Iron Maiden Queen

稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)

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第四章 偽りの象徴。偽りの信仰。そして偽りの神

第二十三話 偶然と気まぐれと運命の収束点(31)

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 そして恐ろしいのはその力の強大さだけでは無い。ルルイエは海底にありながら都市として機能しているという。
 その都市の規模は巨大。いまの人類の最大都市すら小さく見えるほどであり、眷属達の一大拠点となっているようだ。
 守りは強固。ゆえにクトゥルフが休眠状態であるにもかかわらず陥落していないのだ。
 そしてそんな強大な存在が休眠状態にあるせいか、その周辺の海域は群雄割拠の様相。
 ありとあらゆる異形の存在がひしめいている。
 速さに執着する怪物、イタクァ。
 植物を愛する王、ヴルトゥーム。
 強皮症、または全身性硬化症と呼ばれる病をばらまく石化の邪神、ガタノトーア。
 夢と幻を操る神、ノーデンス。
 闘争を愛し、時に人間に力を与える戦いの神、ヴォルヴァドス。
 人間を「グール」と呼ばれる存在に改造して操る悪魔、モルディギアン。
 そしてかつての大戦でクトゥルフと激戦を繰り広げた、「黄衣の王」と呼ばれる旧支配者の一柱、ハスター。

「……」

 そのあまりの名前の多さとおぞましさに、ルイスの心は憔悴しかけた。
 しかし今は疲れて休む余裕など無い。
 できるだけ早くアザトースの侵攻を打ち破らなくてはならない。
 幸いなことに、こちらには強力な戦力が揃っている。
 特に、シャロンとキーラは世界で見ても最強を競える魔法使いだ。

(しかし、)

 しかし、もしもこれほどの戦力で立ち向かっても負けるようであれば、

(……それは人類の敗北を意味するだろう)

 だから負けるわけにはいかない、絶対に負けてはならない、そんな思いをルイスは誰にも聞こえないように響かせた。

   第二十四話 神殺し、再び に続く
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