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7月(最終章)
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しおりを挟む「僕、保険張りじゃない?失敗したくないビビりだから、自分から改めて告白したりする挑戦とか失敗とかしたくないんだよね」
「はァ」
「もしもの話したって仕方ないけどね…捕まえたナナさんを逃したくない。また1から恋愛するのが億劫。だから浮気なんてしないし目移りさせないくらい努力はするつもり」
「億劫って……正直ね」
「だからって妥協とか惰性で付き合う訳じゃないよ」
裏付けを欲しがるから明かしたまで、彼女が好きで人生を共に歩みたいという気持ち自体は真っ当で偽りなど含まれてはいないのだ。
「ふふっ…分かってる、分かってるわ…私も、旭くんとダメになってももう次に行く元気が無いかも」
「次々と恋愛したいんなら仕方ないけどね」
「いやァね、旭くんだけよゥ……今はね」
「今は」
「ごめんなさいね、本当…私もその点では保険張りなのね…自分で気付かなかったわ」
一生続かないと思ったから結婚を仄めかされても鼻で笑った、しかし思いつつも愛されている確証を得ようと探りを入れた。
快楽を求める恋愛はさておき、結婚生活に関しては奈々も挑戦を避けて保身に走る性分になっていたらしい。
「うん…色んなことを経てナナさんは僕を選んでくれた、僕はその期待に応えたいよ」
「…うん…よーく考えるわ…」
この夜じっとり汗ばむ肌を抱き、二人は一旦全て忘れるように、生殖を伴わないセックスにただただ興じて互いの相性を確認し合った。
・
「あ、あ♡旭くんッ、あ、ほんッとゥ…器用、な、あゥ♡」
「ん、ん?」
「じょうず、ぁ、ア♡」
「ん♡」
何事も経験だな、松井は少し黒ずんだ奈々の陰部へ顔を埋めてぺろぺろと舌を動かす。
どこがどう作用しているかは分からないがびらびらした部分もクリトリスも全体的に感じるようで、舌全体を使って彼女を苛めた。
「あ、ッく、う、そのままッ…あ、あ、あァあ♡♡♡」
「(わぁ)」
「もォっ…やめて、嫌ァ、あ、あぎらぐんッ…嫌だって、ばァ‼︎」
「ん、はい」
狂おしく悶えた奈々は溢れる快感に耐え切れず、太ももで男の顔をむにと挟んで力尽くで辞めさせる。
「連続ッの、外イキ、はァ…しんど、いのォ…はァ…」
「じゃあ次は中イキ」
「あ、あ♡♡♡」
松井は奈々の膝を開いてしっかりと脚通しを組み、先端をぐにぐにと鍵の様に穴へと当てて腰を入れた。
きゅうと閉じたソコは強固だが柔軟で、先ほどのオーガズムの余韻でぴくぴくと痙攣して…松井もぞくぞくと身震いしながら奈々の内部へと入って行く。
「きっつい…ん、ナナさん、締め過ぎ♡」
「ふゥ…だってェ…興奮…しちゃっ、てェ、あんッ♡」
「やらしいね、ナナさん、」
「やらァ、あ、ア♡」
「かわいい、かわいくてやらしいね、ナナさん♡」
ぐみぐみと噛むように奈々は松井を味わって、呑まれてなるものかと突く角度を変えれば達したことのない不思議なポイントが男を刺激する。
「んッ…ん?んー…?」
「⁉︎」
「ナナさん、これ、なんだろ、初めて…なに?」
「ッ…わがんな、ィ、私もッ、初めて、」
丸いスイッチをポチと押されるような、最奥であって横道のような。
自分の体の事ながら理解が及ばず、奈々は未知の快感に涙を浮かべた。
「ナナさんでも初めてなの?ん…なんだろ、ポルチオってやつ?なんか……んッ♡」
「ひゥ♡」
「段差、みたいな?」
「ふゥ⁉︎」
「あるね?なんだろう、」
「ひァあ♡」
「鍵穴が開いたみたいな、不思議だね、散々…突いてきたのに、未開の地があるなんて、ね、」
「あッ♡う、んン♡ふし、ぎィ、あ、ア♡」
反り方とか付き方とか、長いとか太いとか、相性と言えばそれまでなのだが、回数を重ねても未踏のまま荒らされず残っていたその地を松井は愛おしみながらずんずん踏み入る。
「痛くない?」
「らいじょオ、ぶ、あふ♡」
「ナナさん、こうやって、手、こう」
ジェスチャー通りに奈々が手を動かせば、松井は
「アヘ顔ダブルピース♡」
と下衆に彼女で遊んでみた。
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