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学園3年目
讃美歌とキレる若者
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言語学の研究室にワルド先輩を迎えに行って、いきなり言語学の教授に「言語学に興味があるだろうそうだろう」と勧誘を受けた後、4人で講堂へ向かった。
「讃美歌なんて言葉自体、久々に聞くな」
「俺も入学式で聴いたっきりですね」
「揃いも揃って信心のないやつらだな!
まあ俺もだが」
「僕も…入学前は聖歌隊に入ってたんですけど、辞めてしまったから」
そんなもんだよね。
俺なんか神様(ゲーム制作者)を一時恨んでたくらいだしなあ。
そういえば30人にフラれるのを回避するって頑張ってたっけ…回避できてんのかね?これ。
まあ、最近じゃ「フラれたくらいで死にゃしないよ」ってなってるけどな。
もうこれ俺の現実だもん。
「さて講堂…確か普段はこっちから入るんだ」
「あ、そうなんですね」
「ここからだと、入って正面に祭壇がくるようになってるんです…確か」
「なるほどー、そういうことかぁ」
質素な扉を開けて中に入る。
中には2~3人の生徒がいて、教典を読んでいた。
邪魔をするのも何なので、誰かが気づいてくれるまで後ろの席に座って待つことに。
「教典くらい持ってくれば良かったかな」
「僕、小さいのなら持ってますよ」
「ほんと?見せて見せて」
俺ら3人はルディ君の小さな教典を覗き込んだ。
普通はこういうの持ってるもんなのかな?
俺も買っとこ…購買にあるかなぁ。
そうやって4人で団子になって教典を読んでいると、ついに俺たちに気が付いた生徒…?らしき人が声を掛けてくれた。
「神殿に何の御用ですか?」
やべ、ちょっと怒ってる。
邪魔しちゃったかな…。
信心の無い俺たちに代わり、ルディ君が言った。
「はじめまして、僕たち、賛美歌について知りたくてやってきました。僕はルディ・マグノリア、こちらは先輩のワルド・ラナンキュラスさん、それから」
「ああ、後の方は知っています。
マグノリア教授と、ルース…さんでしょう」
「あ、はい、ルース・ユーフォルビアです」
「ああ、ユーフォルビア…でしたか、それは」
うーん、やっぱり怒ってんのかな?
変な嫌味を食らってしまった。
そして信心が無さすぎる俺に代わって、またまたルディ君がこの彼と交渉してくれた。
「あの、ここにある賛美歌の楽譜を見せて頂くことは出来ますか?なるべく古いものから、順に」
「何故です?」
「かつて神に捧げられていた歌を復活させたいと」
「分かりました…神官長様に聞いて参ります」
彼が奥へ引っ込むと同時に、ふっと気が抜けた。
「すごいねルディ君…あの人と話せるの」
「そう…でしょうか、小さい頃から、神殿の方と話すのは、慣れてるから、かな…」
「あの「理由」の説明もさ…俺なら古代魔法の研究に使うって言っちゃいそうだもんな」
「神の為に用意されたものを、研究に使うのは、なかなか認められないんです、だから…」
「何にしろすげーよ、ルディ。機転がきくじゃん」
「本当だな、俺らと違って信心深いだけある」
そうやってヒソヒソやっていると、さっきの彼がやってきて言った。
「どうぞ、奥で神官長様がお待ちです」
「あ、はい…」
そそくさと彼に着いて奥の部屋へ入る……
が、何だか荒れた部屋の中には誰もいない。
「あの、神官長様は…」
「私ですよ」
「えっ」
「それで、今度は何を思いついたんです?
ルース・ユーフォルビア。
どうせロクでもないことでしょうが」
「あー、いや、あの…」
「貴方の存在は神への冒涜です、魔法という神がもたらした奇跡の力を、あのようなことに使うとは」
「えー、違うんです」
「ほう、何が違うのです?
ただ楽をするために魔法を使うなど、神が与えて下さった力を馬鹿にしているからでしょう」
「あのー」
「まあ、ユーフォルビアは信心の欠片も無い家ですし、そこの次期当主ともなれば今更神をどれだけ崇め奉ろうと救われるはずもありませんが」
おーおー、言いたい放題だなー。
まあ、家に神殿に寄進する金はないから、感謝なんかされるはずないし信心がないのも本当だ。
しかし問題はそこじゃないんだよな…
「仰ることは分かりますけど、違うんです」
「何が違う!今度は神をも利用する気か?
この不信心者!神をも畏れぬ不敬者が!!」
「えーと、思いついたのは俺じゃありません」
「はっ、『俺じゃない』だって?」
そう、問題は…
「あ…あの、僕…が…」
「…えっ…」
「ぼ、ぼくが、かんがえついたん、です…」
神官長の顔がみるみる青くなる。
「あ、あ!え!いや、す、すみません、その!」
「ごめんなさい…、ごめんなさい…!」
ついにルディ君はポロポロと泣き出してしまった。
あーあ。わーるいんだ、悪いんだー。
ワルド先輩が言いたてる。
「おい、神官長が歳下を泣かしたぞ」
「うわー最低ー」
「ルディ大丈夫だ、おじさんが付いてるからなっ」
あからさまなくらいにルディ君をしっかと抱きしめるマグノリア先生。
「う、う~、ぐすっ、うう~」
「いや、その、私は、君を傷つけるつもりは」
「ろ、ろくでもない、って、う、う~」
「違う、違うんだ、その、こいつが!」
こら、神職が人を指差すでねえ!
すると更にワルド先輩が言いたてる。
「いや、最初から説明してたのはルディですよ」
「う、うるさい!お前がいるから悪いんだ!
不信心者のユーフォルビア野郎!!」
「ユーフォルビア野郎?」
「うるさい!うるさい!うるさーーい!!」
ついに神官長様が錯乱し始めた。
泣くルディ君、慰める教授、煽るワルド先輩。
そしてビタイチ寄付をしないユーフォルビア野郎。
何なんだユーフォルビア野郎って…
それって悪口なんか?
「讃美歌なんて言葉自体、久々に聞くな」
「俺も入学式で聴いたっきりですね」
「揃いも揃って信心のないやつらだな!
まあ俺もだが」
「僕も…入学前は聖歌隊に入ってたんですけど、辞めてしまったから」
そんなもんだよね。
俺なんか神様(ゲーム制作者)を一時恨んでたくらいだしなあ。
そういえば30人にフラれるのを回避するって頑張ってたっけ…回避できてんのかね?これ。
まあ、最近じゃ「フラれたくらいで死にゃしないよ」ってなってるけどな。
もうこれ俺の現実だもん。
「さて講堂…確か普段はこっちから入るんだ」
「あ、そうなんですね」
「ここからだと、入って正面に祭壇がくるようになってるんです…確か」
「なるほどー、そういうことかぁ」
質素な扉を開けて中に入る。
中には2~3人の生徒がいて、教典を読んでいた。
邪魔をするのも何なので、誰かが気づいてくれるまで後ろの席に座って待つことに。
「教典くらい持ってくれば良かったかな」
「僕、小さいのなら持ってますよ」
「ほんと?見せて見せて」
俺ら3人はルディ君の小さな教典を覗き込んだ。
普通はこういうの持ってるもんなのかな?
俺も買っとこ…購買にあるかなぁ。
そうやって4人で団子になって教典を読んでいると、ついに俺たちに気が付いた生徒…?らしき人が声を掛けてくれた。
「神殿に何の御用ですか?」
やべ、ちょっと怒ってる。
邪魔しちゃったかな…。
信心の無い俺たちに代わり、ルディ君が言った。
「はじめまして、僕たち、賛美歌について知りたくてやってきました。僕はルディ・マグノリア、こちらは先輩のワルド・ラナンキュラスさん、それから」
「ああ、後の方は知っています。
マグノリア教授と、ルース…さんでしょう」
「あ、はい、ルース・ユーフォルビアです」
「ああ、ユーフォルビア…でしたか、それは」
うーん、やっぱり怒ってんのかな?
変な嫌味を食らってしまった。
そして信心が無さすぎる俺に代わって、またまたルディ君がこの彼と交渉してくれた。
「あの、ここにある賛美歌の楽譜を見せて頂くことは出来ますか?なるべく古いものから、順に」
「何故です?」
「かつて神に捧げられていた歌を復活させたいと」
「分かりました…神官長様に聞いて参ります」
彼が奥へ引っ込むと同時に、ふっと気が抜けた。
「すごいねルディ君…あの人と話せるの」
「そう…でしょうか、小さい頃から、神殿の方と話すのは、慣れてるから、かな…」
「あの「理由」の説明もさ…俺なら古代魔法の研究に使うって言っちゃいそうだもんな」
「神の為に用意されたものを、研究に使うのは、なかなか認められないんです、だから…」
「何にしろすげーよ、ルディ。機転がきくじゃん」
「本当だな、俺らと違って信心深いだけある」
そうやってヒソヒソやっていると、さっきの彼がやってきて言った。
「どうぞ、奥で神官長様がお待ちです」
「あ、はい…」
そそくさと彼に着いて奥の部屋へ入る……
が、何だか荒れた部屋の中には誰もいない。
「あの、神官長様は…」
「私ですよ」
「えっ」
「それで、今度は何を思いついたんです?
ルース・ユーフォルビア。
どうせロクでもないことでしょうが」
「あー、いや、あの…」
「貴方の存在は神への冒涜です、魔法という神がもたらした奇跡の力を、あのようなことに使うとは」
「えー、違うんです」
「ほう、何が違うのです?
ただ楽をするために魔法を使うなど、神が与えて下さった力を馬鹿にしているからでしょう」
「あのー」
「まあ、ユーフォルビアは信心の欠片も無い家ですし、そこの次期当主ともなれば今更神をどれだけ崇め奉ろうと救われるはずもありませんが」
おーおー、言いたい放題だなー。
まあ、家に神殿に寄進する金はないから、感謝なんかされるはずないし信心がないのも本当だ。
しかし問題はそこじゃないんだよな…
「仰ることは分かりますけど、違うんです」
「何が違う!今度は神をも利用する気か?
この不信心者!神をも畏れぬ不敬者が!!」
「えーと、思いついたのは俺じゃありません」
「はっ、『俺じゃない』だって?」
そう、問題は…
「あ…あの、僕…が…」
「…えっ…」
「ぼ、ぼくが、かんがえついたん、です…」
神官長の顔がみるみる青くなる。
「あ、あ!え!いや、す、すみません、その!」
「ごめんなさい…、ごめんなさい…!」
ついにルディ君はポロポロと泣き出してしまった。
あーあ。わーるいんだ、悪いんだー。
ワルド先輩が言いたてる。
「おい、神官長が歳下を泣かしたぞ」
「うわー最低ー」
「ルディ大丈夫だ、おじさんが付いてるからなっ」
あからさまなくらいにルディ君をしっかと抱きしめるマグノリア先生。
「う、う~、ぐすっ、うう~」
「いや、その、私は、君を傷つけるつもりは」
「ろ、ろくでもない、って、う、う~」
「違う、違うんだ、その、こいつが!」
こら、神職が人を指差すでねえ!
すると更にワルド先輩が言いたてる。
「いや、最初から説明してたのはルディですよ」
「う、うるさい!お前がいるから悪いんだ!
不信心者のユーフォルビア野郎!!」
「ユーフォルビア野郎?」
「うるさい!うるさい!うるさーーい!!」
ついに神官長様が錯乱し始めた。
泣くルディ君、慰める教授、煽るワルド先輩。
そしてビタイチ寄付をしないユーフォルビア野郎。
何なんだユーフォルビア野郎って…
それって悪口なんか?
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