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【1】
自分で決めたこと
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「澪くん、健気ねえ」
茶道教室の知り合いで、一番若くて背の高いお姉さん、水野さんが帯の結びの出来上がりを立ち鏡で確認しながらそう言った。
背が高いと言っても、俺とは十センチ開きがある。土曜日クラスでは俺の次に若いが、年齢は十歳上。実家暮らしの独身女性。クリスマスイブに女性用の着物を一通り用意して着付けまで手伝うと申し出てくれて、「水野さんの予定は大丈夫?」と聞いたら「子どもに余計な心配されたくない」と怒られた。
石油ストーブの焚かれた和室。水野さんの自宅。昼間でも日当たりの弱い部屋で、蛍光灯の下、俺は鏡の中の自分をじっと見た。
「健気って言うのかな。必要に迫られて、自分の役目を果たしているだけだと思う」
厚手の白のコットンレースの着物、ペールグリーンの半襟。帯は白系、正面に寝転がっている黒猫の図。トルコブルーの帯締め。繊細な銀線細工に、緑の石の嵌った帯留め。
着物は水野さんに借りた。十センチ差をごまかすのは至難の技で、裾の位置がだいぶ高い。帯は親父から(かわいいデザインなのは、いずれ素直さんが茶道を始めたときに譲れば良い、という意味が込められているように思う)。その他の小物はクリスマスプレゼントだとか、お古だからと茶道の知り合いから理由をつけて提供されたもの。
髪は顔合わせ以来切らずに伸ばし、肌の手入れにも気を使っていたせいか、女性の装いをしただけで結構それらしく見えた。
水野さんは、ぽん、と俺の帯を叩きながら「思いつめないでね」と明るい声で言う。
「親の都合で子どもが『役目』を割り振られるなんて、不健全だよ。澪くんみたいに真面目な性格だと、期待にこたえようとしちゃうんだろうけど、気をつけな。子どもから搾取する親だって世の中にはたくさんいる。変だなと思ったら、嫌だって言って良いんだから」
(嫌、か……)
危惧された内容は、理解できているつもりだ。これまでもずいぶん言われてきたのだ。スーパーで買い物をしていれば「子どもなんだから、そんなことしなくても良いのに」とか。学校行事に親父が仕事で来られなければ「片親でも、親がいるんだから遠慮しないで言いなさい。言わなきゃ男親はわからないよ。我慢しないで」とか。
それは我慢だったのか、嫌なことだったのか。片親という不遇によって、搾取された子ども時代だったというのか。
実は、ぴんとこない。
正直にそう言えば、「子どもは親のことがどうしても好きだから、利用されても親をかばうんだ」と言われたこともある。まるで、俺が大切なことに気付いていないだけとでも言わんばかりに。
「嫌という気持ちは、無いんだけどな」
声に出てしまった。それは傍らに立つ水野さんに聞かれてしまう。
「なになに、女装に目覚めた? 実は楽しんじゃってる?」
意外にも似合ってしまうせいで、周囲が面白がっているのは気付いている。俺は横目で水野さんを軽く睨みつけながら「そういうんじゃないですけど」と言った。
「女装に関しては、『最初から変な嘘つかなきゃ良かったのに』っていまでも思ってる。だけど結局、そこも含めて全部自分で選んで、決めたことだから。その俺の内心まで、『親の顔色をうかがっているだけ』って言われるのは、違う。女装しない、向こうの娘さんとは付き合わない、もちろん俺がそうしたって誰も責めないのはわかってるけど、俺は自分で『こうした方が良さそう』って方法を選んで自分なりにやっているわけだから」
壊れたらそれまでの関係だとしても、俺は壊れて欲しくないんだと思う。
「親同士の恋愛を応援するために? お父さんを批判しているように聞こえたらごめんね、私は子どもがいる親は、恋愛なんかしなくても良いのにって思っちゃう。どうしていくつになっても、男だ女だって、自分の人生を生きようとするんだろう」
甘やかさなくても良いのに、と聞こえた気がした。幻聴だ。今まで幾度も、親父が周囲から「母親がいない子なんだから、あなたがしっかりしないと」と責められているのを見てきたせいで。頭が、その場で聞いてもいない言葉を自動的に合成する。
水野さんは悪くない。悪気もない。子どもは守られるべき、そういう立場の大人として、俺を心配してものを言っている。
それはありがたいのかもしれないが、俺は簡単に受け入れることができない。
「老後を考えたら、自分の人生を生きてくれるのは全然アリだと思うけど。それに、応援って言っても、俺はさ、まず頑張るときは頑張りたいって思ってるから。楽して傷つかないで無関係な顔をしてやり過ごす方法があると誰かに教えられても、嬉しくない。それよりも、俺が努力することでうまくいく関係があって、幸せになるひとがいるなら、やらせてほしい。これは俺自身の考えで、親に利用されているとか、変な刷り込みなんかじゃない。親は子の幸せを願うかもしれないけど、子どもだって親の幸せを願って良いんじゃない?」
言い返されるとは思っていなかったのか、水野さんは視線を合わせたまま少しの間無言になってしまった。俺が目をそらさないで見ていると、困ったように俯く。目を何度も瞬かせながら、弱い声で言った。
「澪くんが無理しているように見えて。女装だって、やりたくてやってるわけじゃないのに。そこまで相手に合わせてあげる必要ある? って……」
それを聞いた瞬間、今日はずいぶん絡むな水野さん、と不審に思っていたのが腑に落ちた。
「ああああ、そっか。せっかく協力してもらったのに、俺が不本意そうなら、水野さんとしては心配になっちゃうよね。ごめんなさい、女装は……やりたくてやってる! って、心の底から思うようにする」
「そうなの?」
「相手にバレたときはそれで押し通すつもりだから。今から、自己暗示。俺は女装が好き、女装が好き……」
「いろいろと誤解されない? 変なお兄さんだって思われるよ?」
「べつにいいよ。それより、相手の子が、俺にからかわれたとか、嘘つかれたってショック受けてしまう方が嫌。俺いつも思うんだけど、誰かの『冗談』が面白かったことって、無いんだよね。本気で怒っているときに『冗談のつもりだったんだ、怒るなよ』って言われても、気分良くなることなくない? だいたい『だからなんだようるせえな』って許せない気持ちが倍増するだけじゃない? 俺はそういう言い逃れはしたくない、女装は本気、本気……」
目を瞑ってぶつぶつ言っていたら、両肩をぐいっと両手でおさえこまれた。びっくりして目を見開いてしまう。
「なに!?」
「座って。髪とお化粧するから。澪くん、背が高すぎて、手が届かない」
「うん。わかった」
最初から言葉で言ってくれればいいのに、と思いながら裾に気をつけて膝を折り、畳に正座。
俺の後ろにまわった水野さんは、髪を指で梳きながら、妙に重い溜息をついた。
「小さな頃から見てきた澪くんが、いつの間にか高校生になってクリスマスデートするっていうのに、相手は小学生だし、本人は女装だし……」
あはは、と笑い声を上げたら、きゅっと髪を引っ張られる。
「笑い事じゃない。年下に手を出すのは犯罪なんだから。変なことは考えてないとしても、何かと気をつけてね?」
「うん、大丈夫大丈夫。デートじゃなくてお守りだよ。今日一日俺は綺麗なお姉さん。綺麗にしてください」
鏡越しに、目が合う。水野さんはすぐに目をそらして「動かないで」と事務的な口調で言って、髪を結うのに集中しはじめた。その真剣な顔を鏡を通して見ながら、そういえば俺が茶道を習い始めたときの水野さんは、ちょうどいまの俺と同じくらいの年齢だったな、と思った。母親の死の前後ということもあり、出会って以来ずっと気にかけてくれているのは感じていた。
(俺にはお姉さん代わりや母親代わりのようなひとがたくさんいたから……。素直さんにもそういう場所があれば良いのかな)
それからの水野さんは言葉少なく。
別れ際に「水野さんは本当に予定ないの?」と聞いたら、にこっと笑われてしまった。「私の好きなひとは、今日は違うひととデートしているの。私のイブはここでおしまい」と。
「片思いで気持ちが腐っているときまで、俺の相手をしてくれてありがとう」と言ったら、なんだかすごく冷たく追い払われた。
茶道教室の知り合いで、一番若くて背の高いお姉さん、水野さんが帯の結びの出来上がりを立ち鏡で確認しながらそう言った。
背が高いと言っても、俺とは十センチ開きがある。土曜日クラスでは俺の次に若いが、年齢は十歳上。実家暮らしの独身女性。クリスマスイブに女性用の着物を一通り用意して着付けまで手伝うと申し出てくれて、「水野さんの予定は大丈夫?」と聞いたら「子どもに余計な心配されたくない」と怒られた。
石油ストーブの焚かれた和室。水野さんの自宅。昼間でも日当たりの弱い部屋で、蛍光灯の下、俺は鏡の中の自分をじっと見た。
「健気って言うのかな。必要に迫られて、自分の役目を果たしているだけだと思う」
厚手の白のコットンレースの着物、ペールグリーンの半襟。帯は白系、正面に寝転がっている黒猫の図。トルコブルーの帯締め。繊細な銀線細工に、緑の石の嵌った帯留め。
着物は水野さんに借りた。十センチ差をごまかすのは至難の技で、裾の位置がだいぶ高い。帯は親父から(かわいいデザインなのは、いずれ素直さんが茶道を始めたときに譲れば良い、という意味が込められているように思う)。その他の小物はクリスマスプレゼントだとか、お古だからと茶道の知り合いから理由をつけて提供されたもの。
髪は顔合わせ以来切らずに伸ばし、肌の手入れにも気を使っていたせいか、女性の装いをしただけで結構それらしく見えた。
水野さんは、ぽん、と俺の帯を叩きながら「思いつめないでね」と明るい声で言う。
「親の都合で子どもが『役目』を割り振られるなんて、不健全だよ。澪くんみたいに真面目な性格だと、期待にこたえようとしちゃうんだろうけど、気をつけな。子どもから搾取する親だって世の中にはたくさんいる。変だなと思ったら、嫌だって言って良いんだから」
(嫌、か……)
危惧された内容は、理解できているつもりだ。これまでもずいぶん言われてきたのだ。スーパーで買い物をしていれば「子どもなんだから、そんなことしなくても良いのに」とか。学校行事に親父が仕事で来られなければ「片親でも、親がいるんだから遠慮しないで言いなさい。言わなきゃ男親はわからないよ。我慢しないで」とか。
それは我慢だったのか、嫌なことだったのか。片親という不遇によって、搾取された子ども時代だったというのか。
実は、ぴんとこない。
正直にそう言えば、「子どもは親のことがどうしても好きだから、利用されても親をかばうんだ」と言われたこともある。まるで、俺が大切なことに気付いていないだけとでも言わんばかりに。
「嫌という気持ちは、無いんだけどな」
声に出てしまった。それは傍らに立つ水野さんに聞かれてしまう。
「なになに、女装に目覚めた? 実は楽しんじゃってる?」
意外にも似合ってしまうせいで、周囲が面白がっているのは気付いている。俺は横目で水野さんを軽く睨みつけながら「そういうんじゃないですけど」と言った。
「女装に関しては、『最初から変な嘘つかなきゃ良かったのに』っていまでも思ってる。だけど結局、そこも含めて全部自分で選んで、決めたことだから。その俺の内心まで、『親の顔色をうかがっているだけ』って言われるのは、違う。女装しない、向こうの娘さんとは付き合わない、もちろん俺がそうしたって誰も責めないのはわかってるけど、俺は自分で『こうした方が良さそう』って方法を選んで自分なりにやっているわけだから」
壊れたらそれまでの関係だとしても、俺は壊れて欲しくないんだと思う。
「親同士の恋愛を応援するために? お父さんを批判しているように聞こえたらごめんね、私は子どもがいる親は、恋愛なんかしなくても良いのにって思っちゃう。どうしていくつになっても、男だ女だって、自分の人生を生きようとするんだろう」
甘やかさなくても良いのに、と聞こえた気がした。幻聴だ。今まで幾度も、親父が周囲から「母親がいない子なんだから、あなたがしっかりしないと」と責められているのを見てきたせいで。頭が、その場で聞いてもいない言葉を自動的に合成する。
水野さんは悪くない。悪気もない。子どもは守られるべき、そういう立場の大人として、俺を心配してものを言っている。
それはありがたいのかもしれないが、俺は簡単に受け入れることができない。
「老後を考えたら、自分の人生を生きてくれるのは全然アリだと思うけど。それに、応援って言っても、俺はさ、まず頑張るときは頑張りたいって思ってるから。楽して傷つかないで無関係な顔をしてやり過ごす方法があると誰かに教えられても、嬉しくない。それよりも、俺が努力することでうまくいく関係があって、幸せになるひとがいるなら、やらせてほしい。これは俺自身の考えで、親に利用されているとか、変な刷り込みなんかじゃない。親は子の幸せを願うかもしれないけど、子どもだって親の幸せを願って良いんじゃない?」
言い返されるとは思っていなかったのか、水野さんは視線を合わせたまま少しの間無言になってしまった。俺が目をそらさないで見ていると、困ったように俯く。目を何度も瞬かせながら、弱い声で言った。
「澪くんが無理しているように見えて。女装だって、やりたくてやってるわけじゃないのに。そこまで相手に合わせてあげる必要ある? って……」
それを聞いた瞬間、今日はずいぶん絡むな水野さん、と不審に思っていたのが腑に落ちた。
「ああああ、そっか。せっかく協力してもらったのに、俺が不本意そうなら、水野さんとしては心配になっちゃうよね。ごめんなさい、女装は……やりたくてやってる! って、心の底から思うようにする」
「そうなの?」
「相手にバレたときはそれで押し通すつもりだから。今から、自己暗示。俺は女装が好き、女装が好き……」
「いろいろと誤解されない? 変なお兄さんだって思われるよ?」
「べつにいいよ。それより、相手の子が、俺にからかわれたとか、嘘つかれたってショック受けてしまう方が嫌。俺いつも思うんだけど、誰かの『冗談』が面白かったことって、無いんだよね。本気で怒っているときに『冗談のつもりだったんだ、怒るなよ』って言われても、気分良くなることなくない? だいたい『だからなんだようるせえな』って許せない気持ちが倍増するだけじゃない? 俺はそういう言い逃れはしたくない、女装は本気、本気……」
目を瞑ってぶつぶつ言っていたら、両肩をぐいっと両手でおさえこまれた。びっくりして目を見開いてしまう。
「なに!?」
「座って。髪とお化粧するから。澪くん、背が高すぎて、手が届かない」
「うん。わかった」
最初から言葉で言ってくれればいいのに、と思いながら裾に気をつけて膝を折り、畳に正座。
俺の後ろにまわった水野さんは、髪を指で梳きながら、妙に重い溜息をついた。
「小さな頃から見てきた澪くんが、いつの間にか高校生になってクリスマスデートするっていうのに、相手は小学生だし、本人は女装だし……」
あはは、と笑い声を上げたら、きゅっと髪を引っ張られる。
「笑い事じゃない。年下に手を出すのは犯罪なんだから。変なことは考えてないとしても、何かと気をつけてね?」
「うん、大丈夫大丈夫。デートじゃなくてお守りだよ。今日一日俺は綺麗なお姉さん。綺麗にしてください」
鏡越しに、目が合う。水野さんはすぐに目をそらして「動かないで」と事務的な口調で言って、髪を結うのに集中しはじめた。その真剣な顔を鏡を通して見ながら、そういえば俺が茶道を習い始めたときの水野さんは、ちょうどいまの俺と同じくらいの年齢だったな、と思った。母親の死の前後ということもあり、出会って以来ずっと気にかけてくれているのは感じていた。
(俺にはお姉さん代わりや母親代わりのようなひとがたくさんいたから……。素直さんにもそういう場所があれば良いのかな)
それからの水野さんは言葉少なく。
別れ際に「水野さんは本当に予定ないの?」と聞いたら、にこっと笑われてしまった。「私の好きなひとは、今日は違うひととデートしているの。私のイブはここでおしまい」と。
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