52 / 93
逆
俺を取り戻せ!③
しおりを挟む
もう穏便に話し合いは無理だ。一発ガツンとやってやらないと駄目な状況。
「やりずれぇ…ちっ!俺の爪も通らねぇ!」
「落ち着いて先を見て。きっと隙ができる時が―。」
流石壱弥。戦いなれてるというか自分の使役妖怪の扱いがちゃんとしてる。俺は実戦なんかしたことないし、一昨日くらいに流れで東雲とつながっただけだ。自分にあってる能力を持っているかとかそういうのは関係なくだ。だが、東雲自体のスペックは高いことはわかる。そりゃ喋れば一言多くてちゃちゃいれてくるようなふざけた奴だけど、夜兄の側にいた、いることを許されてたくらいだからな。
「おやおや…早く本気でかかってきてよ?私を止めるんでしょ?」
「余裕綽々でござるか…尻尾がないとバランスが取りづらいでござるな!!」
壱弥に向けて夜兄は砂々羅鬼を使って攻撃をしている。酒天と鵺はそれを防ぎながら、鬼火を使って、鋭い爪を使って…当たってはいるがダメージを与えているようには見えない。
東雲は…夜兄に向かって攻撃はしていない。壱弥の1番近くで酒天と鵺の合間をくぐって壱弥に向かってくる攻撃を退け、守ってる。
俺の思いは壱弥に危害を加えさせない。東雲の思いは夜兄大好きだから傷付けたくはない。故に護りの一手のみ。これじゃ先に進むことは難しいことはわかってはいる。
「どうする…防戦一方だ。血みどろの戦いをしたいわけじゃない。砂々羅鬼が規格外に強いのがなぁ…。」
「当たり前じゃないか秋緋。父様は始祖の鬼の血脈、純血の神鬼なんだから。」
あぁそうだったな。家にいる砂羅と砂鬼は神鬼の子だとか言ってたし砂々羅鬼が関係ないわけないもんな。つうことは…妖怪の元締めみたいなもんだ。
ただ魂だけなのと、意思を何らかの形で抑え込まれている。で、夜兄の使役妖怪として無理やり形をなしている状態…にもみえる。不完全な形で本来の力を全て出せるわけじゃないだろうけど…それでも力の差が明らか。
「秋くん。色々考えとるとこ悪いねんけど、俺らも無限に戦えるわけやないのも考えてや…!」
「そうですよ、秋緋様。体が戻ったんですからそれなりに働いてください。…よいしょっと。」
俺の背後、鬼門の穴が現れデカい黒い棺桶を背負って茨木がやっと来た。棺桶を俺のいる結界の中に放り込む。
「茨木!遅いわ!」
「はぁ?少し時間ずらして来いと言ったのは貴方達でしょうが。そんなこと言うなら帰りますよ。」
ごめんなさい、そうです。帰らないでください。
予定では壱弥の使役妖怪を使って、なにかしら妨害や邪魔されたとしても力尽くで抑え込んで、それからお互いの話聞いていい頃合いに茨木が来て大団円のはずでした。
その妨害ってのがまさかの砂々羅鬼の登場で押してるんだ。
「はっはぁ!!茨木童子じゃねぇか!久しいな!!とりあえずさっさと手伝え!!」
「酒呑童子…貴方ほどの方が使役されているなんて驚きましたよ。見つからないはずですね。いいでしょう、久しぶりに共闘と参りましょうか。」
「そりゃありがてぇけど…その話し方と容姿、気持ちわるっ!」
…あっ、聞いたことある名前だ。なんにも勉強してなくてもどこかしらの物語で見たことある鬼の名前だ。
「鬼同士のバトルといこうぜ、夜緋呂よぉ?」
「八塚くん、鵺さんを下げてください。紫炎の鬼火は焼き切れたとはいえ、その見た目の割に致命傷になりかねないものです。ここは任せて筒に収めて回復に努めてください。」
「茨木…真砂の人間に逆らうんだ?いい度胸だね?」
壱弥は茨木に言われた通り鵺を前線から下げた。鵺は「申し訳ござらん…」と、少し苦しそうに言って筒の中へ戻っていった。
確かに以前茨木は商店街で妖怪を簡単に焼き殺していた。鬼ってのはやっぱり妖怪の中でも抜きん出ているそんな存在なんだな。
「ほんなら俺も…。」
「あなたは駄目ですよ。万が一があります、八塚くんと秋緋様を守っててください。まさかそんなこともできないとか言いませんよねぇ?」
「かっちーん!あほんだら!それくらいよゆーでできるわ!ロリコン鬼こそしくじるんやないで?!」
罵ってるというかお互いに心配…配慮してる?やっぱり仲良しか。どこに仲良くなる要素があったのか謎すぎるが。
「ここからが本番ってことだね。父様、消してあげて。」
夜兄、容赦がないな…何がそこまで?俺の存在のせい?なら俺を消せばいいだけだったはずだ。家ごと潰そうとしてる理由は?
「秋緋!準備!」
「あっ、あぁ!」
紫炎が飛び交う境内、安全なのは俺のいる結界の中だけ。壱弥も中に入り、次の段階の準備をすることに。
「だんだん昔みたいに動けてきたじゃねぇか!」
「やかましいっ!集中しろってんだ!」
黒い棺桶に手を付けつつ、横目で茨木と酒天の様子を見る。
茨木は鬼の姿に戻り、本気モード。ちゃんとこの姿を見るのは始めてだな。サラッサラの長い髪振り乱してイケメン度上がってんじゃないの?
ん?右腕が何だか砂々羅鬼と同じような見え方をしている…肉体がないってことなのか…?でもやっぱり当主付の鬼なだけある。得意の紫炎の鬼火を織り交ぜた殴り攻撃、酒天とうまく合わせ交互に攻撃を当てていく。強い。コンビとしても相性がいいのもあってか今度は確実にダメージがあるように見える。
でも砂々羅鬼の攻撃の速度も威力もが衰えない。もう紫炎というか黒炎に近い鬼火。腕や足を降るだけで刃のような黒炎が飛んでいき、酒天や茨木に打撃が当たれば衝撃波が巻き起こる。
「これはあれやなぁ…夜くんの溜め込んでる霊力が底なしやで。さとりくんは消耗しとるんちゃう?大丈夫?」
「ご心配ありがとう。でも平気。僕だって半妖だからそんなにやわじゃないよ。さ、秋緋も余所見してないで!開けるよ。」
棺桶の蓋がギギギと、木材同士が擦れる音を出して暴かれる。その中で眠っているのはもちろん。
「夜兄…。」
大事に保管されていた夜兄の体。
バトルは酒天と茨木に任せて…次の段階を踏むことにする。
「夜兄!!こっちで兄弟喧嘩しようぜ!」
月夜に浮かぶ夜兄に、俺は宣戦布告した。
「やりずれぇ…ちっ!俺の爪も通らねぇ!」
「落ち着いて先を見て。きっと隙ができる時が―。」
流石壱弥。戦いなれてるというか自分の使役妖怪の扱いがちゃんとしてる。俺は実戦なんかしたことないし、一昨日くらいに流れで東雲とつながっただけだ。自分にあってる能力を持っているかとかそういうのは関係なくだ。だが、東雲自体のスペックは高いことはわかる。そりゃ喋れば一言多くてちゃちゃいれてくるようなふざけた奴だけど、夜兄の側にいた、いることを許されてたくらいだからな。
「おやおや…早く本気でかかってきてよ?私を止めるんでしょ?」
「余裕綽々でござるか…尻尾がないとバランスが取りづらいでござるな!!」
壱弥に向けて夜兄は砂々羅鬼を使って攻撃をしている。酒天と鵺はそれを防ぎながら、鬼火を使って、鋭い爪を使って…当たってはいるがダメージを与えているようには見えない。
東雲は…夜兄に向かって攻撃はしていない。壱弥の1番近くで酒天と鵺の合間をくぐって壱弥に向かってくる攻撃を退け、守ってる。
俺の思いは壱弥に危害を加えさせない。東雲の思いは夜兄大好きだから傷付けたくはない。故に護りの一手のみ。これじゃ先に進むことは難しいことはわかってはいる。
「どうする…防戦一方だ。血みどろの戦いをしたいわけじゃない。砂々羅鬼が規格外に強いのがなぁ…。」
「当たり前じゃないか秋緋。父様は始祖の鬼の血脈、純血の神鬼なんだから。」
あぁそうだったな。家にいる砂羅と砂鬼は神鬼の子だとか言ってたし砂々羅鬼が関係ないわけないもんな。つうことは…妖怪の元締めみたいなもんだ。
ただ魂だけなのと、意思を何らかの形で抑え込まれている。で、夜兄の使役妖怪として無理やり形をなしている状態…にもみえる。不完全な形で本来の力を全て出せるわけじゃないだろうけど…それでも力の差が明らか。
「秋くん。色々考えとるとこ悪いねんけど、俺らも無限に戦えるわけやないのも考えてや…!」
「そうですよ、秋緋様。体が戻ったんですからそれなりに働いてください。…よいしょっと。」
俺の背後、鬼門の穴が現れデカい黒い棺桶を背負って茨木がやっと来た。棺桶を俺のいる結界の中に放り込む。
「茨木!遅いわ!」
「はぁ?少し時間ずらして来いと言ったのは貴方達でしょうが。そんなこと言うなら帰りますよ。」
ごめんなさい、そうです。帰らないでください。
予定では壱弥の使役妖怪を使って、なにかしら妨害や邪魔されたとしても力尽くで抑え込んで、それからお互いの話聞いていい頃合いに茨木が来て大団円のはずでした。
その妨害ってのがまさかの砂々羅鬼の登場で押してるんだ。
「はっはぁ!!茨木童子じゃねぇか!久しいな!!とりあえずさっさと手伝え!!」
「酒呑童子…貴方ほどの方が使役されているなんて驚きましたよ。見つからないはずですね。いいでしょう、久しぶりに共闘と参りましょうか。」
「そりゃありがてぇけど…その話し方と容姿、気持ちわるっ!」
…あっ、聞いたことある名前だ。なんにも勉強してなくてもどこかしらの物語で見たことある鬼の名前だ。
「鬼同士のバトルといこうぜ、夜緋呂よぉ?」
「八塚くん、鵺さんを下げてください。紫炎の鬼火は焼き切れたとはいえ、その見た目の割に致命傷になりかねないものです。ここは任せて筒に収めて回復に努めてください。」
「茨木…真砂の人間に逆らうんだ?いい度胸だね?」
壱弥は茨木に言われた通り鵺を前線から下げた。鵺は「申し訳ござらん…」と、少し苦しそうに言って筒の中へ戻っていった。
確かに以前茨木は商店街で妖怪を簡単に焼き殺していた。鬼ってのはやっぱり妖怪の中でも抜きん出ているそんな存在なんだな。
「ほんなら俺も…。」
「あなたは駄目ですよ。万が一があります、八塚くんと秋緋様を守っててください。まさかそんなこともできないとか言いませんよねぇ?」
「かっちーん!あほんだら!それくらいよゆーでできるわ!ロリコン鬼こそしくじるんやないで?!」
罵ってるというかお互いに心配…配慮してる?やっぱり仲良しか。どこに仲良くなる要素があったのか謎すぎるが。
「ここからが本番ってことだね。父様、消してあげて。」
夜兄、容赦がないな…何がそこまで?俺の存在のせい?なら俺を消せばいいだけだったはずだ。家ごと潰そうとしてる理由は?
「秋緋!準備!」
「あっ、あぁ!」
紫炎が飛び交う境内、安全なのは俺のいる結界の中だけ。壱弥も中に入り、次の段階の準備をすることに。
「だんだん昔みたいに動けてきたじゃねぇか!」
「やかましいっ!集中しろってんだ!」
黒い棺桶に手を付けつつ、横目で茨木と酒天の様子を見る。
茨木は鬼の姿に戻り、本気モード。ちゃんとこの姿を見るのは始めてだな。サラッサラの長い髪振り乱してイケメン度上がってんじゃないの?
ん?右腕が何だか砂々羅鬼と同じような見え方をしている…肉体がないってことなのか…?でもやっぱり当主付の鬼なだけある。得意の紫炎の鬼火を織り交ぜた殴り攻撃、酒天とうまく合わせ交互に攻撃を当てていく。強い。コンビとしても相性がいいのもあってか今度は確実にダメージがあるように見える。
でも砂々羅鬼の攻撃の速度も威力もが衰えない。もう紫炎というか黒炎に近い鬼火。腕や足を降るだけで刃のような黒炎が飛んでいき、酒天や茨木に打撃が当たれば衝撃波が巻き起こる。
「これはあれやなぁ…夜くんの溜め込んでる霊力が底なしやで。さとりくんは消耗しとるんちゃう?大丈夫?」
「ご心配ありがとう。でも平気。僕だって半妖だからそんなにやわじゃないよ。さ、秋緋も余所見してないで!開けるよ。」
棺桶の蓋がギギギと、木材同士が擦れる音を出して暴かれる。その中で眠っているのはもちろん。
「夜兄…。」
大事に保管されていた夜兄の体。
バトルは酒天と茨木に任せて…次の段階を踏むことにする。
「夜兄!!こっちで兄弟喧嘩しようぜ!」
月夜に浮かぶ夜兄に、俺は宣戦布告した。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる