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Ep1 あなたひとりの章(1)
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◆◆◆
あなたひとりの章
◆◆◆
「着いたぞ」
どこに、と尋ね返すまでも無かった。
あたり一面の深い銀世界の中にそれは沈むように建っていた。
二階建ての木造建築。
ログハウス? と言うんだったかな? キャンプ場や映画などで何度か見たことがある、丸太だけで組み上げたような建物だ。
自然の素材だけで作られたように見えるそれは、周囲の森林風景に溶け込み、調和していた。
高級宿泊施設らしく、ログハウスには様々な装飾が施されているが、悪目立ちはしていない。周りの景色から浮いていない。ゆえに一目見るだけでセンスが感じられた。
運転手である友人は雪が浅く積もった駐車場と思われる空き地に停車した。
駐車場には他に二つの車が止まっている。
そしてエンジンを止めた友人と同時に、あなたはドアを開けて車から降りた。
ざくり、と靴が雪を踏みしめる音が響く。
直後、友人はあなたに声をかけてきた。
「助手席に忘れ物は無いよな?」
大丈夫、あなたはそう答えたが、それでも友人は念を押してきた。
「夜になったらたぶん取りに来れなくなるぞ。予報では今日はけっこう降るらしいからな。朝には車は埋まってると思う」
念を押すに足るその理由に、あなたはもう一度助手席を見直した。
やはり忘れ物は無い、大丈夫、あなたが再び同じ答えを返すと、
「そうか。じゃあ行こう」
友人は雪を踏みしめる音を響かせた。
車のトランクを開け、荷物を取り出す。
そして友人と並んで歩き出すと、ペンションから一人の男が出てきた。
あなたひとりの章
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「着いたぞ」
どこに、と尋ね返すまでも無かった。
あたり一面の深い銀世界の中にそれは沈むように建っていた。
二階建ての木造建築。
ログハウス? と言うんだったかな? キャンプ場や映画などで何度か見たことがある、丸太だけで組み上げたような建物だ。
自然の素材だけで作られたように見えるそれは、周囲の森林風景に溶け込み、調和していた。
高級宿泊施設らしく、ログハウスには様々な装飾が施されているが、悪目立ちはしていない。周りの景色から浮いていない。ゆえに一目見るだけでセンスが感じられた。
運転手である友人は雪が浅く積もった駐車場と思われる空き地に停車した。
駐車場には他に二つの車が止まっている。
そしてエンジンを止めた友人と同時に、あなたはドアを開けて車から降りた。
ざくり、と靴が雪を踏みしめる音が響く。
直後、友人はあなたに声をかけてきた。
「助手席に忘れ物は無いよな?」
大丈夫、あなたはそう答えたが、それでも友人は念を押してきた。
「夜になったらたぶん取りに来れなくなるぞ。予報では今日はけっこう降るらしいからな。朝には車は埋まってると思う」
念を押すに足るその理由に、あなたはもう一度助手席を見直した。
やはり忘れ物は無い、大丈夫、あなたが再び同じ答えを返すと、
「そうか。じゃあ行こう」
友人は雪を踏みしめる音を響かせた。
車のトランクを開け、荷物を取り出す。
そして友人と並んで歩き出すと、ペンションから一人の男が出てきた。
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