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Ep5 コモリガミ様の章(2)
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「?」
そしてふと、あなたは目覚めた。
そして同時にあなたは目が合った。
目の前で包丁を持って立っているオーナーと。
しかしその手にある凶器は恐怖とは繋がらなかった。
なぜなら、あなたは夕食のお知らせだからだと思ったからだ。
だからあなたがそれを尋ねると、オーナーは答えた。
「あ、ええ、そうです。声をかけに来たのですが、二人とも気持ち良さそうに寝ていらっしゃったのでどうしたものかと……」
『どうしたものか』、そのどうするかは既に決まっており、だから包丁を持っていたのだが、あなたが先に目を覚ました上に、予想外の質問をされたせいでオーナーの中の決心は消えてしまっていた。
だからオーナーは「食堂へどうぞ」と言い残し、台所へ逃げ帰った。
その背を見送ったあと、あなたは友人を起こすことにした。
おーい、と声をかけながら肩を体をたたく。
それは決して強いものでは無かったのだが、
「!」
友人は何に驚いたのか、肩を跳ね上げながら目を覚ました。
その反応に、あなたは謝ろうかと一瞬思ったが、別に悪いことは何もしていないのは明らかだったため、夕食の時間であることだけを伝えた。
「もうそんな時間? あぁ~、ずっと寝ちゃってたのかぁ」
言いながら友人は大きく背伸びをした。
それは両足が浮くほどの大きな伸びであった。
ゆえに、
「っ!」
ガン、と、友人は両足をテーブルにぶつけた。
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