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第2章 悪魔の思惑

72話 冒険と知恵の書(仮)[1]

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「ってか、そういえば知恵の書(仮)ってなんなの?(仮)って付ける必要あるのこれ?」

『む?ああ、いや…正式にそなたの力にするにはそなたが名を授ける必要があるのだ』

「ああ、そうなの?んー、そうだね…」

これから私の生活に使う相棒みたいな感じになるしなぁ…

「…うん、知恵の黙示録…名前はノーレッジかアポカリプス…よし、混ぜよう!前の文字取って~…アポノーレ?」

『ならば、それで登録するぞ』

「うん。じゃ、改めて…知恵の黙示録アポノーレ、冒険者のランクの自治権と私の今の立ち位置、それとその立ち位置に関して王族との権力の差を教えて」

『かしこまりました。
まず、冒険者の自治権についてですが、販売者をその場で処罰する権利を所持するのがCランク以上、下級貴族と同程度の権利を所持しているのがBランク以上、Aランクともなれば侯爵と同程度でございます。

 続いて、現在のマスターの立ち位置ですが、市民からすれば女神…つまり、神と同程度の権力となっております。
しかし、国王が神の使いとして国中に宣告する為、"神の使い"ま権力が擬似的に下がってしまいます。
しかし、この場合であっても国王よりも権力は上な為、国王が神の使いと定めるのであれば反抗しても問題がありません。
しかし、英雄という立場として宣告される場合、国王の権力下に存在するため、反逆行為として処罰されます。
その場合、それを断ると指名手配されてしまいます。
 最後に、勇者という立場を宣告する場合、こちらは認識の違いによって立場が変化致します。
国の勇者であれば、国王の権力下となり、
世界の勇者であれば、国王の権力と同等になります。

最後に余談となりますが、神や神の使い、眷属、勇者には聖痕というものが存在しております。
そして、その聖痕は聖力や神力を流すことで具現化できます。
その聖痕をその身に宿すことで、国王がどの選択をしたとしても問題がなくなります』

「ふーん、聖痕ねぇ…」

『聖痕の生成をするのであれば、一時的に神の力が使えなくなりますが、こちらで生成させることが可能です』

「うーん、そうなると冒険者のランクアップが時間かかるんだよね…」

『雷装及び炎武に関しては、神の力と呼ばれる具現化が不可能になるだけで、雷纏等は変わらず使用することができます。
ただし、治癒の力はできなくなります』

「ふぅん…なら良いや。いつくらいならできそう?」

『主様の神力の量にもよりますが、通常の神よりも多ければ、凡そ1時間ほどで可能です。
しかし、1時間で完成したとしてもその聖痕が肉体に馴染むまでにもう1時間必要となりますが…
謁見までには完全に完了致します』

「それじゃあ早速始めて」

『かしこまりました』
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