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第一話 素直になれない再会(5)
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彼との雑談を重ねるうちに、わたしは彼が変わったことを知った。
男らしくなったと感じた。
話し方が力強い。自分に自信を持っているのを感じる。
おどおどしていたあの頃のおもかげは微塵も無い。
あの頃の彼は自分から話そうとはしないタイプだった。
でも今は違う。
彼のほうから積極的に話しかけてくる。
そして気付けば、わたし達は普通の部活仲間のように雑談するようになった。
だからわたしのほうから声をかけることもあった。
「そういえば、なんでここに入ったの? 前はサッカー部だったじゃない」
ある日、わたしはふと浮かんだ疑問を彼にぶつけた。
彼は少し考える素振りを見せたあと、答えた。
「……俺はプロにはなれそうにないと分かったから」
「……?」
その答えにわたしはモヤっとした。
なぜなら質問に対しての答えになっていないからだ。
じゃあ、テニスならプロになれる自信があるんだろうか? だからここに? いや、それも何かおかしい。
ウソをついている、そう思った。
だからモヤっとした。
ウソをつく理由が分からなかったからだ。
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