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5日目
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しおりを挟む5日目。
寝起きの悪い秋花が何重にもアラームをセットしたスマートフォンが、細波の音と共に枕元で振動する。
「ん……朝、か…あ、」
「おはよ」
「おはよう…ございます…え、いつから?」
慣れたベッドなのに、定位置より壁際に寄っているので寝起きの景色もなんだか違って見える。それ以上の違和感は頬杖をついて彼女の顔を見つめていた恋人・車崎の存在であった。
「アラームが鳴るちょい前から。シューカ、何回か寝ながら止めてたで」
「寝坊防止で…10分毎に9時までは鳴り続けます」
「へ、おもろいなぁ…そう、」
寝ぼけ眼の車崎は重い瞼を更に重く深く瞳に被せ、薄目で秋花を確認してすっぴんの額や頬を撫でる。
「ん、あんまり…」
「今更やて…学生時代のシューカや、可愛い」
「シンタローさん、当たってる、」
白い頬をポッと染めて、秋花は布団の中の絡み合う脚に視線の動きだけ向けた。
「何がよ」
「ち、ちんちんが、脚に…うわぁ、」
寝間着が無かったので車崎は肌着と下着だけで就寝したが、そのパンツの中はパツパツに膨れて秋花の脚へ擦り付けられている。
「当ててんのよ…ん、朝勃ち…触る?シューカ、シてええ?寝起きの1発」
「下品やねん…ええけど…疲れません?」
「全然…鍛えてるし…なぁ、俺、丸裸でスんの好きやねん…シューカも脱ご、パジャマも可愛いねんけどな、うん♡」
昨夜はこの自宅へ戻ってからも1回、いや2回は致して、二人は気絶するように眠りについたのだ。
そのまま軽装で済ませた車崎は秋花には「冷えるから」と言ってしっかり普段のパジャマを着させたが、その理由にはもちろん「パジャマ姿を見たいから」もちゃっかり含まれていた。
その前開きのパジャマのボタンを丁寧に外して引っ剥がし、全て脱がせば車崎の鼻息も荒くなる。
「元気やな…あんま…エロい気分になれへん…」
「あ、そう?ほな舐めよか」
「い、嫌や、あれは……遠慮します、」
「ん、ほな手でな、触らして」
さらさらした茂みの奥は股間を当てられたからといってすぐに潤うはずもなく、車崎は指を舐って優しく触れ、爪からやんわり侵入させた。
「ん…」
「あったかいな…シューカ…はぁ…」
とろみを掻き出して外側へ、出勤準備までに済ませたい車崎は再び鳴ったアラームを消して前戯もそこそこに剥き身の自身にも手を掛ける。
「シンタローさん…もう、慣れてもうて感覚あれへんかも」
「え?それは困るなぁ…やり過ぎたかな?」
「いや、その…新鮮な反応とかできひんよ、って…マグロみたいになるかも…」
毎回車崎が求める可愛い喘ぎ方などできはしない、きっともう快感は天井まで達しているだろうし昨夜ほど過敏ではないはず。秋花は期待しないでと本気で謙遜した。
難しい顔をする彼女を尻目に車崎はスキンを開封して装着し、
「んー……演技はせんでええよ、痛かったら言うて。気持ち良うないなら言うて欲しいし…気持ちええなら盛大に、な、」
と秋花の足首を掴みガバと開く。
「いや、あ、」
「手使わずに入るかな?な、見て、」
「あ、あ、」
じりじりと迫る車崎の先端が恥丘に大陰唇にとタッチして、ビヨンと跳ねてはポリウレタンの冷たい感触が膣口に当たった。
「シューカ、巻き込んだら痛いから、自分で拡げて、」
「え、ここ?」
「そう、うん……せや、あれ見たか?高校の…第3実習室のスクリーン」
車崎はふるふると振って翻弄しては学生時代のとある物を思い出して秋花にも紹介しようとする。
「第、3…?」
「ん、挿れるよ…拡げて、黒板の横にスクリーンあったろ、引き下げてプロジェクターで映すやつ、ん♡」
「あ、ッ……た、です、」
にゅぷにゅぷと肉を割って侵入する男を睨んで、しかしかつての実習室を記憶から掘り起こして秋花の目線が落ち着かない。
「んあ♡あの部屋、滅多に使わへんやん、な?」
「あ、いッ…」
「なんかのスライドで使おう思うて引き下げたらさ、デカデカとおま◯こマークが描いてあってん、あれはビックリしたわ」
「は、ぁ?」
下品、あまりに下品、灯台の地図記号に似たそのマークはその実習室以外にも在学中にあらゆる場所で落書きとして秋花も目にしていた。「いやらしいことを知っている自分」を誇示したい年代だったのだろうか、描いた犯人は大人になって思い出して恥ずかしさにのたうち回ってなければいいのだが。
つまりは開いた秋花のソコからあの下品なマークを連想したのだろう、彼女は羞恥と憤りで顔を赤くする。
「雑巾で拭いても落ちんくてな、作業中もギャラリーが集まりよるし…あれは恥ずかったな、今も残ってるやろな、」
「しや、から、なん、ですのッ…ンあ♡」
「うん…思い出した、だけよ…キレイに開いたからなぁ、…ん♡」
会話の内容とは異なりスローペースで深く沈む車崎はムーディーにセクシーに喘ぎ、
「ピンクでキレイよ、シューカちゃんのおま◯こは、な、」
とリアクションも取れない褒め言葉で秋花を更に困らせた。
「あほぉ、…っあッ?あ、あ…♡」
「キンタマも当たって気持ちええ…シューカちゃん、気持ちええかぁ?目ぇ覚めた?」
「覚めてる…、もう…ッひ…」
ざらざら、もしゃもしゃ、尻にぺちぺちと当たるその音も次第に湿り気を増して、粘度を増し吸盤のように貼り付いては剥がれる。
「ピンク…な、安直に可愛いイコールピンクやねんけど…シューカは…せやな…白色LEDに替えよか、助手席の足元灯、」
「知ら、ん、よ、」
「薄ピンクとか…オレンジもええと思うてんけどな、やっぱコアラちゃんのシルバーに近い色な、髪色は変わるやろうけど…淡路島の思い出に、な、替えとこな、」
「好きにッ…して、知らへん、よ、」
また無駄遣いして…外したピンクのLEDは捨てちゃうの?なら貰って愛車に付けてもいいかも。自分のために誂えたあのキュートな電飾を、処分してしまうのはもったいないと秋花は思っていた。
「秋は白、ナントカ白秋な、」
「きたはら、れす、」
「うん、シューカには白、ぴったりや、秋の花みたいに可愛いシューカ、な、お♡」
秋に生まれたから「秋花」、ちなみに兄は春生まれで「春馬」である。
名付けは共に亡き父、安直で語感の悪い名だがそこに冠した「花」は彼女の女性としての細やかな自信というか裏打ちみたいな物になっていた。
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