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こうして、私たちは婚約することになった。
この件で、コリンダがかなり腹を立てていて、何度か詰め寄られることがあったが、アクセルが間に入ってくれたおかげで、何も言われなくなっていった。
私たちの関係は良好で、友人にはなれたような気がする。
貴族が集う学園で過ごすのは不安だったが、杞憂に終わった。
第一王子ともいい関係を結ぶ事ができたし、ヒロインとも友人になれた。
両親も悪に手を染めることもなく、当然私もそうだ。
断罪される事なく、私は18歳を迎えた。
誓約書通り、アクセルと婚約を解消して屋敷に帰ると、前触れもなく一人の男が屋敷にやってきた。
「ヴァイオレット!アイツと婚約を解消したのか!?」
やってきたのは、友人でもある第一王子のウィングだ。
「なんで、誰にも言ってないのにすでに知っているのよ」
婚約を解消したのはつい先ほどだというのに、なぜ、彼は知っているのか。
「企業秘密だ」
「どんな秘密よ」
もし、そんな企業があるなら国営の企業なのだろうか、少し恐ろしい。
「なあ、アイツと婚約を解消したって事はフリーなんだろ?フラれて寂しかったら俺がいるぞ」
慰めているつもりなのか、傷口に塩を塗りたくっているのか判別はつかない。
純粋な優しさなら言葉を選ぶべきだ。
気になる事は円満解消だというのに、なぜ、私がフラれた前提なのだろうか。酷い。
「……フラれた前提なのね」
「俺と婚約を……」
ウィングが何か言いかけたところで、一人の少女が割って入ってきた。
「その婚約ちょっと待った!」
ヒロインのローズだ。
彼女とは親友だ。
なぜかわからないけれど、私がアクセルとの婚約を解消したことを知っているような気がした。
「私がいますわよ」
ローズはさも当然のように私の婚約者候補に名乗りをあげるけれど、この国では同性婚は許されていなかった気がする。
「クソ、いいところだったのに!てか、女同士の婚約はこの国では認められていないぞ!」
「愛の形は十把一絡げですわ。私がヴァイオレット様を幸せにします!」
ウィングの指摘に、ローズはノンノン!と人差し指を振りそう答える。
「十人十色じゃなくて?」
「愛の上ではそんな些細なこと重要じゃありません……!」
そこ、重要じゃないのか。
「このままでは平行線のままだ。とりあえず、俺と婚約しよう」
「いいえ、私とです。気がついたら垂直に交わるかもしれません。とりあえず婚約しましょう」
この二人の存在がすでに平行線だ。
本ではくっつくはずだったのに、仲がいいのか悪いのか、こういった謎の喧嘩をする。
見ているだけなら微笑ましいので別にいいのだけれど。
気がついたら日が暮れて、二人はなぜか私の屋敷で夕食を食べて帰って行った。
親友というのは、きっとこんな感じなのだろう。
二人の顔を見ると少しだけ元気が出た気がした。
長い付き合いを精算するという事は、それだけで疲れてしまうものだ。
こうして、私たちは婚約することになった。
この件で、コリンダがかなり腹を立てていて、何度か詰め寄られることがあったが、アクセルが間に入ってくれたおかげで、何も言われなくなっていった。
私たちの関係は良好で、友人にはなれたような気がする。
貴族が集う学園で過ごすのは不安だったが、杞憂に終わった。
第一王子ともいい関係を結ぶ事ができたし、ヒロインとも友人になれた。
両親も悪に手を染めることもなく、当然私もそうだ。
断罪される事なく、私は18歳を迎えた。
誓約書通り、アクセルと婚約を解消して屋敷に帰ると、前触れもなく一人の男が屋敷にやってきた。
「ヴァイオレット!アイツと婚約を解消したのか!?」
やってきたのは、友人でもある第一王子のウィングだ。
「なんで、誰にも言ってないのにすでに知っているのよ」
婚約を解消したのはつい先ほどだというのに、なぜ、彼は知っているのか。
「企業秘密だ」
「どんな秘密よ」
もし、そんな企業があるなら国営の企業なのだろうか、少し恐ろしい。
「なあ、アイツと婚約を解消したって事はフリーなんだろ?フラれて寂しかったら俺がいるぞ」
慰めているつもりなのか、傷口に塩を塗りたくっているのか判別はつかない。
純粋な優しさなら言葉を選ぶべきだ。
気になる事は円満解消だというのに、なぜ、私がフラれた前提なのだろうか。酷い。
「……フラれた前提なのね」
「俺と婚約を……」
ウィングが何か言いかけたところで、一人の少女が割って入ってきた。
「その婚約ちょっと待った!」
ヒロインのローズだ。
彼女とは親友だ。
なぜかわからないけれど、私がアクセルとの婚約を解消したことを知っているような気がした。
「私がいますわよ」
ローズはさも当然のように私の婚約者候補に名乗りをあげるけれど、この国では同性婚は許されていなかった気がする。
「クソ、いいところだったのに!てか、女同士の婚約はこの国では認められていないぞ!」
「愛の形は十把一絡げですわ。私がヴァイオレット様を幸せにします!」
ウィングの指摘に、ローズはノンノン!と人差し指を振りそう答える。
「十人十色じゃなくて?」
「愛の上ではそんな些細なこと重要じゃありません……!」
そこ、重要じゃないのか。
「このままでは平行線のままだ。とりあえず、俺と婚約しよう」
「いいえ、私とです。気がついたら垂直に交わるかもしれません。とりあえず婚約しましょう」
この二人の存在がすでに平行線だ。
本ではくっつくはずだったのに、仲がいいのか悪いのか、こういった謎の喧嘩をする。
見ているだけなら微笑ましいので別にいいのだけれど。
気がついたら日が暮れて、二人はなぜか私の屋敷で夕食を食べて帰って行った。
親友というのは、きっとこんな感じなのだろう。
二人の顔を見ると少しだけ元気が出た気がした。
長い付き合いを精算するという事は、それだけで疲れてしまうものだ。
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