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その14
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女の幸せってものがどこにあるのか……あんまり深く考えたことはありませんでしたが、その答えは意外と身近にあるかもしれないと思いました。例えば……誰か好きな人を見つけて婚約する……これは一つの形だと思いました。それが実現できれば問題なし……そういうことだと思ったのです。
「ねえ、お姉さま。私はね、今度は私がお姉さまの幸せをかなえてあげたいと思うようになったの。だめですか???」
タバチエールに心配されてしまうというのは、どうもよくない心地がしました。でも、この新しい世界での生活にも慣れ始めて、私たちには少しの余裕ができたのは事実でございますから、まあ、そういうものを考えてもいいころなのか、と思いました。
「ねえ、お姉さまはこの国の王子様のことを好きなのでしょう???」
この国の王子様というのは、私どもが一番最初にこの国に入ってから、いろいろと案内をしてくださった人のことで、確かに感じの良さは際立っておりました。
私たちに対して、とても親切にしてくださったのは、今でも鮮明に覚えております。また、私どもが適当に湖畔のあたりを散歩しておりますと、時々王子様がやって来て、
「調子はいかがですか???」
と聞いてきて、まだ冴えなかったころは、
「後で食事でもご馳走しましょう」
とか声をかけてくださって、本当にそのまま王宮まで連れて行ってくださったこともありました。また何か裏がある……私はもうバカではありませんでしたから、二度と騙されないと心には誓っておりました。ですが……このような優しい誘惑というものは、ともすれば、人間には弱いわけでございましょう。
私は確かに、王子様のことを好きになっていたのかもしれません。
「ほらほら、お姉さま???すごくロマンチックな雰囲気になって来ましたね???」
妹のタバチエールは時々、私のことを茶化すようにもなりました。
もう一度騙されてみる???そんな問いが私の頭をよぎりました。仮に、ここで騙されたとして、その結果はどうなるのでしょうか???どのみち、これ以上先には進めないようなのです。つまり、どのみちここを、私どもの度のゴールとしなくてはならないわけなのです。だとしたら……まあ確かに、ここで終わらせるっていうのも、全く悪いことではないと感じました。というより、それがこの場の必然なのですから。
「ねえ、私的にはものすごくお似合いだと思いますよ???」
タバチエールはそう言いました。まあ、妹に祝福してもらえるのであれば……悪くはないかもと思いました。
「ねえ、お姉さま。私はね、今度は私がお姉さまの幸せをかなえてあげたいと思うようになったの。だめですか???」
タバチエールに心配されてしまうというのは、どうもよくない心地がしました。でも、この新しい世界での生活にも慣れ始めて、私たちには少しの余裕ができたのは事実でございますから、まあ、そういうものを考えてもいいころなのか、と思いました。
「ねえ、お姉さまはこの国の王子様のことを好きなのでしょう???」
この国の王子様というのは、私どもが一番最初にこの国に入ってから、いろいろと案内をしてくださった人のことで、確かに感じの良さは際立っておりました。
私たちに対して、とても親切にしてくださったのは、今でも鮮明に覚えております。また、私どもが適当に湖畔のあたりを散歩しておりますと、時々王子様がやって来て、
「調子はいかがですか???」
と聞いてきて、まだ冴えなかったころは、
「後で食事でもご馳走しましょう」
とか声をかけてくださって、本当にそのまま王宮まで連れて行ってくださったこともありました。また何か裏がある……私はもうバカではありませんでしたから、二度と騙されないと心には誓っておりました。ですが……このような優しい誘惑というものは、ともすれば、人間には弱いわけでございましょう。
私は確かに、王子様のことを好きになっていたのかもしれません。
「ほらほら、お姉さま???すごくロマンチックな雰囲気になって来ましたね???」
妹のタバチエールは時々、私のことを茶化すようにもなりました。
もう一度騙されてみる???そんな問いが私の頭をよぎりました。仮に、ここで騙されたとして、その結果はどうなるのでしょうか???どのみち、これ以上先には進めないようなのです。つまり、どのみちここを、私どもの度のゴールとしなくてはならないわけなのです。だとしたら……まあ確かに、ここで終わらせるっていうのも、全く悪いことではないと感じました。というより、それがこの場の必然なのですから。
「ねえ、私的にはものすごくお似合いだと思いますよ???」
タバチエールはそう言いました。まあ、妹に祝福してもらえるのであれば……悪くはないかもと思いました。
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