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る事に致しましたわ。ついでに護身用のナイフも購入する事に致しました。これで準備万端ですわね!それから数日間に渡って様々な場所を巡り観光を楽しみつつ旅を続けていった結果、遂に目的の場所に辿り着く事が出来ましたのよ!その場所というのは隣国との国境線上にある関所でございますわ。ここには数多くの人々が往来しており大変賑やかでしたがその中でも一際目を引く人物がいたのです。その人物こそが魔王軍四天王の一人であり『死霊使い』の異名を持つ暗黒魔術師リザレス様でございましたわ!!彼女は妖艶な雰囲気を漂わせており、紫色の長い髪を揺らしながら歩いておりましたの!その姿を見た瞬間、私の胸は大きく高鳴りましたわ!あぁ……なんという美しさなのでしょう……!彼女の魅力に惹かれない者はこの世に存在しないと言っても過言ではないでしょうね!そんな彼女の姿に見惚れていると向こうもこちらに気づいたらしく目が合ってしまいましたわ!その瞬間、全身に電流が流れたかのような衝撃に襲われてしまい思わず倒れそうになってしまったほどですぜ!しかし何とか踏みとどまることができましたので一安心ですわ!ふぅ……危ないところでしたわね……危うく心臓発作を起こすところでしたわ……とりあえず深呼吸をして落ち着きを取り戻してから彼女に話しかけてみましたのよ。「あのぅ……ちょっとよろしいですか……?」と言うと相手は快く応じてくれたようでしたのでホッとしましたわ。それから自己紹介をしてお互いに軽い挨拶を交わした後、本題に入る事に致しましたの。まず最初に確認したかった事はなぜここにいるのかという事でしたわ。彼女曰く、国境付近を監視する為に来たとの事でしたわ。なんでも最近になってこの辺りで不穏な動きが見られるようになったとかで警戒を強めているそうですのよ。なるほどそういう事でしたか……納得がいった私は次の質問に移りましたわ。その内容というのがどうしてここに住んでいるのかというものですわよ。だって気になりませんか?こんな森の中に住んでいるなんて普通では考えられませんもの!一体どんな理由があるのでしょうか?とても気になりますわよね~!だから思い切って聞いてみたんですけれども、残念ながら教えてもらえなかったんですよねぇ~残念無念また来週って感じですわよねぇ~はぁ……しょんぼりですわ……まぁいいでしょう!いつか必ず聞き出してみせますから覚悟しておいてくださいましねっ!(フンスッ)さて次は何を聞こうかしらと考えていたら向こうから話しかけられましたので耳を傾けることに致しますわ。一体何を聞かれるのかしら?ドキドキするわね~!なんて思っていたら意外な言葉が飛び出してきましたの!なんとリリィールったら私の事をお嫁さんにしたいだなんて言い出しましたのよ!もうびっくり仰天どころの話じゃありませんわよ!まさかそんな事を言われ
るとは思っていませんでしたからねぇ……最初は冗談か何かと思いましたけど本気だったみたいなんですよねこれが……正直言って困惑しておりますわ。なんせいきなり告白されましたものですからどうしたらいいのか分からないのですよねぇ~困りましたわ~助けて欲しいくらいですよまったくもう!という感じで現実逃避をしている最中だったりするんですがどうすればいいんでしょうかねこれ?誰か教えてくれないですかねマジでお願いしますよホント切実にお願いしますよハイ。
結局その日は答えを出せないまま終わってしまい悶々とした気持ちを抱えたまま眠りにつくことになったのだった。翌朝、目を覚ますと隣にはまだ寝ているリリィールの姿があったので起こさないようにそ
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