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その2
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「追いかけても無駄ですよ!私には、あなた様が犯した不義の数々、その証拠を持っているのですから!」
「不義だって?そんなもの、私には何も関係ないじゃないか!」
「いいえ、そんなことはございませんわ!あなた様が令嬢に宛てた手紙とやらを入手しましたの!一体、何通あるか、数えたことなどないのでしょうけれど!」
「そんなの、全部張ったりだ!これ以上私を愚弄するのであれば、容赦しないぞ!」
大人の言い争いに敏感なのは、やはり子供なのです。エリーゼは、私たちの言い争いの真ん中に、再び入りました。
「王子様?一体、どうしたんですか?」
「エリーゼ……君には関係ないんだよ?」
王子様は、妹をあやす兄のように優しく声をかけました。しかし、エリーゼは泣き出しそうになりました。
「王子様……私に嘘をつかないで?王子様、私は真実が知りたいの!王子様、私のことを愛しているんでしょ?そうじゃないの?他の人が好きなの?ねえ、王子様!」
「いや、別にそういうわけじゃないんだけどね?」
「王子様、酷くないですか?女の子まで裏切るだなんて、あなたは人として最低です!」
私は王子様をとことん糾弾しました。エリーゼが目の前にいては、露骨に攻撃することも出来ませんでした。
「さあ、どうするんですか?王子様!こちらには証拠があるんです!」
「王子様……どうして私のことを騙したの?スーザン様……私、どうしたらいいんだろう?」
一人の男に狂わされた愛らしい少女の涙に、私の胸がときめきました。どうしてだか、不義を交わした少女と言えど、私は憎しみを感じなくなりました。それは、彼女の意志によるものではなく、男の歪曲した欲望の末にたどり着いた結末であることに気が付いたからでした。
「不義だって?そんなもの、私には何も関係ないじゃないか!」
「いいえ、そんなことはございませんわ!あなた様が令嬢に宛てた手紙とやらを入手しましたの!一体、何通あるか、数えたことなどないのでしょうけれど!」
「そんなの、全部張ったりだ!これ以上私を愚弄するのであれば、容赦しないぞ!」
大人の言い争いに敏感なのは、やはり子供なのです。エリーゼは、私たちの言い争いの真ん中に、再び入りました。
「王子様?一体、どうしたんですか?」
「エリーゼ……君には関係ないんだよ?」
王子様は、妹をあやす兄のように優しく声をかけました。しかし、エリーゼは泣き出しそうになりました。
「王子様……私に嘘をつかないで?王子様、私は真実が知りたいの!王子様、私のことを愛しているんでしょ?そうじゃないの?他の人が好きなの?ねえ、王子様!」
「いや、別にそういうわけじゃないんだけどね?」
「王子様、酷くないですか?女の子まで裏切るだなんて、あなたは人として最低です!」
私は王子様をとことん糾弾しました。エリーゼが目の前にいては、露骨に攻撃することも出来ませんでした。
「さあ、どうするんですか?王子様!こちらには証拠があるんです!」
「王子様……どうして私のことを騙したの?スーザン様……私、どうしたらいいんだろう?」
一人の男に狂わされた愛らしい少女の涙に、私の胸がときめきました。どうしてだか、不義を交わした少女と言えど、私は憎しみを感じなくなりました。それは、彼女の意志によるものではなく、男の歪曲した欲望の末にたどり着いた結末であることに気が付いたからでした。
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