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翌朝、目を覚ますとレミルは既に準備を始めていた。
朝日を反射してきらめく短剣と、弓の両方が用意されている。
「おはようございます。」
「レミルさんおはようございます。短剣と弓の両方使えるのですか?」
「はい、ブラッディウルフは動きが素早く弓だと狙い辛いので短剣の方が戦いやすいのです。でも、ケガをするリスクは段違いに高いので足手まといになってしまったら申し訳ありません。」
「ケガをしても僕がヒールで治します!とはいえレンダルばあちゃんのポーションの方が優秀かも知れないですが…」
「アハハ、ローレンスさんは特級魔法使いさんなので私は信頼していますよ。それに初めて私に求婚してくれた人ですから」
レミルはそう言うと下を向いて頬を赤らめていた。
(おっと…?この子照れてる!?ワンチャンありますか!?!?)
ブラッディウルフは群れで行動する上に動きが素早く闇の属性を持っているから日中であっても薄暗い森の中ではその能力が強化されているとレミルが教えてくれた。
さらにオーガは巨大で全身の発達した筋肉でどんな大木でも倒してしまうほどの強力な力を持っている。
「さぁ、ちゃっちゃと片付けて美容ポーションをゲットしましょう」
ルーナはもはや美容ポーション以外は目に入っていないほどに美容ポーションというものに魅入られていた。
レミルの案内で森に分け入ると、ひんやりとしているが湿度が高くジメッとした空気に加えて木々が陽の光をほとんど受け止め森の中は薄暗かった。
沢に沿って山を下ると沢の両側が広く平坦になった所にブラッディウルフは群れごとに巣を作り固まっていた。
1つの群れで10~20匹居る上に、その群れが5つほど確認出来た。
「これは厄介ね。でもまとまってくれているから範囲魔法でごり押しすれば一網打尽よ」
作戦をルーナさん、レミルさんに伝えてそれぞれ配置に別れた。
ルーナさんのサンダーレインが発動するとローレンスも3重詠唱のサンダーレインでブラッディウルフの住処全体を範囲魔法で攻撃した。
しかしブラッディウルフの混乱で下敷きになっていたり上手く回避した数匹がバラバラに逃げ始めるとローレンスとルーナが追尾するよりも早くレミルが飛び出し、短剣で鮮やかにブラッディウルフを切り裂いた。
「え、すご。」
足手まといなんて言っていたレミルの言葉はただの謙遜だったのだ。
1つの群れを相手にするには数が多く不利だったが、一匹一匹と対峙する分には圧倒的な速さと剣技であっという間に残ったブラッディウルフを討伐してしまった。
「えっと…レミルさん、その圧倒的な速さはなんなんですか?初めて見ました。」
「これは精霊魔法のウインドウォーカーです。」
「取り逃がしてしまって焦りましたが、さすがでした。」
「ローレンス?デレデレしてないで回収急いで!まだオーガも残っているんだから。」
「は、はいっ!!」
ローレンスは駆け出した。
「ローレンスさん、私も手伝います~!」
ローレンスに続いてレミルもあとを追った。
「レミルさんありがとう。」
ウインドウォーカーでレミルは瞬く間にブラッディウルフの死骸を山積みにするとローレンスは冒険者カバンに詰め込んでいった。
地響きのような振動が徐々に大きくなって近付いてきた。
「まさか…」
「向こうからおいでなすったわ」
「待って!あれは…」
レミルが構えた2人に声を掛けて静止した。
「あれは…ギガントオーガよ!」
3体のオーガを引き連れるそれは連れているオーガとは大きさも、そのオーラも規格外だ。
「避けて!」
レミルが叫ぶとギガントオーガが斧を振り回しなぎ払いにくると周りの巨木が一瞬にして倒された。
「やっと骨のあるヤツが出てきたわね」
「いやいやルーナさん?あれ当たったら即死級ですよ!?」
「まずは周りのオーガをやるわよ」
ルーナの掛け声で一体ずつレミルは弓で、ローレンスとルーナはサンダーランスで集中攻撃で倒していく。
「避けて!」
またもレミルが叫び、一斉に後退するとギガントオーガの斧が襲いかかり巨岩さえも軽々と砕け散った。
「ひえぇ…このままじゃ冗談じゃなく森が消し飛んじゃいますよ」
ウインドカッターで腕を切り落とせないか試したが、皮膚も硬化しているのか切り落とすどころか軽く傷つく程度だ。
「足止めよ!」
ルーナのバインドで一瞬足止めに成功したかに思えたが、その強力な力ですぐにバインドは解かれてしまった。
「もー!なんなのコイツ。」
「ルーナさん、これを使って下さい!」
レミルがポーションの小瓶をルーナに投げた。
「これは?」
「魔力増強ポーションです!」
ルーナは一気に飲み干すと、再びバインドをかけると今度は動きを止めることに成功した。
「いまよ!」
ローレンスは心臓に向けてアイスランスを撃つと、レミルが続いて心臓に剣を突き立てた瞬間、バインドから逃れ振り回された斧の風圧でレミルは弾き飛ばされた。
「レミルさん」
ローレンスは素早くウインドでレミルの身体を追ってキャッチすると、レミルからマナポーションと魔力増強ポーションを受け取りギガントオーガを睨みつけながらガブ飲みすると空にタクトを突き上げ、ギガントオーガに向かって振り下ろした。
「ディスインテグレーション」
「ローレンス!だめ!!みんな逃げて!」
ルーナが止めたが既に魔法は発動されていた。
空からまばゆい強烈な光の束が降り注ぎ、ギガントオーガの身体を包んだ。
するとその光の束は弾けると共に尋常ではない爆発を起こし、強烈な爆音と爆風が広範囲に広がり木々はギガントオーガのいた場所を起点に次々なぎ倒され、ローレンスを抱えたルーナと咄嗟にウインドウォーカーで逃げ出したレミルはギリギリの所で被害を免れた。
舞い上がった土埃が収まるとギガントオーガの居た場所に戻った。
「あーあ…やっぱり…」
ルーナはガックリと倒れ込んだ。
なぜなら、ギガントオーガの立っていた場所周辺は跡形もなく『消滅』していたからだ。
「ローレンス!あんたはここで最上位魔法をぶっ放すなんてどういう事よ!」
「すみません…レミルさんがやられたのを見て頭に血が登ってしまいまして…」
「まぁそれは分かるわ。でもね、この森を見てご覧なさいよ!こんな広範囲で森を破壊したらオーガよりたちが悪いじゃない」
「言葉もありません…」
「しかもギガントオーガの死骸が無ければ報酬はゼロよ?ゼロ!あなたは寝床もご飯もなくて生きていけるの!?」
ルーナは尋常じゃなくヒートアップしていた。
「まぁまぁルーナさん、そのくらいで」
レミルがルーナを止めると、レミルは倒れた木々に向かって手を伸ばした。
レミルの身体が光に包まれると、まずは倒れた木々が朽ちて土に還る。
「ローレンスくん、ちょっとゴメンね。」
ローレンスの肩に触れると『ドレイン』と唱えた。
ローレンスの身体を強烈な寒気が襲い、マナが吸い取られていくのを感じ、ローレンスの顔は真っ青になるとその場に倒れた。
「吸いすぎちゃったかな?」
レミルは舌をペロっと出すと、再び光に包まれ土に還った木々が再び若芽として発芽してすくすくと成長をした。
「ふぅ。もう限界。」というと手を降ろし光は消え去った。
「すごい!レミルちゃんは森を再生出来るの?」
「はい、お母さんがエルフでしたので精霊魔法はひと通り使えるんです。」
「ところでこのポンコツはどうしよっか?」
「そうですねぇ…責任を取ってもらってマナをほぼ完全に吸い取ったので数日は昏睡したままですが、死にはしないので連れ帰って寝かしておきましょうか」
朝日を反射してきらめく短剣と、弓の両方が用意されている。
「おはようございます。」
「レミルさんおはようございます。短剣と弓の両方使えるのですか?」
「はい、ブラッディウルフは動きが素早く弓だと狙い辛いので短剣の方が戦いやすいのです。でも、ケガをするリスクは段違いに高いので足手まといになってしまったら申し訳ありません。」
「ケガをしても僕がヒールで治します!とはいえレンダルばあちゃんのポーションの方が優秀かも知れないですが…」
「アハハ、ローレンスさんは特級魔法使いさんなので私は信頼していますよ。それに初めて私に求婚してくれた人ですから」
レミルはそう言うと下を向いて頬を赤らめていた。
(おっと…?この子照れてる!?ワンチャンありますか!?!?)
ブラッディウルフは群れで行動する上に動きが素早く闇の属性を持っているから日中であっても薄暗い森の中ではその能力が強化されているとレミルが教えてくれた。
さらにオーガは巨大で全身の発達した筋肉でどんな大木でも倒してしまうほどの強力な力を持っている。
「さぁ、ちゃっちゃと片付けて美容ポーションをゲットしましょう」
ルーナはもはや美容ポーション以外は目に入っていないほどに美容ポーションというものに魅入られていた。
レミルの案内で森に分け入ると、ひんやりとしているが湿度が高くジメッとした空気に加えて木々が陽の光をほとんど受け止め森の中は薄暗かった。
沢に沿って山を下ると沢の両側が広く平坦になった所にブラッディウルフは群れごとに巣を作り固まっていた。
1つの群れで10~20匹居る上に、その群れが5つほど確認出来た。
「これは厄介ね。でもまとまってくれているから範囲魔法でごり押しすれば一網打尽よ」
作戦をルーナさん、レミルさんに伝えてそれぞれ配置に別れた。
ルーナさんのサンダーレインが発動するとローレンスも3重詠唱のサンダーレインでブラッディウルフの住処全体を範囲魔法で攻撃した。
しかしブラッディウルフの混乱で下敷きになっていたり上手く回避した数匹がバラバラに逃げ始めるとローレンスとルーナが追尾するよりも早くレミルが飛び出し、短剣で鮮やかにブラッディウルフを切り裂いた。
「え、すご。」
足手まといなんて言っていたレミルの言葉はただの謙遜だったのだ。
1つの群れを相手にするには数が多く不利だったが、一匹一匹と対峙する分には圧倒的な速さと剣技であっという間に残ったブラッディウルフを討伐してしまった。
「えっと…レミルさん、その圧倒的な速さはなんなんですか?初めて見ました。」
「これは精霊魔法のウインドウォーカーです。」
「取り逃がしてしまって焦りましたが、さすがでした。」
「ローレンス?デレデレしてないで回収急いで!まだオーガも残っているんだから。」
「は、はいっ!!」
ローレンスは駆け出した。
「ローレンスさん、私も手伝います~!」
ローレンスに続いてレミルもあとを追った。
「レミルさんありがとう。」
ウインドウォーカーでレミルは瞬く間にブラッディウルフの死骸を山積みにするとローレンスは冒険者カバンに詰め込んでいった。
地響きのような振動が徐々に大きくなって近付いてきた。
「まさか…」
「向こうからおいでなすったわ」
「待って!あれは…」
レミルが構えた2人に声を掛けて静止した。
「あれは…ギガントオーガよ!」
3体のオーガを引き連れるそれは連れているオーガとは大きさも、そのオーラも規格外だ。
「避けて!」
レミルが叫ぶとギガントオーガが斧を振り回しなぎ払いにくると周りの巨木が一瞬にして倒された。
「やっと骨のあるヤツが出てきたわね」
「いやいやルーナさん?あれ当たったら即死級ですよ!?」
「まずは周りのオーガをやるわよ」
ルーナの掛け声で一体ずつレミルは弓で、ローレンスとルーナはサンダーランスで集中攻撃で倒していく。
「避けて!」
またもレミルが叫び、一斉に後退するとギガントオーガの斧が襲いかかり巨岩さえも軽々と砕け散った。
「ひえぇ…このままじゃ冗談じゃなく森が消し飛んじゃいますよ」
ウインドカッターで腕を切り落とせないか試したが、皮膚も硬化しているのか切り落とすどころか軽く傷つく程度だ。
「足止めよ!」
ルーナのバインドで一瞬足止めに成功したかに思えたが、その強力な力ですぐにバインドは解かれてしまった。
「もー!なんなのコイツ。」
「ルーナさん、これを使って下さい!」
レミルがポーションの小瓶をルーナに投げた。
「これは?」
「魔力増強ポーションです!」
ルーナは一気に飲み干すと、再びバインドをかけると今度は動きを止めることに成功した。
「いまよ!」
ローレンスは心臓に向けてアイスランスを撃つと、レミルが続いて心臓に剣を突き立てた瞬間、バインドから逃れ振り回された斧の風圧でレミルは弾き飛ばされた。
「レミルさん」
ローレンスは素早くウインドでレミルの身体を追ってキャッチすると、レミルからマナポーションと魔力増強ポーションを受け取りギガントオーガを睨みつけながらガブ飲みすると空にタクトを突き上げ、ギガントオーガに向かって振り下ろした。
「ディスインテグレーション」
「ローレンス!だめ!!みんな逃げて!」
ルーナが止めたが既に魔法は発動されていた。
空からまばゆい強烈な光の束が降り注ぎ、ギガントオーガの身体を包んだ。
するとその光の束は弾けると共に尋常ではない爆発を起こし、強烈な爆音と爆風が広範囲に広がり木々はギガントオーガのいた場所を起点に次々なぎ倒され、ローレンスを抱えたルーナと咄嗟にウインドウォーカーで逃げ出したレミルはギリギリの所で被害を免れた。
舞い上がった土埃が収まるとギガントオーガの居た場所に戻った。
「あーあ…やっぱり…」
ルーナはガックリと倒れ込んだ。
なぜなら、ギガントオーガの立っていた場所周辺は跡形もなく『消滅』していたからだ。
「ローレンス!あんたはここで最上位魔法をぶっ放すなんてどういう事よ!」
「すみません…レミルさんがやられたのを見て頭に血が登ってしまいまして…」
「まぁそれは分かるわ。でもね、この森を見てご覧なさいよ!こんな広範囲で森を破壊したらオーガよりたちが悪いじゃない」
「言葉もありません…」
「しかもギガントオーガの死骸が無ければ報酬はゼロよ?ゼロ!あなたは寝床もご飯もなくて生きていけるの!?」
ルーナは尋常じゃなくヒートアップしていた。
「まぁまぁルーナさん、そのくらいで」
レミルがルーナを止めると、レミルは倒れた木々に向かって手を伸ばした。
レミルの身体が光に包まれると、まずは倒れた木々が朽ちて土に還る。
「ローレンスくん、ちょっとゴメンね。」
ローレンスの肩に触れると『ドレイン』と唱えた。
ローレンスの身体を強烈な寒気が襲い、マナが吸い取られていくのを感じ、ローレンスの顔は真っ青になるとその場に倒れた。
「吸いすぎちゃったかな?」
レミルは舌をペロっと出すと、再び光に包まれ土に還った木々が再び若芽として発芽してすくすくと成長をした。
「ふぅ。もう限界。」というと手を降ろし光は消え去った。
「すごい!レミルちゃんは森を再生出来るの?」
「はい、お母さんがエルフでしたので精霊魔法はひと通り使えるんです。」
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