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第3章 [新]連合国エスアール
107話 ガオウさんの実家[1]
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「お、もうその姿で飛べるようになったんだね」
「ん?ああ…美音か。自分で力を意識して循環?させるとな…まるで、いつもの自分の体のように動かすことができるんだ」
「ああ、そりゃそうだよ。
だって、ガオウさんの肉体で間違いないんだから。
さて…それじゃあ、さっそくガオウさんの実家に行こうか!」
「…ほ、本当に行かなくてはいけないのか?」
「近況報告っていう目的もあるけど…なにより、ガオウさんの魂に干渉した時、君が私に助けを求めてきたからね~
いやぁ…まさか、実体のない状態の私に干渉できる魂の強さを持っているとは思っていなかったけど、流石魔王と呼ばれるだけの素質はあるね」
「まだまだだ。力を得た今、もっと努力しなければ…」
「あまり気張りすぎないようにね~?
時に人の感情とは、扉を閉ざす…
思い詰めた時は何時でも相談に乗るけど、その前にまずは周りと比べず、できることを増やすのではなく、できることを喜ぶこと!
それだけは覚えておいてね」
「あ、ああ」
「さ、それじゃあ案内してくれる?」
「そ、それは良いが…」
「ああ、ガオウさんが気にしてることは大丈夫だよ。
君のお父さんを相手するのは私の方だからね」
「…え?」
「ガオウさんには、久しぶりに再会した兄弟たちと話し合ってもらう方が大事だから。
それと、何とか説得してあげて?」
「説得、というのは?」
「え?だから、こっちの連合国に着いてくるかどうかってことだよ?
連合国の掟は、
"意志の尊重"
…ご兄弟さん達が着いてきたいって言ったら、その時点で連れてくることはできる。
んでもって、領内に入ってしまえばあとはもう、君のお父さんの権力使われないからね。
それに…最悪戦争になっても、人間程度私ひとりでどうにかなるし」
「…な、何故そこまで…」
「うーん、理由なんて特にないよ。
ただ…強いて言えば、意志をねじ曲げようとする存在が許せないだけ。
魔物であろうと魔獣であろうと、人間であろうと…意志は必ず存在する。
けど、魔物と人間が共存できないのは、魔物も人間も、自分たちを守りたいという意志をもって行動しているから…
傷付けられれば敵と認識してしまう。
だからこそ、魔物と人間は共存が出来ない…でも、仕事を与えたら魔物も必ず共存出来るの」
「それは…」
「不可能だと思う?
でもね、私には色んな魔物の友達がいるの。
もちろん、人間も居れば、君達魔王も、魔人も居る…
私がここに存在しているんだ!
こうやって、皆の見本…としては不十分かもしれないけど、共存した先の幸せは、ずっと見せていられる。
私は、私の人生を光り輝き続ける最後で終えたいから…
だから、後悔しそうなら取り敢えずやってみようと思ってるの。
ガオウさんは、今までどおりの平穏が好き?
それとも、新たな試みを試そうとする同志でありたい?」
「後悔なき道を進む…確かに、その通りだな…」
「…それに!今のガオウさんなら、どんな種族とも会話ができるよ。
部分変化…声帯だけをその種族に変えたら、色んな種族の言葉を発することができるの」
「なるほど、ならばこの力を使えば…魔物との対談も可能なのか…
っと、あの屋敷だ」
「…ああ、見つけた。
じゃ、ガオウさんは兄弟たちと話し合っててね」
私はそう言ってすぐ、自分の身体を光へと変化させた後、彼の父の居る執務室へと入り込んだ。
「…やぁ、君がガオウの父だね?」
「ビクッ…ど、どうやってここに…ここには何人もの先鋭騎士達が居るのだぞ!」
「神である私に道なんてあるわけないじゃないか。
あぁ、君が騒いだせいで…外が煩いね。
少し黙ってもらおうかな」
私はそう言いながら、周囲に侵入阻害と防音の結界を張った。
ちなみに、侵入阻害は神聖力、防音はガオウさんとの初先頭の時に彼が移動で使用していた風の力を応用して作ったものだ。
「…神、だと…そ、そのような事が信じられるか!」
「信じなくても構わないよ。
だって、君…弱いじゃん。君程度がどうこうできるほど、私はヤワじゃないからさ。
さて、まぁこの話はそこら辺にして…君に少し、面白い話をしてあげよう」
「ん?ああ…美音か。自分で力を意識して循環?させるとな…まるで、いつもの自分の体のように動かすことができるんだ」
「ああ、そりゃそうだよ。
だって、ガオウさんの肉体で間違いないんだから。
さて…それじゃあ、さっそくガオウさんの実家に行こうか!」
「…ほ、本当に行かなくてはいけないのか?」
「近況報告っていう目的もあるけど…なにより、ガオウさんの魂に干渉した時、君が私に助けを求めてきたからね~
いやぁ…まさか、実体のない状態の私に干渉できる魂の強さを持っているとは思っていなかったけど、流石魔王と呼ばれるだけの素質はあるね」
「まだまだだ。力を得た今、もっと努力しなければ…」
「あまり気張りすぎないようにね~?
時に人の感情とは、扉を閉ざす…
思い詰めた時は何時でも相談に乗るけど、その前にまずは周りと比べず、できることを増やすのではなく、できることを喜ぶこと!
それだけは覚えておいてね」
「あ、ああ」
「さ、それじゃあ案内してくれる?」
「そ、それは良いが…」
「ああ、ガオウさんが気にしてることは大丈夫だよ。
君のお父さんを相手するのは私の方だからね」
「…え?」
「ガオウさんには、久しぶりに再会した兄弟たちと話し合ってもらう方が大事だから。
それと、何とか説得してあげて?」
「説得、というのは?」
「え?だから、こっちの連合国に着いてくるかどうかってことだよ?
連合国の掟は、
"意志の尊重"
…ご兄弟さん達が着いてきたいって言ったら、その時点で連れてくることはできる。
んでもって、領内に入ってしまえばあとはもう、君のお父さんの権力使われないからね。
それに…最悪戦争になっても、人間程度私ひとりでどうにかなるし」
「…な、何故そこまで…」
「うーん、理由なんて特にないよ。
ただ…強いて言えば、意志をねじ曲げようとする存在が許せないだけ。
魔物であろうと魔獣であろうと、人間であろうと…意志は必ず存在する。
けど、魔物と人間が共存できないのは、魔物も人間も、自分たちを守りたいという意志をもって行動しているから…
傷付けられれば敵と認識してしまう。
だからこそ、魔物と人間は共存が出来ない…でも、仕事を与えたら魔物も必ず共存出来るの」
「それは…」
「不可能だと思う?
でもね、私には色んな魔物の友達がいるの。
もちろん、人間も居れば、君達魔王も、魔人も居る…
私がここに存在しているんだ!
こうやって、皆の見本…としては不十分かもしれないけど、共存した先の幸せは、ずっと見せていられる。
私は、私の人生を光り輝き続ける最後で終えたいから…
だから、後悔しそうなら取り敢えずやってみようと思ってるの。
ガオウさんは、今までどおりの平穏が好き?
それとも、新たな試みを試そうとする同志でありたい?」
「後悔なき道を進む…確かに、その通りだな…」
「…それに!今のガオウさんなら、どんな種族とも会話ができるよ。
部分変化…声帯だけをその種族に変えたら、色んな種族の言葉を発することができるの」
「なるほど、ならばこの力を使えば…魔物との対談も可能なのか…
っと、あの屋敷だ」
「…ああ、見つけた。
じゃ、ガオウさんは兄弟たちと話し合っててね」
私はそう言ってすぐ、自分の身体を光へと変化させた後、彼の父の居る執務室へと入り込んだ。
「…やぁ、君がガオウの父だね?」
「ビクッ…ど、どうやってここに…ここには何人もの先鋭騎士達が居るのだぞ!」
「神である私に道なんてあるわけないじゃないか。
あぁ、君が騒いだせいで…外が煩いね。
少し黙ってもらおうかな」
私はそう言いながら、周囲に侵入阻害と防音の結界を張った。
ちなみに、侵入阻害は神聖力、防音はガオウさんとの初先頭の時に彼が移動で使用していた風の力を応用して作ったものだ。
「…神、だと…そ、そのような事が信じられるか!」
「信じなくても構わないよ。
だって、君…弱いじゃん。君程度がどうこうできるほど、私はヤワじゃないからさ。
さて、まぁこの話はそこら辺にして…君に少し、面白い話をしてあげよう」
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