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その1
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「スーザンじゃないか?どうしたんだ?」
私は公爵令嬢であり、王子様の婚約相手でもあるスーザンです。王子様の口から、中々婚約と言う言葉を聞くことができなかったので、調べた結果、王子様には愛人がいることを突き止めました。
そして、あろうことか、王子様は私と一度正式に婚約した後、理由を付けて婚約破棄する計画であることも突き止めました。
ですから、私は王子様と対面して、婚約破棄を申し上げることにしたのです。
予想通り、王子様のお隣にはエレガントなお嬢様が座っていらっしゃいました。まだ子供なのに、きちんと恭しく挨拶ができるところは、評価出来ました。
「こちらにいらっしゃいますのは?」
分かりきった質問をぶつけてみました。
「いやあ……親戚の娘でね、一週間ほど預かっているんだ……」
一週間、そんなことはありません。これから一生、預かることになるわけです。
「名前は何と言うんですか?」
私がこう質問すると、女の子は元気よく、
「エリーゼ!」
と答えました。
「エリーゼ……なるほど、どこかで見たことのあるお顔立ちだと思ったら、そういうことでしたか?」
エリーゼと名乗る女の子は、王子様の遠い親戚でした。私と王子様との間で婚約を取り交わしたとき、その式場の片隅で人形を抱えながら、私たちの様子をまじまじと見つめていた女の子でした。
「ああ、ところで、今日は一体何しにやって来たのかな?」
「何って……婚約相手がやって来るのがいけないことなんですか?」
「いや……別にそういうわけではないけれども……」
怯んだすきに、私は準備しました。そして、予想通り、王子様が口を割ったとき。
「私の方から婚約を破棄させて頂きます!」
「はあっ?なんだって!」
王子様がたじろぎました。私の方から婚約破棄するとは、思ってもいなかったのでしょう。
「どうぞ末永くお幸せに。最初から、私と婚約する気などなかったのでしょう!」
私がこう申し上げると、王子様は返す言葉がありませんでした。
「全く持って不愉快ですね!!!」
「なにが?」
大人の話し合いにエリーゼが首を突っ込もうとしました。
「あなたには関係のない話です!どうか、末永くお幸せに!」
「スーザン!待ってくれ!」
私は急いで帰ろうとしました。でも、王子様が私の肩を掴んで、離しませんでした。
「あの……どのみち別れるのであれば、私の方から婚約破棄させてくれないか?その方が……」
これも全て想像通りでした。私は怒りに任せて、王子様の鼻っぱしを思いっきり折ってやりました。
「スーザン!貴様と言う奴は!!!!」
私は思いっきり走って、王子様の部屋を去りました。
私は公爵令嬢であり、王子様の婚約相手でもあるスーザンです。王子様の口から、中々婚約と言う言葉を聞くことができなかったので、調べた結果、王子様には愛人がいることを突き止めました。
そして、あろうことか、王子様は私と一度正式に婚約した後、理由を付けて婚約破棄する計画であることも突き止めました。
ですから、私は王子様と対面して、婚約破棄を申し上げることにしたのです。
予想通り、王子様のお隣にはエレガントなお嬢様が座っていらっしゃいました。まだ子供なのに、きちんと恭しく挨拶ができるところは、評価出来ました。
「こちらにいらっしゃいますのは?」
分かりきった質問をぶつけてみました。
「いやあ……親戚の娘でね、一週間ほど預かっているんだ……」
一週間、そんなことはありません。これから一生、預かることになるわけです。
「名前は何と言うんですか?」
私がこう質問すると、女の子は元気よく、
「エリーゼ!」
と答えました。
「エリーゼ……なるほど、どこかで見たことのあるお顔立ちだと思ったら、そういうことでしたか?」
エリーゼと名乗る女の子は、王子様の遠い親戚でした。私と王子様との間で婚約を取り交わしたとき、その式場の片隅で人形を抱えながら、私たちの様子をまじまじと見つめていた女の子でした。
「ああ、ところで、今日は一体何しにやって来たのかな?」
「何って……婚約相手がやって来るのがいけないことなんですか?」
「いや……別にそういうわけではないけれども……」
怯んだすきに、私は準備しました。そして、予想通り、王子様が口を割ったとき。
「私の方から婚約を破棄させて頂きます!」
「はあっ?なんだって!」
王子様がたじろぎました。私の方から婚約破棄するとは、思ってもいなかったのでしょう。
「どうぞ末永くお幸せに。最初から、私と婚約する気などなかったのでしょう!」
私がこう申し上げると、王子様は返す言葉がありませんでした。
「全く持って不愉快ですね!!!」
「なにが?」
大人の話し合いにエリーゼが首を突っ込もうとしました。
「あなたには関係のない話です!どうか、末永くお幸せに!」
「スーザン!待ってくれ!」
私は急いで帰ろうとしました。でも、王子様が私の肩を掴んで、離しませんでした。
「あの……どのみち別れるのであれば、私の方から婚約破棄させてくれないか?その方が……」
これも全て想像通りでした。私は怒りに任せて、王子様の鼻っぱしを思いっきり折ってやりました。
「スーザン!貴様と言う奴は!!!!」
私は思いっきり走って、王子様の部屋を去りました。
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