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第二章 これより立ち塞がるは更なる強敵。もはやディーノに頼るだけでは勝機は無い
第八話 刀(1)
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◆◆◆
刀
◆◆◆
城に運び込まれたアランは、すぐに医者の手にかかった。
なんとか失血死は免れることが出来た。だがその後、アランは高熱に侵され、目を覚まさなくなった。
「クラウス殿、どうでしたか、アラン様の御様子は?」
アランが寝ている客室から出て来たクラウスに、フリッツが尋ねる。
これにクラウスは小さく首を振りながら答えた。
「良くない。熱は相変わらず「アランはまだ目を覚まさないのか?」
突如割り込んできた声にクラウスが振り返ると、そこにはこちらへ歩いてくるディーノの姿があった。
クラウスは「ええ」と答えようとしたが、ふと視界に入ったある異常に、思わず声を上げた。
「ディーノ殿! その指は!?」
「ん? これか?」
ディーノが左手を上げる。その手からは人差し指が根元から無くなっていた。
「気にしないでくれ。この怪我はアランを助けに行ったときに負ったものじゃねえ」
ディーノは見せびらかすように左手をひらひらと動かしながら、言葉を続けた。
「あの閃光を受け止めた時に指が滅茶苦茶になっちまってな。医者の話だと、もう使い物にならないし、放っておいたら腐ってしまうらしいから、切るしか無かったんだ」
ディーノの口調は軽かったが、クラウス達の表情は重いものになっていた。
「そんな暗い顔しないでくれよ。俺はそんなに気にしてねえんだ。体の一部が欠損している兵士なんて珍しくないし、なんか箔が付いたような気がするしな」
笑いながらそう言うディーノに対し、クラウスは何も言えなかった。
◆◆◆
その後、アランは療養のため、カルロの城に帰ることになった。
護送にはクラウスと数十名ほどの兵士だけが就くことになった。ディーノを含む多くの兵士達は戦力として残り、指揮権はフリッツに譲られた。
アランはその護送中、馬車の中で目を覚ました。
「アラン様、お目覚めになりましたか。ご気分はいかがですか?」
傍についていたクラウスが尋ねる。しかし、アランは何が起きているのか分からなかったらしく、クラウスの声にすぐには答えなかった。
しばらくして、アランは口を開いた。
「クラウス」
「はい」
「……俺はまた戦いに敗れたのか」
「……はい」
これ以降、アランは城に着くまで一言も喋らなかった。
◆◆◆
アランの右腕の傷は深く、城に帰ってからもしばらくは腕を自由に使えない不便な生活を強いられることとなった。
そしてクリスの城を離れてから二ヵ月後のこと――
アランは、自室のベッドの上で暇を持て余していた。
ベッドの上で体を伸ばす。右腕以外の傷は完治しており、痛みは全く無かった。
アランは咽が乾いているわけでは無かったが、何となく水を飲もうと思い水差しに手を伸ばした。いま傍に従者はいないが、これくらいのことならこの腕でもできるだろう。
そう思ったアランは左手で水差しを持ち、右手でコップを掴んだ。
しかし右手に持ったコップはするりと手から抜け落ちてしまった。
手が滑ったか、とアランは思ったがそれはすぐに疑問に変わった。アランは気づいてしまった。自身の右手に感じる違和感に。
アランはまさかと思い、自身の右手を見つめながら、開いたり、閉じたりを繰り返してみた。
……アランの嫌な予感は当たっていた。アランは右手を自由に動かせなくなっていた。
アランの右腕の神経は傷を負ってしまっていたのであった。
◆◆◆
次の日――
アランの姿は城にある訓練場にあった。アランはぎこちない手つきで剣を「右手に」持ち、そのまま素振りを始めた。
しかし数回振ったところで、剣はアランの右手からすっぽ抜けてしまった。
アランは気を取り直して剣を拾い、再び素振りを始めた。しかし剣はまたすぐにアランの右手から抜け落ちた。
振る、拾う、それを何度か繰り返した後、アランは剣を投げ捨て地面に座り込んだ。
力無く座るアランの表情は絶望と悔しさが入り混じったものであった。
「お兄様……」
その時突然聞こえてきた声にアランは振り返った。そこには妹のアンナが悲しそうな顔で立っていた。
「お兄様、まさか、右手が……」
アランは一瞬顔を背けたが、すぐにいつもの顔を作り直し、口を開いた。
「……右手が上手く動かないんだ」
アランはいつもどおり振舞ったつもりであったが、その声は僅かに震えていた。
この時、アンナはどうしてよいかわからなかった。どうすればアランの傷心を癒せるのか思いつかなかった。
「……お兄様、今日はもうお休みください」
そう言ってアンナはアランを抱き起こし、寝室へと連れて行った。今のアンナにはこれが精一杯であった。
◆◆◆
「クラウス様!」
次の日の早朝、アンナは兵舎の前でクラウスを待ち構えていた。
アンナの目には隈ができていたが、アンナの追い詰められたような表情は疲れを感じさせなかった。
「これはアンナ様、御早いですね。今日はいつもより早く起きたつもりなのですが。何かあったのですか?」
クラウスはやや遠まわしに用件を尋ねた。
「お兄様の右手が駄目になってしまったの!」
順を追った説明では無かったが、クラウスにはこれだけで十分であった。アランが追い詰められていること、それに対しアンナはどうしたら良いかわからず、故に自分に相談を持ちかけていることをクラウスは瞬時に察した。
「……わかりました。では、これからアラン様の様子を伺いに参ります。……アンナ様もついてきて頂けますか?」
クラウスの言葉にアンナは力強く頷いた。
◆◆◆
「失礼致します」
アンナを連れてアランの部屋を訪ねたクラウスは、ノックしてすぐにドアを開け、なだれこむように主の部屋に入った。
アランは既に起きていたが、部下のこの無礼を咎めるつもりは無いようであった。
「おはようございますアラン様。……アンナ様から話を伺いました。失礼ですが右手を見せていただけますか?」
クラウスは差し出されたアランの右手を手に取って調べた。
(骨に異常は無いように思える)
クラウスはアランに右手を開いたり閉じたりさせたり、自身の手を握らせたりしてみた。
肘や肩には問題は無さそうであったが、指はまともに動かせず、手首の動きも鈍かった。
「……これでは剣を握ることは難しいでしょう」
アランとアンナが意図的に避けていた台詞をクラウスは口にした。
沈んだ表情を浮かべるアラン。それを見たクラウスは、少しでも主の力になりたいと思い、口を開いた。
「アラン様、塞ぎ込んでいては体に毒です。訓練場に参りましょう」
言いながらクラウスは、壁にかけてあったアランの剣を手に取った。
「慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、左手でも剣は使えます。それに、剣術なら私の得意とするところなので、練習相手になることができます」
「……すまないがクラウス、今はあまり気が乗らない」
この答えをクラウスは予想していた。そしてクラウスはこれまであまり見せたことの無い優しい表情を浮かべながらアランにこう言った。
「アラン様、あなた方『炎の一族』に伝わる言葉にあるではありませぬか。『力が全てでは無い。しかし人は強くならなければならない』と。
アラン様、まずは心を強くお持ちください。その支えと拠り所は何でも良いのですが、私が教えられるのは剣術くらいしかないのです」
そう言ってクラウスはアランの前に跪き、剣を差し出した。
アランはすぐにはそれに手を伸ばさなかったが、跪いたまま微動だにしないクラウスに根負けし、その剣を手に取った。
◆◆◆
訓練場に出たアランとクラウスは稽古を開始した。
それは不思議な稽古であった。クラウスは稽古中ほとんど言葉を発しなかった。
クラウスはほぼ目の動きと体捌きだけでアランに意思を伝えていた。クラウスはアランを出来るだけ刺激しないように指導していた。
そしてアンナはそれを少し離れたところから眺めていた。
(……私はなんて無力なのだろう。こんなにも長く一緒に暮らしているのに、私はお兄様に何もしてあげることができない。クラウス様のように支えてあげることもできない)
アンナは軽い自己嫌悪に陥りながら自分の無力さを噛み締めていた。
アランとクラウス、二人は主と部下の関係であったが、アランにとってクラウスはもう一人の父のような存在となりつつあった。
刀
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城に運び込まれたアランは、すぐに医者の手にかかった。
なんとか失血死は免れることが出来た。だがその後、アランは高熱に侵され、目を覚まさなくなった。
「クラウス殿、どうでしたか、アラン様の御様子は?」
アランが寝ている客室から出て来たクラウスに、フリッツが尋ねる。
これにクラウスは小さく首を振りながら答えた。
「良くない。熱は相変わらず「アランはまだ目を覚まさないのか?」
突如割り込んできた声にクラウスが振り返ると、そこにはこちらへ歩いてくるディーノの姿があった。
クラウスは「ええ」と答えようとしたが、ふと視界に入ったある異常に、思わず声を上げた。
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「ん? これか?」
ディーノが左手を上げる。その手からは人差し指が根元から無くなっていた。
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ディーノの口調は軽かったが、クラウス達の表情は重いものになっていた。
「そんな暗い顔しないでくれよ。俺はそんなに気にしてねえんだ。体の一部が欠損している兵士なんて珍しくないし、なんか箔が付いたような気がするしな」
笑いながらそう言うディーノに対し、クラウスは何も言えなかった。
◆◆◆
その後、アランは療養のため、カルロの城に帰ることになった。
護送にはクラウスと数十名ほどの兵士だけが就くことになった。ディーノを含む多くの兵士達は戦力として残り、指揮権はフリッツに譲られた。
アランはその護送中、馬車の中で目を覚ました。
「アラン様、お目覚めになりましたか。ご気分はいかがですか?」
傍についていたクラウスが尋ねる。しかし、アランは何が起きているのか分からなかったらしく、クラウスの声にすぐには答えなかった。
しばらくして、アランは口を開いた。
「クラウス」
「はい」
「……俺はまた戦いに敗れたのか」
「……はい」
これ以降、アランは城に着くまで一言も喋らなかった。
◆◆◆
アランの右腕の傷は深く、城に帰ってからもしばらくは腕を自由に使えない不便な生活を強いられることとなった。
そしてクリスの城を離れてから二ヵ月後のこと――
アランは、自室のベッドの上で暇を持て余していた。
ベッドの上で体を伸ばす。右腕以外の傷は完治しており、痛みは全く無かった。
アランは咽が乾いているわけでは無かったが、何となく水を飲もうと思い水差しに手を伸ばした。いま傍に従者はいないが、これくらいのことならこの腕でもできるだろう。
そう思ったアランは左手で水差しを持ち、右手でコップを掴んだ。
しかし右手に持ったコップはするりと手から抜け落ちてしまった。
手が滑ったか、とアランは思ったがそれはすぐに疑問に変わった。アランは気づいてしまった。自身の右手に感じる違和感に。
アランはまさかと思い、自身の右手を見つめながら、開いたり、閉じたりを繰り返してみた。
……アランの嫌な予感は当たっていた。アランは右手を自由に動かせなくなっていた。
アランの右腕の神経は傷を負ってしまっていたのであった。
◆◆◆
次の日――
アランの姿は城にある訓練場にあった。アランはぎこちない手つきで剣を「右手に」持ち、そのまま素振りを始めた。
しかし数回振ったところで、剣はアランの右手からすっぽ抜けてしまった。
アランは気を取り直して剣を拾い、再び素振りを始めた。しかし剣はまたすぐにアランの右手から抜け落ちた。
振る、拾う、それを何度か繰り返した後、アランは剣を投げ捨て地面に座り込んだ。
力無く座るアランの表情は絶望と悔しさが入り混じったものであった。
「お兄様……」
その時突然聞こえてきた声にアランは振り返った。そこには妹のアンナが悲しそうな顔で立っていた。
「お兄様、まさか、右手が……」
アランは一瞬顔を背けたが、すぐにいつもの顔を作り直し、口を開いた。
「……右手が上手く動かないんだ」
アランはいつもどおり振舞ったつもりであったが、その声は僅かに震えていた。
この時、アンナはどうしてよいかわからなかった。どうすればアランの傷心を癒せるのか思いつかなかった。
「……お兄様、今日はもうお休みください」
そう言ってアンナはアランを抱き起こし、寝室へと連れて行った。今のアンナにはこれが精一杯であった。
◆◆◆
「クラウス様!」
次の日の早朝、アンナは兵舎の前でクラウスを待ち構えていた。
アンナの目には隈ができていたが、アンナの追い詰められたような表情は疲れを感じさせなかった。
「これはアンナ様、御早いですね。今日はいつもより早く起きたつもりなのですが。何かあったのですか?」
クラウスはやや遠まわしに用件を尋ねた。
「お兄様の右手が駄目になってしまったの!」
順を追った説明では無かったが、クラウスにはこれだけで十分であった。アランが追い詰められていること、それに対しアンナはどうしたら良いかわからず、故に自分に相談を持ちかけていることをクラウスは瞬時に察した。
「……わかりました。では、これからアラン様の様子を伺いに参ります。……アンナ様もついてきて頂けますか?」
クラウスの言葉にアンナは力強く頷いた。
◆◆◆
「失礼致します」
アンナを連れてアランの部屋を訪ねたクラウスは、ノックしてすぐにドアを開け、なだれこむように主の部屋に入った。
アランは既に起きていたが、部下のこの無礼を咎めるつもりは無いようであった。
「おはようございますアラン様。……アンナ様から話を伺いました。失礼ですが右手を見せていただけますか?」
クラウスは差し出されたアランの右手を手に取って調べた。
(骨に異常は無いように思える)
クラウスはアランに右手を開いたり閉じたりさせたり、自身の手を握らせたりしてみた。
肘や肩には問題は無さそうであったが、指はまともに動かせず、手首の動きも鈍かった。
「……これでは剣を握ることは難しいでしょう」
アランとアンナが意図的に避けていた台詞をクラウスは口にした。
沈んだ表情を浮かべるアラン。それを見たクラウスは、少しでも主の力になりたいと思い、口を開いた。
「アラン様、塞ぎ込んでいては体に毒です。訓練場に参りましょう」
言いながらクラウスは、壁にかけてあったアランの剣を手に取った。
「慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、左手でも剣は使えます。それに、剣術なら私の得意とするところなので、練習相手になることができます」
「……すまないがクラウス、今はあまり気が乗らない」
この答えをクラウスは予想していた。そしてクラウスはこれまであまり見せたことの無い優しい表情を浮かべながらアランにこう言った。
「アラン様、あなた方『炎の一族』に伝わる言葉にあるではありませぬか。『力が全てでは無い。しかし人は強くならなければならない』と。
アラン様、まずは心を強くお持ちください。その支えと拠り所は何でも良いのですが、私が教えられるのは剣術くらいしかないのです」
そう言ってクラウスはアランの前に跪き、剣を差し出した。
アランはすぐにはそれに手を伸ばさなかったが、跪いたまま微動だにしないクラウスに根負けし、その剣を手に取った。
◆◆◆
訓練場に出たアランとクラウスは稽古を開始した。
それは不思議な稽古であった。クラウスは稽古中ほとんど言葉を発しなかった。
クラウスはほぼ目の動きと体捌きだけでアランに意思を伝えていた。クラウスはアランを出来るだけ刺激しないように指導していた。
そしてアンナはそれを少し離れたところから眺めていた。
(……私はなんて無力なのだろう。こんなにも長く一緒に暮らしているのに、私はお兄様に何もしてあげることができない。クラウス様のように支えてあげることもできない)
アンナは軽い自己嫌悪に陥りながら自分の無力さを噛み締めていた。
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