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第一節 再会
第174話 ホムンクルス
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「家出って、どういう事?」
「その通りの意味なのですわ?」
「えっと確か、アタシが知ってる限りだと、ルミネは元々王都ラシュエで仕事する事になってたわよね?研究所だっけ?」
「えぇ、流石御子様。よく覚えていらっしゃいますわね」
「でしょでしよ?えへへ」
「それで、うーんと、そこに部屋があるって誰かから聞いた気がするけど、そこから家出?でも、それだと家出と言うよりは……」
「夜逃げですわね」
「そう、それ!でも、それってルミネのイメージじゃないのよねぇ」
「わたくしのイメージ?それってどんなイメージなのか気になりますわね」
「だって、ルミネってバリバリ研究してそうじゃない?研究が生きがいですわ~みたいな?」
「わたくしのコトを揶揄っておられるんですの?まぁ、でもそれは認めますわ。そのせいで適齢期を迎えても婚約話しの1つもありませんし」
「えっ!?あ、いや、うん。それじゃあ、どこから家出したのよ?住んでる家から家出したんじゃないなら家出にならないんじゃない?」
少女は飽くまでも、自分が「魔界」にいた時の事しか知らない。
故に、「魔界」がそれから3年経ち状況が変わっていても知る由もない。
少女は既に「魔界」に行く術を持っているが、なかなか纏まった休みが取らしてもらえなかった事から行くに行けず、ずるずると今に至るのだ。
まぁ、ハンターなのでノルマさえ達成していれば休むのは自由なのだが、そうも言ってられないのが現状だった。
だから少女はルミネの現況について全く知らないし、ルミネも当時の知識しか少女が持っていない事を当然理解していた。拠って認識の差異を埋めるべく、身の上に起きた事を切り出していった。
だが、その口調はとても重かった。
ルミネは少女が人間界に去った後で、自身の研究課題の一環だった「極大魔術」を完成させた。
少女が去った後に「魔界」で起きた「騒乱」を治めたルミネの「極大魔術」は、その時にはまだ「完成」していなかった。
その時はただ「制御に成功」しただけであり、それだけでも「騒乱」を収めるコトには成功した。だが一方で、その魔術は重大な欠点を抱えていた。
その欠点は「魔力不足」にあった。
極大魔術を自身のオドのみで行使しようとすると、魔族の膨大なオドを用いても1日に1回が限界だったのだ。だが、オドの回復量次第では行使する事が叶わない時もあった。
それでは戦闘時に役に立たない可能性が芽生えたのだ。
そこでルミネは考えた結果、マナを編む事を選びマナを効率良く扱う為の研究に勤しむ事になる。
四苦八苦しながらも勤しんだ結果、効率良くマナを扱う為のノウハウを構築し自分の「モノ」にする事が出来たのだ。
その努力が実を結んだ事に拠って、極大魔術は完成に至った。
「マナ収集のノウハウの確立」と、「魔法の領域に逼迫する魔術」の完成は魔族にとっての「快挙」であり、ルミネは更にそれの副産物とも言える、「マナ集積装置」すらも創り上げていた。
とは言え、元々マナを扱うのが苦手な魔族にとって画期的な発明ではあったが、己のオドを使い切る程の強力な魔術の行使は、そもそも出来る者が少ない。
だから、画期的ではあったが浸透するには至らなかった。
ちなみに、その装置は少女のデバイスを解析した結果の副産物であり、解析した事で創り出せたと言う事実は、周りには秘密にしているが余談である。
しかしルミネの極大魔術の完成と言う快挙を良くは思わない人物がいたのだ。
それがルミネの父親であるルネサージュ伯爵家当主、アスモデウス・ネロ・ヴァン・ルネサージュ侯爵だった。
ちなみに、「魔界」の貴族は家名と本人それぞれに爵位が与えられるので、家名の持つ貴族位と本人が持つ貴族位が必ずしも一致しないが、これもまた余談だ。
アスモデウスは少女のやらかした一件に因って、自分の権威の失墜を極度に恐れる様になっていた。
その結果、自分の娘が成した快挙に焦燥感を抱き、事ある毎にルミネを王都ラシュエから呼び出したのだ。
王立研究所に於いて、研究中だろうと管理官としての仕事をしていようと呼び出しは掛かった。最初はまぁそれでも良かった。くだらない内容でも大目に見る事は出来た。
だが日増しにエスカレートしていくその呼び出しに、ルミネはついにノイローゼ気味になっていった。
因って何度目かの呼び出しの折に、ルミネは父親であるアスモデウスに対してブチ切れたのだった。
ルネサージュ城を半壊させる程の親子喧嘩の後、ルミネは父親の手に因って囚われ謹慎を申し付けられたのだ。
「だから家出をして参りましたの♡」
「いやいやいや、その♡はいらないんじゃないかな?ってか、囚われたって言うならルミネは罪人になっちゃったワケ?」
「まぁっ!たかだか親子喧嘩ですわよ?お父様が根に持って、わたくしを反省の意味を込めて懲罰房に投獄しただけですわ。そんな事で反省なんかするワケないのにメンツ保護をするのも大変ですわよね?」
「ねぇあのさ、そもそもなんだけどさ、ルミネってキャラ変わったわよね?昔のルミネはもっと可愛らしかったと言うか、健気な感じだったじゃない?」
「そ、そんな事、決してございませんわよ。今も可愛くて健気ですわ、み・こ・さ・ま。おほほはほ」
「はあぁ」
その言動の怪しさに少女は、「何かを企んでるな」と思わざるを得なかった。
少女はルミネを信じているので過去に起こった事は嘘ではなく事実だろうと考えたが、怪しい感じには疑わざるを得なかった。
「何も企んでおりませんわよ?」
「っ?!」
「はぁ、ルミネまた読んだのね?」
「おほほほほ」
「疑いは晴らしておきませんと宜しくないですもの」
「ところでルミネ、その身体は本体なワケがないわよね?魔力製素体を造ったの?」
少女はルミネから先制パンチを貰ったので、それについては一時保留とした。なので次に疑問に思った事を深く考えずに素直にルミネに投げてみた。
だが、少女が質問した内容は少しでも魔術を齧った事がある者なら仰天する程の内容だった。
「この身体は自分の本体そっくりに創った、ヒト種ベースのマテリアル魔力製素体ですわ」
「ですけど、ヒト種ベースですので形態の変化は出来ませんし、体内のオドの総量もだいぶ減っておりますの」
「それに魔眼の力だって制限されてしまいましたわ。はぁ」
「ねぇ、それって本当にルミネの本体そっくりなの?本当に何も盛ってないの?」
「えぇ、正真正銘、わたくしの身体そのものですわよ?本体をお見せ出来ないのが残念ですけど……」
「でも、何をそんなに気にしていらっしゃいますの?」
「えっ?!いやいや、うん、全然気にしてないよ?大丈夫、大丈夫だから、気にしてなんかいないから大丈夫よ!うん、大丈夫!!ほら大丈夫!!!!」
ルミネは素直に少女の質問に応えていた。一方で少女はルミネが色々と盛っているんじゃないかと期待していた。
しかしルミネの解答を信じるならば、それは無いと言う事になる。
だからそれは少しだけ少女を落胆させた挙句、ルミネからの鋭いツッコミに因って挙動不審となった。
「そうしたら、今のルミネの身体は、ヒト種の身体のつくりとなんら変わらないって事になるのね?」
「えぇ、そうですわね。通常のヒト種よりオドが多くて、ちょっとだけ魔眼が使えるくらいですわ」
ルミネは少女からの質問に対してこれまた普通に解答した。だがそうすると解せない事があるので、少女は振り返ると今度は爺に質問を投げていった。
「その通りの意味なのですわ?」
「えっと確か、アタシが知ってる限りだと、ルミネは元々王都ラシュエで仕事する事になってたわよね?研究所だっけ?」
「えぇ、流石御子様。よく覚えていらっしゃいますわね」
「でしょでしよ?えへへ」
「それで、うーんと、そこに部屋があるって誰かから聞いた気がするけど、そこから家出?でも、それだと家出と言うよりは……」
「夜逃げですわね」
「そう、それ!でも、それってルミネのイメージじゃないのよねぇ」
「わたくしのイメージ?それってどんなイメージなのか気になりますわね」
「だって、ルミネってバリバリ研究してそうじゃない?研究が生きがいですわ~みたいな?」
「わたくしのコトを揶揄っておられるんですの?まぁ、でもそれは認めますわ。そのせいで適齢期を迎えても婚約話しの1つもありませんし」
「えっ!?あ、いや、うん。それじゃあ、どこから家出したのよ?住んでる家から家出したんじゃないなら家出にならないんじゃない?」
少女は飽くまでも、自分が「魔界」にいた時の事しか知らない。
故に、「魔界」がそれから3年経ち状況が変わっていても知る由もない。
少女は既に「魔界」に行く術を持っているが、なかなか纏まった休みが取らしてもらえなかった事から行くに行けず、ずるずると今に至るのだ。
まぁ、ハンターなのでノルマさえ達成していれば休むのは自由なのだが、そうも言ってられないのが現状だった。
だから少女はルミネの現況について全く知らないし、ルミネも当時の知識しか少女が持っていない事を当然理解していた。拠って認識の差異を埋めるべく、身の上に起きた事を切り出していった。
だが、その口調はとても重かった。
ルミネは少女が人間界に去った後で、自身の研究課題の一環だった「極大魔術」を完成させた。
少女が去った後に「魔界」で起きた「騒乱」を治めたルミネの「極大魔術」は、その時にはまだ「完成」していなかった。
その時はただ「制御に成功」しただけであり、それだけでも「騒乱」を収めるコトには成功した。だが一方で、その魔術は重大な欠点を抱えていた。
その欠点は「魔力不足」にあった。
極大魔術を自身のオドのみで行使しようとすると、魔族の膨大なオドを用いても1日に1回が限界だったのだ。だが、オドの回復量次第では行使する事が叶わない時もあった。
それでは戦闘時に役に立たない可能性が芽生えたのだ。
そこでルミネは考えた結果、マナを編む事を選びマナを効率良く扱う為の研究に勤しむ事になる。
四苦八苦しながらも勤しんだ結果、効率良くマナを扱う為のノウハウを構築し自分の「モノ」にする事が出来たのだ。
その努力が実を結んだ事に拠って、極大魔術は完成に至った。
「マナ収集のノウハウの確立」と、「魔法の領域に逼迫する魔術」の完成は魔族にとっての「快挙」であり、ルミネは更にそれの副産物とも言える、「マナ集積装置」すらも創り上げていた。
とは言え、元々マナを扱うのが苦手な魔族にとって画期的な発明ではあったが、己のオドを使い切る程の強力な魔術の行使は、そもそも出来る者が少ない。
だから、画期的ではあったが浸透するには至らなかった。
ちなみに、その装置は少女のデバイスを解析した結果の副産物であり、解析した事で創り出せたと言う事実は、周りには秘密にしているが余談である。
しかしルミネの極大魔術の完成と言う快挙を良くは思わない人物がいたのだ。
それがルミネの父親であるルネサージュ伯爵家当主、アスモデウス・ネロ・ヴァン・ルネサージュ侯爵だった。
ちなみに、「魔界」の貴族は家名と本人それぞれに爵位が与えられるので、家名の持つ貴族位と本人が持つ貴族位が必ずしも一致しないが、これもまた余談だ。
アスモデウスは少女のやらかした一件に因って、自分の権威の失墜を極度に恐れる様になっていた。
その結果、自分の娘が成した快挙に焦燥感を抱き、事ある毎にルミネを王都ラシュエから呼び出したのだ。
王立研究所に於いて、研究中だろうと管理官としての仕事をしていようと呼び出しは掛かった。最初はまぁそれでも良かった。くだらない内容でも大目に見る事は出来た。
だが日増しにエスカレートしていくその呼び出しに、ルミネはついにノイローゼ気味になっていった。
因って何度目かの呼び出しの折に、ルミネは父親であるアスモデウスに対してブチ切れたのだった。
ルネサージュ城を半壊させる程の親子喧嘩の後、ルミネは父親の手に因って囚われ謹慎を申し付けられたのだ。
「だから家出をして参りましたの♡」
「いやいやいや、その♡はいらないんじゃないかな?ってか、囚われたって言うならルミネは罪人になっちゃったワケ?」
「まぁっ!たかだか親子喧嘩ですわよ?お父様が根に持って、わたくしを反省の意味を込めて懲罰房に投獄しただけですわ。そんな事で反省なんかするワケないのにメンツ保護をするのも大変ですわよね?」
「ねぇあのさ、そもそもなんだけどさ、ルミネってキャラ変わったわよね?昔のルミネはもっと可愛らしかったと言うか、健気な感じだったじゃない?」
「そ、そんな事、決してございませんわよ。今も可愛くて健気ですわ、み・こ・さ・ま。おほほはほ」
「はあぁ」
その言動の怪しさに少女は、「何かを企んでるな」と思わざるを得なかった。
少女はルミネを信じているので過去に起こった事は嘘ではなく事実だろうと考えたが、怪しい感じには疑わざるを得なかった。
「何も企んでおりませんわよ?」
「っ?!」
「はぁ、ルミネまた読んだのね?」
「おほほほほ」
「疑いは晴らしておきませんと宜しくないですもの」
「ところでルミネ、その身体は本体なワケがないわよね?魔力製素体を造ったの?」
少女はルミネから先制パンチを貰ったので、それについては一時保留とした。なので次に疑問に思った事を深く考えずに素直にルミネに投げてみた。
だが、少女が質問した内容は少しでも魔術を齧った事がある者なら仰天する程の内容だった。
「この身体は自分の本体そっくりに創った、ヒト種ベースのマテリアル魔力製素体ですわ」
「ですけど、ヒト種ベースですので形態の変化は出来ませんし、体内のオドの総量もだいぶ減っておりますの」
「それに魔眼の力だって制限されてしまいましたわ。はぁ」
「ねぇ、それって本当にルミネの本体そっくりなの?本当に何も盛ってないの?」
「えぇ、正真正銘、わたくしの身体そのものですわよ?本体をお見せ出来ないのが残念ですけど……」
「でも、何をそんなに気にしていらっしゃいますの?」
「えっ?!いやいや、うん、全然気にしてないよ?大丈夫、大丈夫だから、気にしてなんかいないから大丈夫よ!うん、大丈夫!!ほら大丈夫!!!!」
ルミネは素直に少女の質問に応えていた。一方で少女はルミネが色々と盛っているんじゃないかと期待していた。
しかしルミネの解答を信じるならば、それは無いと言う事になる。
だからそれは少しだけ少女を落胆させた挙句、ルミネからの鋭いツッコミに因って挙動不審となった。
「そうしたら、今のルミネの身体は、ヒト種の身体のつくりとなんら変わらないって事になるのね?」
「えぇ、そうですわね。通常のヒト種よりオドが多くて、ちょっとだけ魔眼が使えるくらいですわ」
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