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第六話 告白
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ザン、ザン、と木々の間を飛び岩を蹴り、風のような速さで森の中をアッシュは駆けていく。
もちろんサリーナを横抱きにしているが、そんな事は問題ないかのように軽々と移動していたのだった。
今まで見た事も無いような素早い動きに、サリーナは目を回していた。
ア、アッシュさんが、こんなに早く動けるなんて知りませんでした……。
殆ど肉眼では捉えられないような速さで、横へとスライドしていく景色に、サリーナは必死でアッシュにしがみ付く。
そんなサリーナを安心させるように、アッシュの腕が小さな彼女の体を包み込んできたのだった。
それだけの事なのに、ホッとしてしまう自分がいた。
番って、本当なんだろうか……。
そして彼の腕の中で、彼に言われた言葉を思い出す。
こっそりとアッシュの顔を見上げ、サリーナは頬を染めるのであった。
そうこうしている内に、アッシュはとある森の中にある一軒家の前に降り立ったのであった。
そしてサリーナを抱えたまま、家の扉の方へ向かって行った。
アッシュが足で扉を蹴ると簡単に開き、アッシュたちを招き入れた。
そして彼は、ずかずかと中へ入って行く。
その行動を見たサリーナは驚いていたが、アッシュの次の行動でさらに驚くことになった。
なんとアッシュはそのまま寝室へ移動すると、サリーナをベッドの上へと降ろしたのであった。
さすがのサリーナも慌てて飛び起きようとすると、アッシュの大きな手で押さえ付けられてしまった。
「何処へ行く?」
「え、あ、あの……こ、この家って……。」
「ああ、ここか?ここは、俺の家だ。」
サリーナの言葉にアッシュは合点がいくと、さらりと答えてきたのだった。
その返答にサリーナは驚く。
「ええ!ア、アッシュさんの!?」
サリーナが思わず家の中を見渡すと、真新しい新築の家具が見えた。
まだ木の香りの残る家にサリーナが目を丸くさせていると、アッシュがとんでもない事を言ってきたのであった。
「ここは、俺とお前が暮らす為に作った家だ。」
「は?え……ええぇぇぇぇぇぇ!!??」
余りの事に絶叫してしまう。
「な、なんで……?」
「お前が俺の番だから。」
サリーナの疑問に、アッシュは簡潔に答えてきた。
その答えにまたしても疑問が湧く。
「い、いつから……。」
「二年前からだ。」
「!!!!」
その言葉で、全ての疑問が点と点で繋がった。
「も、もしかして……わ、私がサポートを受ける度にアッシュさんだったのって……。」
「ああ、俺がそう仕向けた。俺はあそこじゃNO.1の実力保持者だからな。大抵の事は聞いて貰える。」
アッシュはそう言いながら微笑む。
「じゃ、じゃあ……ま、まさか、パーティーの事も!?」
「ああ、俺の番に手を出すバカはいない……。けど、まあ初心者は俺の事を知らない奴がいたから骨が折れたけどな。」
そう種明かしをしつつ、ニヤリと笑ってきたのだった。
その笑みを見ながらサリーナは、全て彼の思惑通りだったと悟ったのであった。
「まあ、あの豹女の事は誤算だった。全く……サリーナに何も無くて良かった……。」
呆然としているサリーナに、アッシュの安堵の溜息が聞こえてくる。
何もかも彼の手の上だったと思っていたサリーナは、思わぬ彼の安堵の声に目を見張ったのであった。
「あ、あの人は関係なかったんですか?」
「当たり前だ。」
サリーナの疑問の声にアッシュは即答する。
「てっきり、アッシュさんの計画の内かと思ってしまいました。」
「はあ?誰が好き好んで、あんなじゃじゃ馬相手にするかよ。あいつは見た目よりも粘着質で厄介な奴なんだ。」
そう言いながら、よっぽど苦手なのだろう、アッシュは心底嫌そうな顔をしながら溜息を吐いてきたのであった。
そんなアッシュの反応に、サリーナはつい笑ってしまった。
「随分余裕じゃないか。」
「へ?」
見ると、面白くなさそうな顔のアッシュがいた。
「そ、そんな事は……」
「まあ、もう話は終わりだ……。」
サリーナが取り繕おうとすると、それよりも早くアッシュが遮ってきた。
その言葉に、サリーナの心臓がどくりと鳴る。
折角話が逸れていたのに、今の己の状況を思い出してサリーナは慌てた。
そう、サリーナはアッシュの家でキングサイズのベッドの上に、彼によって縫い付けられているのだ。
世間話をしている場合では無かった。
「サリーナ……」
「あ、ああああ、あの!!」
「……なんだ?」
甘い声で囁いてきたアッシュに、サリーナが慌てた声を上げると、彼は眉間に皺を寄せながらも返事をしてきた。
「その……さっき言ってた番って……。」
「もちろんサリーナの事だ。」
「いや、で、でも……何で今更!?」
苦し紛れに番の事を訊ねると、アッシュは当たり前のようにサリーナの名を出してきた。
その事に突込みを入れていると、彼はさも面倒くさそうに話してきたのだった。
「お前と初めて会った時、すぐわかった……番だって。」
「え、で、でも私人間ですよ?」
アッシュの話に、サリーナは疑問を口にする。
そう、アッシュは獣人族でサリーナは人間族だ。
獣人族の番は同じ種族同士で出てくるものだと、サリーナは聞いた事がある。
そんな疑問をぶつけてみると、アッシュからは実に簡潔な答えが返ってきた。
「ああ、同じ種族同士でしか番になれないってあれだろ?でもそれは、何百年も前の話だ。今は他の種族同士でも番が出る事があるんだよ。」
「そ、そうなんですか?」
「ああ、ちなみに番は絶対現れるものじゃない。中には一生出会えない奴もいるしな。」
「ええ!?」
「ああ、だから番に出会えた奴はラッキーなんだ。これ以上無い最高の相性の相手に出会えたんだからな。」
「へ?え?」
アッシュの説明に目を丸くする。
番とは絶対出会うものだと思っていたサリーナは、認識が根底から覆されパニックに陥っていた。
そんなサリーナを見下ろしながら、アッシュはトドメの言葉を吐く。
「だから番に出会えたら俺達の間では、こういう言い伝えがあるんだ……。」
「え、そ、それって……。」
言った後にサリーナの脳内で警笛が激しく鳴った。
「番は絶対に逃がすなって……な。」
そんな殺し文句を吐きながら、アッシュの顔がゆっくりと降りてきた。
「あ、あのっ、あのっ!」
サリーナは迫ってくるアッシュの顔に、何かないかと必死で言葉を探す。
「うるさい。」
しかし次の瞬間、アッシュの一言と共に口を塞がれてしまったのであった。
「ん、うぅむ……。」
あの林の中での続きが再開され、サリーナは羞恥と恐怖で必死に抵抗する。
そんなサリーナに、アッシュは一旦離れると悲しそうな顔で訊ねてきた。
「そんなに嫌か!?」
両耳と尻尾を垂れ下げながら聞いてくる彼に、いつものギャップの違いに驚かされながらサリーナは胸中で「ずるい」と非難した。
「い、嫌じゃ……ないですけど……。」
「じゃあ。」
「で、でも、まだ、こ、心の準備が!!」
サリーナの返事にアッシュが耳をピンと立てて嬉しそうに言った途端、サリーナは慌てて叫んだのだった。
その言葉に、アッシュはキョトンとする。
ううううう……何この可愛い表情……。
出会った頃の少年の様な表情をするアッシュに、サリーナは内心で見悶える。
先程からこの男は、格好良かったり可愛かったりと本当にズルいと思った。
そんな顔で見つめられたら、強く言えないじゃない……。
先程の強引さは何処へやら、何故か彼はサリーナの拒絶に、おどおどしながら様子を窺ってきていたのだった。
「心の準備……か……。」
アッシュは考え込むように呟く。
その様子を祈る様な気持ちで見ていると、アッシュがポツリと呟いてきた。
「でも2年だ……。」
「?」
アッシュはサリーナの顔を見下ろしながら、苦しそうな声で言ってきた。
「2年間、ずっと我慢してた……だから、もう限界なんだ……。」
なにが?と聞こうとしたサリーナは、次の瞬間かッと頬を真っ赤に染めたのだった。
サリーナのお腹の辺りに、何か固いものが当たっている。
アッシュを見ると、苦しそうに眉間に皺を寄せながら僅かに上下に動いていた。
サリーナのお腹には、堪え切れなくなったアッシュの象徴が、はち切れんばかりに主張していたのであった。
時々苦しそうに顔を顰めながら吐息を吐き出すアッシュを見ていると、何だか可哀相になってきてしまった。
ううう、ど、どうしよう……アッシュさん何だか苦しそう……。
でもとだってを繰り返し悩むサリーナに、アッシュが搾り出すような声で言ってきた。
「絶対一生大事にする。絶対怖がらせるような事はしないし、痛くしない様に頑張る……だからサリーナ……」
――俺は、お前じゃないとダメなんだ――
突然そんな殺し文句を言われて、思考停止しない人はいるのだろうか?
突然の告白に固まっていると、我慢できなくなったアッシュの手がサリーナの頬に触れてきたのだった。
そして、そのまま啄む様に優しく口付けられた。
先程の性急なものとは違い、触れるだけのキスなのにサリーナの全身がカァッと熱くなる。
ドクドクと鳴る心臓。
熱さで戦慄く体。
全身を駆け巡る熱で何も考えられなくなったサリーナは、抵抗することが出来なかった。
そんな彼女の反応を是と捉えたのか、アッシュは探るような手つきでサリーナの体に触っていった。
何度も唇を啄み、薄っすらと開いた隙間にそっと舌を忍ばせる。
サリーナの様子を真剣な目で窺いながら、彼女が怖がらないよう細心の注意を払って触れていった。
先程とは比べ物にならない位の優しい手付きに、サリーナも落ち着きを取り戻し素直に受け入れていく。
薄暗くなってきた寝室に、キスの愛撫の音だけが響いていた。
もちろんサリーナを横抱きにしているが、そんな事は問題ないかのように軽々と移動していたのだった。
今まで見た事も無いような素早い動きに、サリーナは目を回していた。
ア、アッシュさんが、こんなに早く動けるなんて知りませんでした……。
殆ど肉眼では捉えられないような速さで、横へとスライドしていく景色に、サリーナは必死でアッシュにしがみ付く。
そんなサリーナを安心させるように、アッシュの腕が小さな彼女の体を包み込んできたのだった。
それだけの事なのに、ホッとしてしまう自分がいた。
番って、本当なんだろうか……。
そして彼の腕の中で、彼に言われた言葉を思い出す。
こっそりとアッシュの顔を見上げ、サリーナは頬を染めるのであった。
そうこうしている内に、アッシュはとある森の中にある一軒家の前に降り立ったのであった。
そしてサリーナを抱えたまま、家の扉の方へ向かって行った。
アッシュが足で扉を蹴ると簡単に開き、アッシュたちを招き入れた。
そして彼は、ずかずかと中へ入って行く。
その行動を見たサリーナは驚いていたが、アッシュの次の行動でさらに驚くことになった。
なんとアッシュはそのまま寝室へ移動すると、サリーナをベッドの上へと降ろしたのであった。
さすがのサリーナも慌てて飛び起きようとすると、アッシュの大きな手で押さえ付けられてしまった。
「何処へ行く?」
「え、あ、あの……こ、この家って……。」
「ああ、ここか?ここは、俺の家だ。」
サリーナの言葉にアッシュは合点がいくと、さらりと答えてきたのだった。
その返答にサリーナは驚く。
「ええ!ア、アッシュさんの!?」
サリーナが思わず家の中を見渡すと、真新しい新築の家具が見えた。
まだ木の香りの残る家にサリーナが目を丸くさせていると、アッシュがとんでもない事を言ってきたのであった。
「ここは、俺とお前が暮らす為に作った家だ。」
「は?え……ええぇぇぇぇぇぇ!!??」
余りの事に絶叫してしまう。
「な、なんで……?」
「お前が俺の番だから。」
サリーナの疑問に、アッシュは簡潔に答えてきた。
その答えにまたしても疑問が湧く。
「い、いつから……。」
「二年前からだ。」
「!!!!」
その言葉で、全ての疑問が点と点で繋がった。
「も、もしかして……わ、私がサポートを受ける度にアッシュさんだったのって……。」
「ああ、俺がそう仕向けた。俺はあそこじゃNO.1の実力保持者だからな。大抵の事は聞いて貰える。」
アッシュはそう言いながら微笑む。
「じゃ、じゃあ……ま、まさか、パーティーの事も!?」
「ああ、俺の番に手を出すバカはいない……。けど、まあ初心者は俺の事を知らない奴がいたから骨が折れたけどな。」
そう種明かしをしつつ、ニヤリと笑ってきたのだった。
その笑みを見ながらサリーナは、全て彼の思惑通りだったと悟ったのであった。
「まあ、あの豹女の事は誤算だった。全く……サリーナに何も無くて良かった……。」
呆然としているサリーナに、アッシュの安堵の溜息が聞こえてくる。
何もかも彼の手の上だったと思っていたサリーナは、思わぬ彼の安堵の声に目を見張ったのであった。
「あ、あの人は関係なかったんですか?」
「当たり前だ。」
サリーナの疑問の声にアッシュは即答する。
「てっきり、アッシュさんの計画の内かと思ってしまいました。」
「はあ?誰が好き好んで、あんなじゃじゃ馬相手にするかよ。あいつは見た目よりも粘着質で厄介な奴なんだ。」
そう言いながら、よっぽど苦手なのだろう、アッシュは心底嫌そうな顔をしながら溜息を吐いてきたのであった。
そんなアッシュの反応に、サリーナはつい笑ってしまった。
「随分余裕じゃないか。」
「へ?」
見ると、面白くなさそうな顔のアッシュがいた。
「そ、そんな事は……」
「まあ、もう話は終わりだ……。」
サリーナが取り繕おうとすると、それよりも早くアッシュが遮ってきた。
その言葉に、サリーナの心臓がどくりと鳴る。
折角話が逸れていたのに、今の己の状況を思い出してサリーナは慌てた。
そう、サリーナはアッシュの家でキングサイズのベッドの上に、彼によって縫い付けられているのだ。
世間話をしている場合では無かった。
「サリーナ……」
「あ、ああああ、あの!!」
「……なんだ?」
甘い声で囁いてきたアッシュに、サリーナが慌てた声を上げると、彼は眉間に皺を寄せながらも返事をしてきた。
「その……さっき言ってた番って……。」
「もちろんサリーナの事だ。」
「いや、で、でも……何で今更!?」
苦し紛れに番の事を訊ねると、アッシュは当たり前のようにサリーナの名を出してきた。
その事に突込みを入れていると、彼はさも面倒くさそうに話してきたのだった。
「お前と初めて会った時、すぐわかった……番だって。」
「え、で、でも私人間ですよ?」
アッシュの話に、サリーナは疑問を口にする。
そう、アッシュは獣人族でサリーナは人間族だ。
獣人族の番は同じ種族同士で出てくるものだと、サリーナは聞いた事がある。
そんな疑問をぶつけてみると、アッシュからは実に簡潔な答えが返ってきた。
「ああ、同じ種族同士でしか番になれないってあれだろ?でもそれは、何百年も前の話だ。今は他の種族同士でも番が出る事があるんだよ。」
「そ、そうなんですか?」
「ああ、ちなみに番は絶対現れるものじゃない。中には一生出会えない奴もいるしな。」
「ええ!?」
「ああ、だから番に出会えた奴はラッキーなんだ。これ以上無い最高の相性の相手に出会えたんだからな。」
「へ?え?」
アッシュの説明に目を丸くする。
番とは絶対出会うものだと思っていたサリーナは、認識が根底から覆されパニックに陥っていた。
そんなサリーナを見下ろしながら、アッシュはトドメの言葉を吐く。
「だから番に出会えたら俺達の間では、こういう言い伝えがあるんだ……。」
「え、そ、それって……。」
言った後にサリーナの脳内で警笛が激しく鳴った。
「番は絶対に逃がすなって……な。」
そんな殺し文句を吐きながら、アッシュの顔がゆっくりと降りてきた。
「あ、あのっ、あのっ!」
サリーナは迫ってくるアッシュの顔に、何かないかと必死で言葉を探す。
「うるさい。」
しかし次の瞬間、アッシュの一言と共に口を塞がれてしまったのであった。
「ん、うぅむ……。」
あの林の中での続きが再開され、サリーナは羞恥と恐怖で必死に抵抗する。
そんなサリーナに、アッシュは一旦離れると悲しそうな顔で訊ねてきた。
「そんなに嫌か!?」
両耳と尻尾を垂れ下げながら聞いてくる彼に、いつものギャップの違いに驚かされながらサリーナは胸中で「ずるい」と非難した。
「い、嫌じゃ……ないですけど……。」
「じゃあ。」
「で、でも、まだ、こ、心の準備が!!」
サリーナの返事にアッシュが耳をピンと立てて嬉しそうに言った途端、サリーナは慌てて叫んだのだった。
その言葉に、アッシュはキョトンとする。
ううううう……何この可愛い表情……。
出会った頃の少年の様な表情をするアッシュに、サリーナは内心で見悶える。
先程からこの男は、格好良かったり可愛かったりと本当にズルいと思った。
そんな顔で見つめられたら、強く言えないじゃない……。
先程の強引さは何処へやら、何故か彼はサリーナの拒絶に、おどおどしながら様子を窺ってきていたのだった。
「心の準備……か……。」
アッシュは考え込むように呟く。
その様子を祈る様な気持ちで見ていると、アッシュがポツリと呟いてきた。
「でも2年だ……。」
「?」
アッシュはサリーナの顔を見下ろしながら、苦しそうな声で言ってきた。
「2年間、ずっと我慢してた……だから、もう限界なんだ……。」
なにが?と聞こうとしたサリーナは、次の瞬間かッと頬を真っ赤に染めたのだった。
サリーナのお腹の辺りに、何か固いものが当たっている。
アッシュを見ると、苦しそうに眉間に皺を寄せながら僅かに上下に動いていた。
サリーナのお腹には、堪え切れなくなったアッシュの象徴が、はち切れんばかりに主張していたのであった。
時々苦しそうに顔を顰めながら吐息を吐き出すアッシュを見ていると、何だか可哀相になってきてしまった。
ううう、ど、どうしよう……アッシュさん何だか苦しそう……。
でもとだってを繰り返し悩むサリーナに、アッシュが搾り出すような声で言ってきた。
「絶対一生大事にする。絶対怖がらせるような事はしないし、痛くしない様に頑張る……だからサリーナ……」
――俺は、お前じゃないとダメなんだ――
突然そんな殺し文句を言われて、思考停止しない人はいるのだろうか?
突然の告白に固まっていると、我慢できなくなったアッシュの手がサリーナの頬に触れてきたのだった。
そして、そのまま啄む様に優しく口付けられた。
先程の性急なものとは違い、触れるだけのキスなのにサリーナの全身がカァッと熱くなる。
ドクドクと鳴る心臓。
熱さで戦慄く体。
全身を駆け巡る熱で何も考えられなくなったサリーナは、抵抗することが出来なかった。
そんな彼女の反応を是と捉えたのか、アッシュは探るような手つきでサリーナの体に触っていった。
何度も唇を啄み、薄っすらと開いた隙間にそっと舌を忍ばせる。
サリーナの様子を真剣な目で窺いながら、彼女が怖がらないよう細心の注意を払って触れていった。
先程とは比べ物にならない位の優しい手付きに、サリーナも落ち着きを取り戻し素直に受け入れていく。
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