【更新】「陵辱の果てに、悲恋の花は咲くか」/与太エロifまとめ

末野みのり

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皇帝になったので兄を手籠めにして嫁にした

番外:側室チャレンジ令嬢、後略(6) その後娘と義父は結婚したらしいし、弟兄は最後まで一夫一妻だったとか(完結)

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 レイベーヌ将軍より、フォルスにごく私的に謁見の申し出があったのは、しばらくしてからだった。
 さすがに後ろめたさのあったフォルスはレイベーヌをすぐに通し、すぐに将軍の変化に気づくこととなった。
 もしやとは思っていたが、あの猪突猛進令嬢が、本当に義父に懸想していたとは。

「政王陛下」

 レイベーヌの第一声はずいぶんと固い。

「なんてことをしてくださったのです」
「……すまない。まさか大ごとになるとは思わず。雄になればいい加減に諦めるだろうと思ってのことだったのだが」

 腹立ち半分、辟易半分でジョセフィンを雄に追い立てたのは事実だったので、フォルスは素直に謝った。

「……一言……っご相談頂ければ……っ」
「貴公の娘に妙な道具で責められ、無様にも雌の絶頂を晒してしまい腹が立ったと、正直に言えと?」

 フォルスは苦笑で言った。レイベーヌの知る、皇妃となるより前と変わらぬ清廉そうな顔で、とんでもないことを言っている。
 レイベーヌの顔がサーッと青くなった。

「それは…………………っ大変…っ失礼を…っ!!こ、皇帝陛下にも面目次第なく……っ」
「いい。済んだことだ。それより、これから苦労するな」
「は」
「陛下はこういったものにそれほど興味がないから、俺は免れたが」

 フォルスはそっとレイベーヌの手に、ジョセフィンが持参した例の道具を差し出した。話の筋から、それが性具であるのは歴然としていて、レイベーヌは気の毒なほどに顔を青くした。

「あ、あの、あの……」
「だがまあ、あの大胆なご令嬢をあそこまでそれなりに淑やかに育てた貴公だ。どうにかなるだろう。……手綱を放すなよ」
「……ど、どこで育て方を間違ったのでしょうか、ね……」
「さて。俺も知らぬ内に、弟がああなっていたのでな」

 そういう政王の首筋には激しい愛咬の痕がある。それが弟である皇帝がつけたものだというのは歴然としていて、あまりの説得力に、レイベーヌは大きく頷くことしか出来なかった。





 レイベーヌ将軍を返し、フォルスは食事のため、王の私室を訪れていた。会食がない際の食事はここで、というのが、クレイヴェルとの夫婦生活の中で自然と成り立った習慣だった。

「……開いてはいけない扉を開いたのでは?」
「あの性格では遅かれ早かれのことだったと思うが。あのジョセフィン嬢が諦めた……どころか、正妃に可愛がられて、雄に目覚めさせられた…という話が出回るのも直にだろう。俺の側室を願う声も途絶えるだろうな」
「……、……」

 言葉を失ったフォルスに、クレイヴェルはにたりと笑った。

「自分で撒いた種だろう、兄上。……かわいい顔だな♡興奮する♡」
「こ、んな、つもりは……」

 ただただ、努力が明後日の方向に向い始めた令嬢に灸をすえるためにやったことだ。いくらか私的な仕返しがあったとは言え。

「というか、この期に及んで俺に側室をつけようというのがどうにかしている。兄上、俺の子を何体産んだ?」
「十……いや二十二…………二十!?」
「なに驚いてんだ♡その内、肉体を得るのが三割としても、五人の王子だぞ。世代を継ぐには十分だろう」

 フォルスは本気で自分で驚いた。二十をも超える仔を産んだというのは、もはや庶民であれば十分子だくさんと言われるものだ。

「いや、か……孵ると分かっているわけではないし……」
「だとしても兄上の繁殖期はまだあるだろ♡兄上の体に障るなら控えるが、隔年にすれば俺の子産みたくなって、たくさん受精しちゃうもんな♡♡♡」
「う、うう……」

 実際、雄でいた期間が長く、体への影響がわからぬからと、一年、産み控えた年があったのだ。翌年の繁殖期にはひどいことになった。
 ようやくクレイヴェルの方がフォルスを部屋に閉じ込めておくのをやめた頃だったというのに、今度はフォルスがクレイヴェルを部屋から出そうとしなかった。
 して。もっとして。孕ませて。ヴェルの赤ちゃん産みたい。いっぱい産みたい。だからもっと、もっと精子ちょうだい。
 そう口走って、クレイヴェルの腹の上に乗って精子をねだって激しく腰を振り続けた。潮を吹いて足腰がろくに役に立たなくなれば、言葉で自らの雄を誘惑して、悦んで腹を見せて股を開いた。
 卑猥に善がって見せれば、単純な弟の陰茎はすぐに元気になるのを分かっていたから、何度も弟の好きそうな下品な言葉で喘いでみせて、もっと見て、と自分の痴態で煽った。
 それでも皇帝としての役割のあるクレイヴェルが、危急の用事で部屋の外に出る時には、足を絡ませてもう一回してからとねだった。帰った時には立ったまま交わって、ベッドへと促されれば抜かないでと癇癪を起こして、繋がったまま運ばれれば、歩く動きで何度も極めて、精液を搾り取った。
 そうして前年の二倍の仔を孕み産んだフォルスは、医師から一回で多く産む方が危険だからと、逆に毎年の繁殖を推奨されたのである。

「ほら兄上。食事にしよう。もう今年の繁殖期も近いだろ。ちゃんと栄養とっておかないとな」

 優しく囁きながら、クレイヴェルが食事の席へとフォルスを誘う。その声色にはすでに劣情が乗っていた。
 このようにゆっくり食事が出来る日には、必ずと言っていいほど、クレイヴェルはフォルスの体を食い散らかして、自分の雌であることを自覚させた。
 わかっているから、フォルスの体も自然と熱を持つ。
 求められる悦びに、フォルスの本能は逆らえなかった。折られきった自己肯定が、クレイヴェルの愛情と性欲を支えにもたれ掛かって、フォルスを恋に落とそうとしている。
 到底健全な恋情とは言いがたかった。フォルスの聡明はそう理解していたが、もはやクレイヴェルの病的な執着と熱愛は、フォルスの呼吸にすら必要とさえ思えた。
 体どころか、魂の底までクレイヴェルの存在に調教されて、跪きかけている。一生自分だけを愛して、求めてくれと、縋りつきたくなる。
 だから理性の利くうちに、と側室を勧めたというのに、この弟はそれすらまるで兄との遊びの一環のようにしてしまった。
 もう逃げられない。逃げたく、ない。ずっと、クレイヴェルのものが、いい……。
 本能が、囁く。クレイヴェルの欲望を叶えるだけの肉になってしまえと、フォルスを背徳的な幸福に溺れさせようとする。

「兄上。あーんして」

 気づいているのかいないのか。二人きりの時の無邪気な笑顔でクレイヴェルは笑うから、フォルスは口を開けて、この弟の愛を迎え入れた。




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