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しおりを挟むしかし歩夢嬢の何が腹立つかって、自分が男を選べる立場だと思っていることだ。
生粋のお嬢様体質なのか「して貰える」ことが当たり前だと思っているに違いない。
その生意気な顔を軽く張って涙目にさせて、その高そうなブラウスのボタンも全部弾けさせて、「やめて、橘、」と叫ばせてやろうか。
「高梁くんのと比べてごらんなさい」と無理矢理突っ込んでヒィヒィ言わせてやろうか、咥えさせて「お上手ですよ」と褒めてデジカメに収めてやろうか。
そしてどうだったか感想を400字詰めの原稿用紙いっぱいに述べさせようか…なんてところまで考えてふと我に返る。
「(俺、SMの趣味はねぇけどな…)」
「橘、何ページ?」
「…!」
先に勉強モードに入った歩夢嬢のキョトンとした顔を見ればたちまち恥ずかしくなって、
「ふ…復習から、始めましょう」
と基礎問題を解かせ始めたものの俺は興奮が治まらなかった。
「(なんだ…?まだ勃ってら…)」
ガキの色香に負けるほどヤワな男だとは思っていなかったがどうもおかしい。
ハグされておっ勃つほど初心でもない。
そうかもしやこれが恋…いや、ガキじゃあるまいしそれはない。
知らず知らずのうちに歩夢嬢に特別な感情を抱いていたってか?そんな自覚も無い、しかし動悸と勃起が鎮まらない。
しばらく抜いてないから妄想が捗っただけだ。
「すみません、お手洗いお借りします。進めていて下さい」
と席を立つ。
「うんー…場所分かる?突き当たりのドアね」
「はい、失礼します」
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