あのローストチキン、
実に美味だったな。」
「スパイスを使うことで、
これほどまでに風味が
引き立つとは……。」
王宮の食堂では、そんな声が
ちらほらと聞こえてくる。
よしよし、このまま
スパイス文化を広めて──
「愚か者め……!」
「……?」
どこからか、低い声が聞こえ
てきた。振り向くと、
そこにはバルドールが
不機嫌そうに立っている。
「ふん、スパイスなど
という下賤な文化が王宮に
広まるなど、あってはならん。」
「……お前、まだそんなこと
言ってるのか?」
「当然だ。我々貴族派閥に
とって、伝統こそが全て。
貴様のような異端者が
入り込む余地はない。」
……いやいや、俺のせいで
伝統が壊れるわけじゃない
だろ。
「にゃ? でも、スパイス料理
おいしいにゃ?」
ミュリが首を傾げながら言う。
「愚か者め……!」
「にゃ?」
「にゃ?」じゃねえよ……。
バルドールは鼻息を荒く
しながら、俺を睨みつけた。
「……貴様が王宮料理に
スパイスを持ち込むという
なら、私も手を打たせて
もらう!」
「手を打つ?」
「貴様のスパイスを、
王宮から排除してやる!」
「にゃ!?」
「はあ?」
こいつ、面倒なことを
企んでるな……。
⸻
スパイス消失事件!?
翌朝。厨房に行くと──
「……ん?」
何かがおかしい。
スパイスの棚を見て、
俺は思わず眉をひそめた。
「スパイスが……ない?」
確かに昨日まであった
スパイスの瓶が、
綺麗さっぱり消えている。
「にゃ!?
どこ行ったにゃ!?」
「俺が聞きたいよ……。」
厨房の料理人たちも
ザワザワと騒ぎ始めた。
「おい、どうした?」
ガストロが入ってきて、
状況を確認すると、
眉間にしわを寄せた。
「これは……誰かが意
図的に隠したな。」
「隠したって……
そんなことするやつ……
ああ、いるな。」
俺はため息をついた。
「にゃ? いるにゃ?」
「バルドールだよ。」
「にゃっ!?
またあいつにゃ!?」
「まあ、間違いない
だろうな。」
「くっ……スパイスが
なければ、王宮で
スパイス料理は作れなく
なる。」
ガストロが悔しそうに
拳を握る。
「ふふふ……
これで終わりだな。」
……あ、いたわ。
「おいバルドール、
お前がやったんだろ。」
「証拠があるのかね?」
「……やっぱりお前か。」
「証拠がないなら、
何も言えまい。」
うわー、
典型的な悪役ムーブ……。
「にゃ~! 許せないにゃ!」
ミュリがプンプン怒っている。
「こうなったら、
ミュリが見つけ出すにゃ!」
「お、おい……?」
「にゃ~~!!」
ミュリはその場で
四足になり、まるで本物の猫の
ように匂いを嗅ぎ始めた。
「……お前、本当に猫
だったりしない?」
「にゃ?」
「いや、なんでもない。」
「にゃ~……
この匂い、こっちにゃ!」
ミュリはスパイスの匂いを
追って、厨房の奥へと
進んでいく。
⸻
スパイス発見!
「にゃっ! あったにゃ!」
ミュリが指差した先には、
大きな木箱が置かれていた。
俺が蓋を開けると──
「……やっぱり、ス
パイスが全部ここに
あるじゃねえか。」
「にゃふふ~!
ミュリすごいにゃ!」
「ほんと、お前の嗅覚
どうなってんだ……。」
その場にいた料理人たちが、
驚きの声を上げた。
「バルドール、
お前の負けだな。」
「ぐっ……!」
バルドールは歯ぎしり
しながら、その場を去って
いった。
「ふぅ……とりあえず、
スパイスは無事だったな。」
「にゃふ~♪ これでまた
おいしい料理が作れるにゃ!」
「お前の活躍のおかげだよ。」
「にゃっ!?
レオン、褒めたにゃ!?」
「まあ、今回はな。」
「にゃふふ~!
もっと褒めるにゃ!」
「調子に乗るな。」
こうして、俺たちはスパイスを
取り戻し、王宮の厨房に平和が
戻ったのだった。
レオンの勝利にゃ!」
ミュリが尻尾をブンブン
振りながら、王宮の厨房で
跳ね回っている。
「おい、跳ねすぎると
危ないぞ。」
「大丈夫にゃ!
ミュリは身軽にゃ!」
そう言った瞬間、
ミュリの足元にあった木箱に
引っかかり──
「にゃっ!?」
見事に宙を舞った。
「ほら言わんこっちゃない……
っと。」
俺は素早く手を伸ばして、
落ちてきたミュリを
キャッチする。
「ふにゃ~……
レオン、意外と頼りに
なるにゃ……。」
「お前はもうちょっと
気をつけろ。」
「にゃふふ~、
でもレオンの腕の中、
意外と居心地いいにゃ。」
「……は?」
こいつ、天然で
こういうこと言うから
心臓に悪いんだよな。
「にゃ?」
「……いや、なんでもない。」
俺はミュリをそっと降ろし、
厨房の片付けに戻ること
にした。
⸻
バルドールの陰謀
俺たちの勝利から数日が
経った。スパイス料理の
評判は王宮の中でも広まり、
貴族たちの間でも話題になり
始めている。
「おお、あのローストチキン、
実に美味だったな。」
「スパイスを使うことで、
これほどまでに風味が
引き立つとは……。」
王宮の食堂では、そんな声が
ちらほらと聞こえてくる。
よしよし、このまま
スパイス文化を広めて──
「愚か者め……!」
「……?」
どこからか、低い声が聞こえ
てきた。振り向くと、
そこにはバルドールが
不機嫌そうに立っている。
「ふん、スパイスなど
という下賤な文化が王宮に
広まるなど、あってはならん。」
「……お前、まだそんなこと
言ってるのか?」
「当然だ。我々貴族派閥に
とって、伝統こそが全て。
貴様のような異端者が
入り込む余地はない。」
……いやいや、俺のせいで
伝統が壊れるわけじゃない
だろ。
「にゃ? でも、スパイス料理
おいしいにゃ?」
ミュリが首を傾げながら言う。
「愚か者め……!」
「にゃ?」
「にゃ?」じゃねえよ……。
バルドールは鼻息を荒く
しながら、俺を睨みつけた。
「……貴様が王宮料理に
スパイスを持ち込むという
なら、私も手を打たせて
もらう!」
「手を打つ?」
「貴様のスパイスを、
王宮から排除してやる!」
「にゃ!?」
「はあ?」
こいつ、面倒なことを
企んでるな……。
⸻
スパイス消失事件!?
翌朝。厨房に行くと──
「……ん?」
何かがおかしい。
スパイスの棚を見て、
俺は思わず眉をひそめた。
「スパイスが……ない?」
確かに昨日まであった
スパイスの瓶が、
綺麗さっぱり消えている。
「にゃ!?
どこ行ったにゃ!?」
「俺が聞きたいよ……。」
厨房の料理人たちも
ザワザワと騒ぎ始めた。
「おい、どうした?」
ガストロが入ってきて、
状況を確認すると、
眉間にしわを寄せた。
「これは……誰かが意
図的に隠したな。」
「隠したって……
そんなことするやつ……
ああ、いるな。」
俺はため息をついた。
「にゃ? いるにゃ?」
「バルドールだよ。」
「にゃっ!?
またあいつにゃ!?」
「まあ、間違いない
だろうな。」
「くっ……スパイスが
なければ、王宮で
スパイス料理は作れなく
なる。」
ガストロが悔しそうに
拳を握る。
「ふふふ……
これで終わりだな。」
……あ、いたわ。
「おいバルドール、
お前がやったんだろ。」
「証拠があるのかね?」
「……やっぱりお前か。」
「証拠がないなら、
何も言えまい。」
うわー、
典型的な悪役ムーブ……。
「にゃ~! 許せないにゃ!」
ミュリがプンプン怒っている。
「こうなったら、
ミュリが見つけ出すにゃ!」
「お、おい……?」
「にゃ~~!!」
ミュリはその場で
四足になり、まるで本物の猫の
ように匂いを嗅ぎ始めた。
「……お前、本当に猫
だったりしない?」
「にゃ?」
「いや、なんでもない。」
「にゃ~……
この匂い、こっちにゃ!」
ミュリはスパイスの匂いを
追って、厨房の奥へと
進んでいく。
⸻
スパイス発見!
「にゃっ! あったにゃ!」
ミュリが指差した先には、
大きな木箱が置かれていた。
俺が蓋を開けると──
「……やっぱり、ス
パイスが全部ここに
あるじゃねえか。」
「にゃふふ~!
ミュリすごいにゃ!」
「ほんと、お前の嗅覚
どうなってんだ……。」
その場にいた料理人たちが、
驚きの声を上げた。
「バルドール、
お前の負けだな。」
「ぐっ……!」
バルドールは歯ぎしり
しながら、その場を去って
いった。
「ふぅ……とりあえず、
スパイスは無事だったな。」
「にゃふ~♪ これでまた
おいしい料理が作れるにゃ!」
「お前の活躍のおかげだよ。」
「にゃっ!?
レオン、褒めたにゃ!?」
「まあ、今回はな。」
「にゃふふ~!
もっと褒めるにゃ!」
「調子に乗るな。」
こうして、俺たちはスパイスを
取り戻し、王宮の厨房に平和が
戻ったのだった。
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