らぶこめ! 太陽のヒナタと影のエイジ

稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)

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第七話 熱く眩しい夏(8)

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「わたしは大学に行ってみたい。でも、エイジくんとの関係は終わらせたくない。エイジくんとこういうこと、シテいたい」

 彼女は俺と同じ気持ちを述べたあと、さらにその先に踏み込んだ。

「でも、このままエスカレートしたら……ええと、上手く言えないけど、なんか危ない気がするの。ハマったら勉強が手につかなくなる、そんな気がして怖いの」

 彼女の言葉は上手くまとめられていなかったが、それでも何を言いたいのかはよく伝わった。
 だから俺は自分の愚かさを恥じた。
 勢いに身を任せる、それは時に必要だが、いまの俺は自分の欲望のことしか考えていなかったのだ。
 事におよぶための準備も無い。もしもデキてしまったら彼女の人生に大きな影響を与えてしまうだろう。
 彼女と同じ道を歩みたいから勉強を頑張る、それは純粋な気持ちから生まれたものだ。
 だが、俺はそれよりも先のことまでは考えていなかったのだ。

「……」

 気付けば、俺の中にあった熱いたぎりはウソのように消え去っていた。
 そして、彼女は、

「だから――」

 俺のほうに向き直り、

「いまできるのは、ここまで」

 いまの彼女に出来る精一杯の口付けを俺にしてくれた。

 不思議なことに、俺はこの口付けで興奮を抱かなかった。
 心が温かくなり、勉強へのやる気が高まった、それだけだった。
 欲情の無い純粋な想いによる行為というものを、俺は初めて経験したのであった。

 ああ、そうだ一つ言い忘れるところだった。
 プールにもちゃんと行った。
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