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2章 新生活スタート
13 展示館
しおりを挟む展示館は校舎のある本館とは別棟になっていた。
マジナス学院には、教室や食堂のある本館の他に、展示棟、研究棟、実戦棟、宿舎棟に分かれているらしい。
やっぱり大学のキャンパスのような多機能さだ。
すげえなあと感心していたら、
マーナが更に詳細を教えてくれた。
宿舎棟はいわば寮のようなもので、学院生が寝泊まりしているそうだ。
学院生にも色々区分がある。
まず属性。
この世界には、火、闇、木の属性があり
その他は無属性と呼ばれるらしい。
なんでその取り合わせ?と思ったが、
大昔に全属性が争いあって、勝ち残ったのが今ある属性と説明を受けた。
(なんだそれ、血気盛んだなあ…)
敗走した属性は一括りに無属性と呼ばれるが、それが弱者の証拠という訳ではなく、単にマイノリティと捉えられるらしい。
ふむふむ、分別はあると…
ちなみにマーナは無属性らしいよ。
セシルさんも同じく無属性らしく、同族嫌悪かな?って茶化したら尻尾で叩かれた。
暴力反対!
で、昨日一騒動あった髪と目の色の件。
火属性は赤髪、闇属性は黒髪、木属性は緑髪。金銀の髪は無属性に当たるらしい。
しかも属性によって寮分けされるんだって。
(あ、じゃあ昨日の3人組は別の寮の子同士ってことか。)
「あれ、昨日会ったバールさん、黒髪だけど火魔法担当って言ってたな。」
「ああ、属性外の魔法が使えない訳ではないからな。彼奴は目が赤かっただろう。あれは一応火魔法に適性がある印だ。」
「へえ。じゃあ最大2つの属性まで使えるのか。」
「簡単ではないぞ。適性があるとはいえ、使うたびに大なり小なり副作用がある。例えば裂傷や麻痺だな。」
「え、それって…」
「本人に聞くより他ないだろう。」
「だ、だよな…」
次会ったら聞いてみよ。
…混み入った事情がありそうならすぐに撤退しよう。
「おい、カンザキ。それより何かわかったのか?その資料を先程から眺め続けているぞ。」
「ああ…わかったと言うか、知っちゃったというか…」
(俺はこの世界の住人じゃないってことをね。)
手元の資料に視線を落とすと、
持たざる者の世界の最新の新聞として貸し出されていた文書が目に入る。
『1940年 〇〇開戦×軍踏破』
魔法世界があまりにも平穏だったから全く気がつかなかった。
でもはっきりと分かった。
ー 俺はここにいるべきじゃない。
「おい、カンザキ?」
「いや、なんでもない。早く記憶取り戻したいなあ」
「出来ることは協力してやろう」
「ありがとう。」
帰るためには、まず記憶から取り戻さないとね。
「調べたいことは終わったよ。
昼食べてから約束の場所に行こうか?」
「早かったな。…丁度良い時間だ。
そうと決まればすぐに行くぞ。」
「あー!待った待った!これ戻してから行くわ!」
俺とマーナは慌ただしく展示館を後にした。
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