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第三章 荒れる聖域。しかしその聖なるは誰がためのものか
第十七話 地獄の最後尾(17)
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路地の入り口にむらがるように走る。
全員が一斉に入り込める幅は無い。当然のように渋滞が起きる。
その渋滞を前にしてナンティは感じ取った。
待っていたら間に合わない、路地に入る前に背中を撃たれることを。
だからナンティは前にいる兵士の背中を足場にして飛び上がった。
だが、それは渋滞を飛び越えることだけが目的では無かった。
空中で体をひねり、後ろに向き直る。
そして屋根上にいる銃兵達と視線が交わった瞬間、ナンティは輝く両手を突き出した。
銀色に輝く手の平から同じ色の光弾が発射される。
単発では無い。ナンティにとっての最高速度の連射。
腕に走る魔力の経路から痛みが生じる。
内部から刺し貫かれるような痛み。
その痛みと引き換えに放たれた弾幕は次々と着弾。
炎魔法が少し混じった赤白い閃光が広がり、屋根瓦が吹き飛ぶ。
瞬間、
「!」
ナンティの背筋に怖気が走った。
二人よけた、銃口がこっちに向いている、それがわかった。
だが、可能性はあった。
ナンティはその可能性に賭けることにした。
重要なのはタイミング。
だからナンティは演算速度を最大に引き上げた。
緩慢になった世界の中で二人の銃兵の攻撃意識の線がナンティの胴体に繋がる。
ナンティはゆっくりと落下しながら、引き金にかかった指に全神経を集中させた。
可能性とはこれ。
一斉射撃による瞬間火力を重視しているのか、こいつらは綺麗に発射のタイミングを合わせてくるのだ。
それも完璧と言って良いほどに。
だからあとはタイミングだけ。
そしてその時は次の瞬間に訪れた。
二人の銃兵の指が同時に引き絞られ始める。
ここだ! ナンティはその確信と共に体を射線からずらすように捻った。
同時に既に突き出していた両手から魔力を最大放出。
目の前に光の盾が完成したと直後、
「っ!」
二つの銃声が耳に響き、ナンティの体に熱い痛みが走った。
しかしその痛みからナンティは成功を確信した。
左わき腹と腰を少し削られた、それだけ。
予想よりも軽微。ナンティはその幸運に感謝しながら自由落下に身を任せた。
間も無く、ナンティの体が完全に遮蔽物の陰に隠れる。
されど、安堵は出来なかった。
「!」
ナンティは気付いた。感じ取った。休む暇など無いことを。
影達が路地の先に回り込もうとしている。
だからナンティは自由落下を中断し、路地の壁を蹴って跳んだ。
全員が一斉に入り込める幅は無い。当然のように渋滞が起きる。
その渋滞を前にしてナンティは感じ取った。
待っていたら間に合わない、路地に入る前に背中を撃たれることを。
だからナンティは前にいる兵士の背中を足場にして飛び上がった。
だが、それは渋滞を飛び越えることだけが目的では無かった。
空中で体をひねり、後ろに向き直る。
そして屋根上にいる銃兵達と視線が交わった瞬間、ナンティは輝く両手を突き出した。
銀色に輝く手の平から同じ色の光弾が発射される。
単発では無い。ナンティにとっての最高速度の連射。
腕に走る魔力の経路から痛みが生じる。
内部から刺し貫かれるような痛み。
その痛みと引き換えに放たれた弾幕は次々と着弾。
炎魔法が少し混じった赤白い閃光が広がり、屋根瓦が吹き飛ぶ。
瞬間、
「!」
ナンティの背筋に怖気が走った。
二人よけた、銃口がこっちに向いている、それがわかった。
だが、可能性はあった。
ナンティはその可能性に賭けることにした。
重要なのはタイミング。
だからナンティは演算速度を最大に引き上げた。
緩慢になった世界の中で二人の銃兵の攻撃意識の線がナンティの胴体に繋がる。
ナンティはゆっくりと落下しながら、引き金にかかった指に全神経を集中させた。
可能性とはこれ。
一斉射撃による瞬間火力を重視しているのか、こいつらは綺麗に発射のタイミングを合わせてくるのだ。
それも完璧と言って良いほどに。
だからあとはタイミングだけ。
そしてその時は次の瞬間に訪れた。
二人の銃兵の指が同時に引き絞られ始める。
ここだ! ナンティはその確信と共に体を射線からずらすように捻った。
同時に既に突き出していた両手から魔力を最大放出。
目の前に光の盾が完成したと直後、
「っ!」
二つの銃声が耳に響き、ナンティの体に熱い痛みが走った。
しかしその痛みからナンティは成功を確信した。
左わき腹と腰を少し削られた、それだけ。
予想よりも軽微。ナンティはその幸運に感謝しながら自由落下に身を任せた。
間も無く、ナンティの体が完全に遮蔽物の陰に隠れる。
されど、安堵は出来なかった。
「!」
ナンティは気付いた。感じ取った。休む暇など無いことを。
影達が路地の先に回り込もうとしている。
だからナンティは自由落下を中断し、路地の壁を蹴って跳んだ。
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