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第1章 召喚
39話 お疲れ様![6]
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「さぁて、やってきました夜の王城!レオンハートさんは…あれ、誰か連れてる?しかも2人?うーん…」
「すみません、先に了承を得てきます」
「ああ、頼んだぞ」
薄らとそう聞こえ、その2人も一緒にBBQに行きたいのだと考えた私は了承しようと考えたが、その2人の姿が見えた瞬間、その考えは反転した。
「すまない、芦立様。2人ほど連れて行ってもいいか?」
「私のことはネルって呼んで。外ではそう名乗ってるから…まぁ、誰もいないなら下の名前で呼んで…
それでさ、あれ…国王と王妃、だよね?」
「あ、ああ」
「…なんで連れてきたの?」
「すまない、出ていく時に丁度会ってしまってな…」
「…まぁ良いや。とりあえず、あの二人は駄目。
私を追放したくせして、それは都合が良すぎるんじゃないかな?」
「…芦立 美音殿、あの時は本当にすまなかった。
しかし、仕方がなかったのだ」
「何が仕方ないって?あの状況じゃあ、レオンハートさんが居なければ私普通に死んでたかもだよ?」
「ね、ネル。あれは確かに俺の意思で助けたのもあるが、国王の指示もあるんだ」
「…はぁ?どういうこと?」
「英雄の素質はその力を持ったものか王族しか基本的には知られていないのだが…芦立殿がこのまま王城に残れば利用されてしまうのでな。
少しばかり強引だが、我ら貴族や王族の影響が一切入らぬ冒険者ギルドに任せたのだ」
「…どういうこと?」
「あの時に居たお主を嘲笑っていた宰相は、王弟派の人間でな。
常に我らの失墜を狙っているのだ」
「…なるほど、王位の略奪、ねぇ…だけど、そこまでわかってて何故処罰しない?」
「…出来ぬのだ。
遥か昔からどこの世でも、どこの国でも、な…」
「…ああ、王族は間違いを犯さない…だよね?」
その時に咄嗟に出てきたこの言葉は、とある小説から選抜したものだ。
王族は間違いを犯さない…
それは、周囲の人間に罪を着せて自分は無実となるというものだが、これはどの世でも同じで、醜い人間の習性だ。
上の者が下の者に擦り付ける…
だからこそ、王弟殿下を罪に問えない…ということか。
…ただし、2つだけ捌く方法が地球のこの小説に出てきていた。
「…なるほど、協力して欲しいということだね?
王弟殿下を処罰する方法は3つ。
1つ、言い逃れできない出来ないほどの国の失墜をその者がして、証拠を教会に提出する。
これは、教会と王族の権力が同等だからこそできるもの…
2つ、王族と同等、又は王族の影響が及ばない者によって失墜させられる…
これに関しては…私達、だよね?
王族の影響が及ばない…つまり、人外の中で世界への影響力の高い種族か、はたまた君たちが召喚した勇者候補の私達か…
そして最後に…
3つ、同等の権力者、又はそれ以上の者の不敬を買う。
同等の権力者はこの国の者では処罰できないけど、他国の王族ならばそれは別…1つ目の条件と同じで、他国との友好関係にヒビが入ってしまうかもしれないから、その時に王弟殿下を叩けばいけるはず…
そして、それ以上は他国の国王か又は勇者や魔王なんかの上位種族、それと…聖獣、神獣の神の使いや…神そのもの…」
「ああ、その通りだ。それにしても、この短期間でそのような膨大な知識を得るとは…」
「これは私の国にあった小説の話だよ。
だから、この世界でも通用するかどうかは分からなかった…けど、それで良いなら聞いてみる価値はありそうだね」
「…む?誰にだ?」
「この世界で最も優れた神は誰?」
「それはもちろん、創造神様だ」
「なるほど…それじゃあ、とりあえず人を待たせてるから行こうか。
それと…君達が例え王族だろうと、ここからはこの場に集まる者は全員対等…処罰なんて考えようものなら、私が相手するからね」
「うむ。今回は我らが招待してもらっているのでな。当たり前だ」
「すみません、先に了承を得てきます」
「ああ、頼んだぞ」
薄らとそう聞こえ、その2人も一緒にBBQに行きたいのだと考えた私は了承しようと考えたが、その2人の姿が見えた瞬間、その考えは反転した。
「すまない、芦立様。2人ほど連れて行ってもいいか?」
「私のことはネルって呼んで。外ではそう名乗ってるから…まぁ、誰もいないなら下の名前で呼んで…
それでさ、あれ…国王と王妃、だよね?」
「あ、ああ」
「…なんで連れてきたの?」
「すまない、出ていく時に丁度会ってしまってな…」
「…まぁ良いや。とりあえず、あの二人は駄目。
私を追放したくせして、それは都合が良すぎるんじゃないかな?」
「…芦立 美音殿、あの時は本当にすまなかった。
しかし、仕方がなかったのだ」
「何が仕方ないって?あの状況じゃあ、レオンハートさんが居なければ私普通に死んでたかもだよ?」
「ね、ネル。あれは確かに俺の意思で助けたのもあるが、国王の指示もあるんだ」
「…はぁ?どういうこと?」
「英雄の素質はその力を持ったものか王族しか基本的には知られていないのだが…芦立殿がこのまま王城に残れば利用されてしまうのでな。
少しばかり強引だが、我ら貴族や王族の影響が一切入らぬ冒険者ギルドに任せたのだ」
「…どういうこと?」
「あの時に居たお主を嘲笑っていた宰相は、王弟派の人間でな。
常に我らの失墜を狙っているのだ」
「…なるほど、王位の略奪、ねぇ…だけど、そこまでわかってて何故処罰しない?」
「…出来ぬのだ。
遥か昔からどこの世でも、どこの国でも、な…」
「…ああ、王族は間違いを犯さない…だよね?」
その時に咄嗟に出てきたこの言葉は、とある小説から選抜したものだ。
王族は間違いを犯さない…
それは、周囲の人間に罪を着せて自分は無実となるというものだが、これはどの世でも同じで、醜い人間の習性だ。
上の者が下の者に擦り付ける…
だからこそ、王弟殿下を罪に問えない…ということか。
…ただし、2つだけ捌く方法が地球のこの小説に出てきていた。
「…なるほど、協力して欲しいということだね?
王弟殿下を処罰する方法は3つ。
1つ、言い逃れできない出来ないほどの国の失墜をその者がして、証拠を教会に提出する。
これは、教会と王族の権力が同等だからこそできるもの…
2つ、王族と同等、又は王族の影響が及ばない者によって失墜させられる…
これに関しては…私達、だよね?
王族の影響が及ばない…つまり、人外の中で世界への影響力の高い種族か、はたまた君たちが召喚した勇者候補の私達か…
そして最後に…
3つ、同等の権力者、又はそれ以上の者の不敬を買う。
同等の権力者はこの国の者では処罰できないけど、他国の王族ならばそれは別…1つ目の条件と同じで、他国との友好関係にヒビが入ってしまうかもしれないから、その時に王弟殿下を叩けばいけるはず…
そして、それ以上は他国の国王か又は勇者や魔王なんかの上位種族、それと…聖獣、神獣の神の使いや…神そのもの…」
「ああ、その通りだ。それにしても、この短期間でそのような膨大な知識を得るとは…」
「これは私の国にあった小説の話だよ。
だから、この世界でも通用するかどうかは分からなかった…けど、それで良いなら聞いてみる価値はありそうだね」
「…む?誰にだ?」
「この世界で最も優れた神は誰?」
「それはもちろん、創造神様だ」
「なるほど…それじゃあ、とりあえず人を待たせてるから行こうか。
それと…君達が例え王族だろうと、ここからはこの場に集まる者は全員対等…処罰なんて考えようものなら、私が相手するからね」
「うむ。今回は我らが招待してもらっているのでな。当たり前だ」
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