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五
51話 自己研鑽
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紛れもなく煽ったのはおれの方だ。だけれど、新山さんも同罪だと思う。
慣れた手つきで触れられる新山さんの指から感じる熱が、どこかくすぐったいほどに敏感におれの肌を反応させた。
余裕なんてあるはずもなく、絶頂を迎えたおれの声が漏れのを見て「上手にいけたね。」と慰めるように言った。そしてそのあと、行為自体を終わらそうとする新山の手を掴んでおれは「もう少し頑張れるかも。」と声を出した。おれの言葉を聞いて驚いた顔をした後、理性には抗えなかったのか新山さんはおれの言葉を呑んでまたおれの上の被さった。
正直、おれは絶対...全く。HPはゼロだった。でもそんな「大人の余裕です。」みたいな反応されたら男たる者、黙ってよしよしされるのはなんか釈だ。だから強がってはみたもののやはり身体は正直だった。
翌朝、腰が痛すぎて夢であってほしいとさえ思った。バ〇アリンに助けられなんとか動くことはできたものの、心配そうにおれを労る新山さんに家の前まで送ってもらい自分の部屋に着くとベットにバタンと倒れ込んだ。
今日はいつもより早めにバイトに出勤するらしいから、長居して邪魔をしたら悪いと早めに帰宅したのもあるけれど離れてみると少し寂しい気もする。
そんなことを思いながら虚虚ろとしていると、部屋のドアがノックされてからまもなくしてドアをガチャっと開けられた。
目を擦りながら入り口の方を見るとそこに立っていたのは父さんだった。
顔を見たその瞬間までおれは本気で父さんが家にいた事をすっかり忘れていた。
「お前の携帯に連絡を入れたけれど返事がなかった。親からのメッセージくらいすぐに返しなさい。それから高校生の分際で朝に帰るのは...」
「ごめん父さん。悪いけどおれ今あんまり体調優れないからまた後ででいい?ちょっと寝たい。」
言葉を遮るように返答をした千隼に驚いた表情をした父親だったけれど、ぶつぶつと文句を言い「体調管理くらいしっかりしろ。」と吐き捨てて部屋から退散していった。
父親がいなくなるとため息を吐きながら千隼は枕に顔を埋めた。
行ってくれてよかったー。突然すぎて焦って追い返しちゃったけど決しておれは嘘は言ってない。体調(腰が)良くないの事実だし、寝たい(腰を休めたい)のも本当だし。
そもそもこの状況自体を忘れてた今のおれに戦うことは困難すぎる。とりあえず作戦を練ってからちゃんと話をしてそれから____。
あれから三時間が経過していた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしく、ぼーっとする頭を掻き身体を起こした。寝ていて返事をしなかったからか、新山さんからは数件のおれを気遣うL◯NEが届いていた。その一通一通に優しさが込められていて返信を返しているうちに自然とおれも冷静になることができた。そして今の気持ちなら話ができると思ったおれは立ち上がるとそのまま真っ直ぐにリビングに向かった。
「体調はもう大丈夫なのか?」
自らリビングに来た千隼を見て父親は驚嘆した様子を見せた。
「うん。寝たらスッキリしたよ...で?聞きたいことってやつは何?」
堂々と話を持ち出す千隼にソファからそれを見ていた母親は焦って口を挟もうとしたけれど、隣に座っていた佐々木が母親の腕を掴みそれを止めた。母親がハッとして佐々木を見ると、佐々木は柔らかい笑みを浮かべたまま首を横に振った。
「......お前の恋愛事情についてだ。...その......今付き合っているやつはいるのか?」
悠然と構える千隼に少々引け目を感じながら父親がそう聞くと千隼はキッチンに向かいペットボトルのお茶をコップに注ぎながら笑って答えた。
「そりゃもうおれも高校生だしね。恋愛の一つや二つくらいあるよ。...それがなに?」
「...相手はどんな奴なんだ?」
「んー...難しいね。...まぁ強いて言うなら、優しくて頼り甲斐のある人だよ。おれのことを同じ男として恥ずかしいって思わせるくらいにはね。」
平然と言葉を返す千隼に驚いた父親は、少し間が空いてから「同性だと言うことを隠す気はないのか。」とポツリと言った。
「隠す要素なくない?違法と犯罪ならわかるけど何も悪いことしてないし。」
全く調子を乱さない千隼を見てため息を吐くと、父親は真面目な顔をして千隼に反論をした。
「確かに罪ではない...が、世間的にはあまり同意は得られないだろうな。生産性もないしそんな考えのやつは極一部しかいない。第一、私は医者として人と関わることが多い仕事をしている。そんな人間の息子が人並み外れた思考だと思われるのは評判的にもあまりいいことじゃない......頭のいいお前ならこれがどう言う意味かわかるだろう?」
パッとしない言い回しをする父親を千隼は馬鹿にしたように鼻で笑った。
「ごめん。分からないし分かりたくもないからこの話もう終わりでいい?多分...と言うか一生父さんとは分かち合えないと思うわ。そもそも理解してもらおうとかは思ってなかったしそんな考えをなら話は早いよ。和解は無理です、はい。...ただおれの人生なんだから誰と恋愛しようがおれの勝手だしそれを父さんが口出しすんのはおれは違うと思うけどね、とだけ言っておくよ。」
そう伝えると飲み干したコップをシンクに置いて千隼は自分の部屋の帰っていった。残された父親が呆然としていると笑いながら佐々木が「ね、だから無駄だって言ったっしょ。」と父親の背中をポンっと叩くと二階に上がっていった。
母親が気まずそうに父親に話しかけると父親は大きくため息を吐いた。
「......私は更に千隼に嫌われただろうか。」
弱々しい声でそう話した父親の本心を理解した母親は優しい笑みを浮かべると「あの子たちは私たちなんかが追いつけないほどもう既に立派な大人になってますよ。」と声をかけた。
「よっ!問題児。いいじゃ~ん。いい感じに歯向かってんじゃ~ん!」
後から部屋にやって来た佐々木が煽るように千隼にそう言うと、千隼は分かりやすくため息を吐きながらクッションを抱きしめた。
「...おれ言いすぎたかね。」
ボソッと言葉を洩らした千隼を見て優しく笑うと佐々木はベットに座る千隼の隣に座って雑に頭を撫でた。
「お前も父さんも不器用だよな~。ちゃんとお互いに腹割って話せば通じ合うことなのに自らややこしくしてんの見てて絶景すぎるわ。」
そう話すとしばらく何も言わずに千隼の部屋に居座った後で、友達と出かけると言って佐々木は部屋から出ていった。
そんな佐々木の行動を理解できずにいた千隼が新山とL◯NEで会話をしていると「今日の夜は外食にしよう。」と父親からメッセージが届いた。わざわざメッセージで言ってきた父親に薄らと腹をたてながらも「わかった。」と返事を返すとすぐにまた新山とのL◯NEに画面を戻した。
慣れた手つきで触れられる新山さんの指から感じる熱が、どこかくすぐったいほどに敏感におれの肌を反応させた。
余裕なんてあるはずもなく、絶頂を迎えたおれの声が漏れのを見て「上手にいけたね。」と慰めるように言った。そしてそのあと、行為自体を終わらそうとする新山の手を掴んでおれは「もう少し頑張れるかも。」と声を出した。おれの言葉を聞いて驚いた顔をした後、理性には抗えなかったのか新山さんはおれの言葉を呑んでまたおれの上の被さった。
正直、おれは絶対...全く。HPはゼロだった。でもそんな「大人の余裕です。」みたいな反応されたら男たる者、黙ってよしよしされるのはなんか釈だ。だから強がってはみたもののやはり身体は正直だった。
翌朝、腰が痛すぎて夢であってほしいとさえ思った。バ〇アリンに助けられなんとか動くことはできたものの、心配そうにおれを労る新山さんに家の前まで送ってもらい自分の部屋に着くとベットにバタンと倒れ込んだ。
今日はいつもより早めにバイトに出勤するらしいから、長居して邪魔をしたら悪いと早めに帰宅したのもあるけれど離れてみると少し寂しい気もする。
そんなことを思いながら虚虚ろとしていると、部屋のドアがノックされてからまもなくしてドアをガチャっと開けられた。
目を擦りながら入り口の方を見るとそこに立っていたのは父さんだった。
顔を見たその瞬間までおれは本気で父さんが家にいた事をすっかり忘れていた。
「お前の携帯に連絡を入れたけれど返事がなかった。親からのメッセージくらいすぐに返しなさい。それから高校生の分際で朝に帰るのは...」
「ごめん父さん。悪いけどおれ今あんまり体調優れないからまた後ででいい?ちょっと寝たい。」
言葉を遮るように返答をした千隼に驚いた表情をした父親だったけれど、ぶつぶつと文句を言い「体調管理くらいしっかりしろ。」と吐き捨てて部屋から退散していった。
父親がいなくなるとため息を吐きながら千隼は枕に顔を埋めた。
行ってくれてよかったー。突然すぎて焦って追い返しちゃったけど決しておれは嘘は言ってない。体調(腰が)良くないの事実だし、寝たい(腰を休めたい)のも本当だし。
そもそもこの状況自体を忘れてた今のおれに戦うことは困難すぎる。とりあえず作戦を練ってからちゃんと話をしてそれから____。
あれから三時間が経過していた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしく、ぼーっとする頭を掻き身体を起こした。寝ていて返事をしなかったからか、新山さんからは数件のおれを気遣うL◯NEが届いていた。その一通一通に優しさが込められていて返信を返しているうちに自然とおれも冷静になることができた。そして今の気持ちなら話ができると思ったおれは立ち上がるとそのまま真っ直ぐにリビングに向かった。
「体調はもう大丈夫なのか?」
自らリビングに来た千隼を見て父親は驚嘆した様子を見せた。
「うん。寝たらスッキリしたよ...で?聞きたいことってやつは何?」
堂々と話を持ち出す千隼にソファからそれを見ていた母親は焦って口を挟もうとしたけれど、隣に座っていた佐々木が母親の腕を掴みそれを止めた。母親がハッとして佐々木を見ると、佐々木は柔らかい笑みを浮かべたまま首を横に振った。
「......お前の恋愛事情についてだ。...その......今付き合っているやつはいるのか?」
悠然と構える千隼に少々引け目を感じながら父親がそう聞くと千隼はキッチンに向かいペットボトルのお茶をコップに注ぎながら笑って答えた。
「そりゃもうおれも高校生だしね。恋愛の一つや二つくらいあるよ。...それがなに?」
「...相手はどんな奴なんだ?」
「んー...難しいね。...まぁ強いて言うなら、優しくて頼り甲斐のある人だよ。おれのことを同じ男として恥ずかしいって思わせるくらいにはね。」
平然と言葉を返す千隼に驚いた父親は、少し間が空いてから「同性だと言うことを隠す気はないのか。」とポツリと言った。
「隠す要素なくない?違法と犯罪ならわかるけど何も悪いことしてないし。」
全く調子を乱さない千隼を見てため息を吐くと、父親は真面目な顔をして千隼に反論をした。
「確かに罪ではない...が、世間的にはあまり同意は得られないだろうな。生産性もないしそんな考えのやつは極一部しかいない。第一、私は医者として人と関わることが多い仕事をしている。そんな人間の息子が人並み外れた思考だと思われるのは評判的にもあまりいいことじゃない......頭のいいお前ならこれがどう言う意味かわかるだろう?」
パッとしない言い回しをする父親を千隼は馬鹿にしたように鼻で笑った。
「ごめん。分からないし分かりたくもないからこの話もう終わりでいい?多分...と言うか一生父さんとは分かち合えないと思うわ。そもそも理解してもらおうとかは思ってなかったしそんな考えをなら話は早いよ。和解は無理です、はい。...ただおれの人生なんだから誰と恋愛しようがおれの勝手だしそれを父さんが口出しすんのはおれは違うと思うけどね、とだけ言っておくよ。」
そう伝えると飲み干したコップをシンクに置いて千隼は自分の部屋の帰っていった。残された父親が呆然としていると笑いながら佐々木が「ね、だから無駄だって言ったっしょ。」と父親の背中をポンっと叩くと二階に上がっていった。
母親が気まずそうに父親に話しかけると父親は大きくため息を吐いた。
「......私は更に千隼に嫌われただろうか。」
弱々しい声でそう話した父親の本心を理解した母親は優しい笑みを浮かべると「あの子たちは私たちなんかが追いつけないほどもう既に立派な大人になってますよ。」と声をかけた。
「よっ!問題児。いいじゃ~ん。いい感じに歯向かってんじゃ~ん!」
後から部屋にやって来た佐々木が煽るように千隼にそう言うと、千隼は分かりやすくため息を吐きながらクッションを抱きしめた。
「...おれ言いすぎたかね。」
ボソッと言葉を洩らした千隼を見て優しく笑うと佐々木はベットに座る千隼の隣に座って雑に頭を撫でた。
「お前も父さんも不器用だよな~。ちゃんとお互いに腹割って話せば通じ合うことなのに自らややこしくしてんの見てて絶景すぎるわ。」
そう話すとしばらく何も言わずに千隼の部屋に居座った後で、友達と出かけると言って佐々木は部屋から出ていった。
そんな佐々木の行動を理解できずにいた千隼が新山とL◯NEで会話をしていると「今日の夜は外食にしよう。」と父親からメッセージが届いた。わざわざメッセージで言ってきた父親に薄らと腹をたてながらも「わかった。」と返事を返すとすぐにまた新山とのL◯NEに画面を戻した。
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