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その1
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「ソフィア!!!貴様との婚約を破棄する!!!」
侯爵令嬢ソフィアに婚約破棄を申し出たのは、婚約者であった王子アーガイルだった。
「王子様!!!今すぐソフィア様を裁いてください!!!この方は……魔女ですわ!!!」
王子アーガイルのそばに控えていたのは、恐らくはアーガイルの新しい婚約者になる感じのする令嬢だった。
その名はレイニー。
美しさを武器に数々の男を手玉に取って来た悪女……とは言っても、みなその魅力には勝てないから、陰の実力者とうわさされることもあるくらいだ。
そのレイニーを敵にまわしてしまったら、確かに誰も勝てないと思う。それは、いかに喧嘩強いソフィアもまた、例外ではなかったはずだ。
「あなたのせいで……私の大切な弟が死んだのです!!!!」
真相はよくわからない。だがしかし、レイニーの弟が死んだというのは事実だった。それが、本当にソフィアの力によるものなのか……普通に考えれば因果関係はないように思えるが、やはり誰もわからないのだ。
つまり、この結びつきを明確に否定できる証拠がない。
そうなれば、世間はたいてい、レイニーを味方につける。
こうして、何も証拠がない場合は、ほぼ確実にレイニーの証言が正しいことになってしまうのだった。
侯爵令嬢ソフィアに婚約破棄を申し出たのは、婚約者であった王子アーガイルだった。
「王子様!!!今すぐソフィア様を裁いてください!!!この方は……魔女ですわ!!!」
王子アーガイルのそばに控えていたのは、恐らくはアーガイルの新しい婚約者になる感じのする令嬢だった。
その名はレイニー。
美しさを武器に数々の男を手玉に取って来た悪女……とは言っても、みなその魅力には勝てないから、陰の実力者とうわさされることもあるくらいだ。
そのレイニーを敵にまわしてしまったら、確かに誰も勝てないと思う。それは、いかに喧嘩強いソフィアもまた、例外ではなかったはずだ。
「あなたのせいで……私の大切な弟が死んだのです!!!!」
真相はよくわからない。だがしかし、レイニーの弟が死んだというのは事実だった。それが、本当にソフィアの力によるものなのか……普通に考えれば因果関係はないように思えるが、やはり誰もわからないのだ。
つまり、この結びつきを明確に否定できる証拠がない。
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