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そうこうしているうちに、雨はやみ雷も静まり返った。次の朝がやってきた。結局、ソフィアは夫婦の営みどころか、まともに眠ることすらできなかった。そのせいで、せっかくの美しい素顔が、どこか歪んでいた。男たちがこの姿を見たら、間違いなく残念がると思った。
「ソフィア様???一体、どうしたんですか???」
部屋から出てきたソフィアの姿を見たメイドたちは、当然のごとく驚いた。
「いや……私は大丈夫ですから……」
歩きもぎこちなかった。階段を一段一段下るのがやっとで、全く元気がなかった。それに比べ、私はといえば……。
「皆さん、おはようございます。今日も気持ちのいい朝ですね!!!」
こんな感じで能天気な挨拶をする。それはそれで、メイドたちに新しいインパクトを提供することになったのだが。
「それで……ホールデン様はどうされました???」
メイドたちがソフィアに尋ねた。
「ああ、ホールデン様はすっかりお休みになっていますよ……」
お休みになっている……もう朝だというのにまだ寝ているのか……。それもそれで不思議な感じがした。でも、もっと不思議だったのは、ソフィアが一向に私と目を合わせないってこと。仲のいい姉妹なのだから、朝の挨拶を欠かすことはない。
「おはよう、ソフィア!!!」
私が子供のように元気よく声をかけても、ソフィアは小声で、
「おはようございます……」
とつぶやくのみだった。私にはやっぱり理解できなかった。
「ソフィア様???一体、どうしたんですか???」
部屋から出てきたソフィアの姿を見たメイドたちは、当然のごとく驚いた。
「いや……私は大丈夫ですから……」
歩きもぎこちなかった。階段を一段一段下るのがやっとで、全く元気がなかった。それに比べ、私はといえば……。
「皆さん、おはようございます。今日も気持ちのいい朝ですね!!!」
こんな感じで能天気な挨拶をする。それはそれで、メイドたちに新しいインパクトを提供することになったのだが。
「それで……ホールデン様はどうされました???」
メイドたちがソフィアに尋ねた。
「ああ、ホールデン様はすっかりお休みになっていますよ……」
お休みになっている……もう朝だというのにまだ寝ているのか……。それもそれで不思議な感じがした。でも、もっと不思議だったのは、ソフィアが一向に私と目を合わせないってこと。仲のいい姉妹なのだから、朝の挨拶を欠かすことはない。
「おはよう、ソフィア!!!」
私が子供のように元気よく声をかけても、ソフィアは小声で、
「おはようございます……」
とつぶやくのみだった。私にはやっぱり理解できなかった。
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