婚約破棄の連鎖を断ち切れ!!~ある侯爵令嬢の挑戦~

岡暁舟

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その4

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どんだけ人が多いのでしょうか???私は最初から嫌な気分になってしまうのでした。もう正直勘弁してほしいと思いました。そんなにみんな、出会いに飢えているのか、あるいは……???

その先は分かりません。何を求めているのか、みんな違うのでしょう。でも、その違いってものが、個性みたいになっているのでしょうか???少なくとも、私たちの場合は。

「エリーナ殿!!!」

私の服に名札でも貼ってあるのでしょうか???そんなことはないと思いました。なのに、どうして私のことが分かったのか……不思議ではありましたが、まあ、そんなのどうでもいいと思いました。だって、最初から全て話は出来上がっているのですから。仮に何か考えたとしても、それは全くナンセンスでありますから、もうどうにでもなれ、なのでした。

「エリーナ殿ですか???」

これまた非常にハンサムな方でした。ええ、お父様が言っていた通り、ある程度の期待は持てると思いました。でも……こういう男性の背後にはまた複雑な事情が絡み合っているのでした。例えば……ほーら、私の予想通り、なんだかほかの女性を引き連れているのでした。

「話は通っているかと思いますが……バートン侯爵家の長男であるスミスと申します……」

バートン侯爵家と言えば、王家とも非常にゆかりの深い侯爵家として有名でした。そこのご子息であるスミス様……ああ、本当に私なんかが釣り合うのでしょうか、なんて思ってしまいました。しかも……スミス様の背後に控えているなんだか横柄そうな女性が、しっかりと私のことをにらみつけているのがわかりました。

「お兄様、こちらにいらっしゃるのが、あのエリーナ様ですか???」

お兄様、と呼ぶので、つまり、この女性はスミス様の妹ってことになるのでしょうか???だとすると、余計に話が厄介になると、私は思いました。願わくば……これ以上話が厄介にはなってほしくなかったのですが……どうも、それは無理そうでした。

「こら、ヘレン。君も挨拶をするんだ。君にとってはこれから、義理の姉になる人なのだから……」

スミス様は少し困惑した様子でございました。ああ、こうしてまた、板挟みになってしまうのか……私は最初からたくさんの不安を抱えることになるわけでございました。

「まあ、なんでもいいですけど……こちらの方は……とても、お兄様には釣り合うとは思えませんけどね???」

と、ストレートに言うわけでございました。ああ、怖いものです。姑とかそういうのを心配する前に、妹の取り扱い方を勉強しなくてはならないと思いました。

別に、こちらとしては敵対する気なんて、最初からなかったんですけどね……。
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