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第三章 いざ、ロピック国へ

★オネストとネロ

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「っ、…んっ」


 当てがわれていた雄雄しいモノが、肉壁をこじ開けて中へと差し込まれた。タキトゥスが両手で俺の膝裏を持ち、オネストが動きやすいように広げている。体の横に手をつき、ゆっくりと律動を始めた。
 一気に奥を突かれるかと思っていたが、そんなことはなく。真ん中辺りで前後運動をしているだけ。引いた時にカリの部分が壁に当たり、瞬間的な刺激というより徐々に高まっていくような感覚だった。


「……んっ、ぁ……」


 声が出ないように両手で口を塞ぐが、指の隙間から漏れてしまっていた。聴力の優れた二人には当然聞こえていて、オネストが熱い視線を向けてくる。
 ベッドについていた手をタキトゥスの方に移動させ、俺との距離詰めた。中は相変わらず中央部分を撫でるように動かしていて、口に当てていた手の甲を舐めて反応を伺っている。
 焦らされているような動きに耐えられず、オネストの律動に合わせて腰を前後させた。すると舌を引っ込め、片方だけ口角を上げた。


「んんっ!んっ、……んっ」


 これからが本番だと言う代わりに、腰の動きを速めた。
 タキトゥスに体を支えられているからか、何も気にすることなく腰を打ちつけてくる。腰と股関節がぶつかり合い、脳に直接響いているのではないかと錯覚してしまうほど大きな音が室内に響き渡っていた。
 パンパンという音で耳も犯されているような感覚に陥った。


「ネロちゃんの声、聞きたいなー?」


 手に力を加えて足を更に持ち上げ、耳の後ろを舌先で舐め上げる。そして軟骨の部分をしゃぶるように口に含んだ。首を振って拒むとカリッと歯をたてて噛みついてきた。


「んんっ、ぁ……ふっ」


 オネストは俺を視界に移しながら息を乱し、発情した獣のように只管ひたすら腰を振り続けている。


「エヴァンに声聞かれちゃうとか考えてんの?もう手遅れっしょ。こんなに音たてちゃってんだからさ」


 あまりの気持ちよさにそこまで気が回っていなかった俺は目を見開く。この後、夕食を一緒に取ることになっているというのに、どんな顔をして会えばいいのか。
 焦りながらも快楽は押し寄せてきて、手だけではもう抑えられなくなってきていた。それほど動きが激しく、片手だけ離してオネストに訴えかけても、口に含んで唾液を絡ませてくるだけで腰を止めてくれはしなかった。


「ネロちゃん。いいこと教えてあげるよ」


 耳に唇を寄せ、息を吹きかけてから声を発するタキトゥス。


「案内係が“設備は整っておりますので、ごゆっくりお過ごしください”って言ってたでしょ?あれ、隠語なんだよね。“音が漏れないような作りになっておりますので、気にせずお楽しみください”てこと。知らない人の方が多いけど」
「ひあっ!んっ…ぁ」


 オネストが押えている手に甘噛みし、タキトゥスは項に舌を這わせる。


「ネロ。ネロっ、声……聞きたい」


 口をパクパクと開閉させながら何度も噛みついて懇願するオネスト。降参の意味も込めて手の力を抜く。
 すると目を細めて嬉しそうな顔をし、人差し指の第二関節に食らいつき、引っ張って退かした。


「あぁっ、あっ、んっ……ぁ…ひぁっ」


 行き場所を無くした手を、オネストが自分の首に誘った。


「ネロ。…ぅ、ネロ、はっ……んっ」
「んっ、ん…はぁ…んんっ」


 腕を回して体を引き寄せると、オネストが噛みつくように唇を重ねてきた。普段とは違うその乱暴さに、俺は酷く興奮した。


「あぁー……俺も早く挿れてぇ」


 体を支えてくれているタキトゥスが舌を巧みに動かしながら言う。そして高まった自分のモノを俺の背中に擦りつけてくる。


「ネロ…っ、も…イ、キそう…っ」


 更に激しさを増す前後運動。奥底を連続で突かれ、全身に電流が走る。


「あっ!あっ!んんっ!…ひっ、あっあっあっ、ああぁっ!」


 腕に力を入れ、体をのけ反らせながら絶頂を迎えた。


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