【完結】スパダリを目指していたらスパダリに食われた話

紫蘇

文字の大きさ
29 / 32
妹視点

うちの兄が変態だった件 2


ある日の朝、お兄ちゃんから電話があった。
それは衝撃の内容だった。

「えっ!?お兄ちゃん、安田さんと付き合えることになったの!?」
「ああ、美咲には報告しておこうと思ってね。
 今まで私の事で苦労を掛けてきただろう?」

あの安田さんが、兄の気持ちを受け入れてくれた…


奇跡!!


なんて奇跡なの!
あんないい人が、あのド変態野郎と付き合ってくれるなんて…
私を性的な目で見ない、
うちの資産を狙ってもいない、
しかも話を聞くのが上手くて、物腰が柔らかくて…


奇跡!!

奇跡じゃないの!?

長船家の奇跡よこれは!!


「しかも同棲も視野に入れての交際だ」
「拉致監禁とかじゃなくて?」
「もちろんだよ、そうでなければ妹に報告などしないだろう?」
「脅迫とかでもなくて?」
「とうぜんじゃないか」

…脅迫じみた事はしたのね。

「高田君にも伝えて欲しい。
 安田君はもう私の物だってね」
「そんな事言わなくても、高田君は安田さんを性的な目で見てないから」
「性的な関係が無いからと言って遠慮なく距離を詰めるのはいかがなものか」
「……」

もう独占欲丸出しじゃないの。
大丈夫なのこんなので…
ちゃんと先続くんでしょうね?

「付き合えたからって調子こいてたら逃げられるわよ、お兄ちゃん」
「分かっている、もう胃袋を掴む事には成功している」
「これからも掴み続けてよ?
 あんまり無理させちゃ駄目よ、それから、ちゃんと対等な人間としてのコミュニケーションを…」
「大丈夫さ、陽向君も時々、私をご主人様って呼んでくれるよ」
「…は?」


ご しゅ じ ん さ ま ?


「絶対大丈夫じゃないやつじゃないの!」
「大丈夫、一生大事にすると誓っている。
 今度の夏休みにはロンドンへ行って結婚してくるつもりだ」
「しれっと飯のまずい所へ連れて行くんじゃないわよ」
「美咲、イギリスに対して失礼だよ」
「良い思い出が無いからね!」

ロンドンのコレクションで「チャイニーズチャイニーズ」って馬鹿にしてきた連中を、私は忘れない。
国籍も覚える価値無いわね、みたいな嫌味…
思い出したら腹立ってきたわ。

「ともかく、安田さんを今以上に大事にしてね。
 逃げられないでよ、本当に、お願い」
「分かってるさ…対策は取っているからね」
「あっこれだめなやつだ」

交際しはじめたら、今度は長く続いてくれなきゃ困る。
だって安田さんが逃げたら…

嫌っ!
考えたくない!!
私、幸せになるのよ!
高田君とそう約束したじゃない!

「…今度二人で挨拶に行くから。
 安田さんに良くない兆候が見えたら、連れて帰るからね」
「なっ!何を言うんだね美咲」
「それが嫌なら安田さんへの束縛を辞めなさい!」
「そ、そくばくなんかしてないよぉ」
「してるじゃないのよ!!」

もー、カマかけたらもうゲロってるじゃん。

身内から犯罪者出すのだけは勘弁してよね!?

感想 0

あなたにおすすめの小説

【BL】SNSで出会ったイケメンに捕まるまで

久遠院 純
BL
タイトル通りの内容です。 自称平凡モブ顔の主人公が、イケメンに捕まるまでのお話。 他サイトでも公開しています。

趣味で乳首開発をしたらなぜか同僚(男)が近づいてきました

ねこみ
BL
タイトルそのまんまです。

「ねぇ、俺以外に触れられないように閉じ込めるしかないよね」最強不良美男子に平凡な僕が執着されてラブラブになる話

ちゃこ
BL
見た目も頭も平凡な男子高校生 佐藤夏樹。 運動神経は平凡以下。 考えていることが口に先に出ちゃったり、ぼうっとしてたりと天然な性格。 ひょんなことから、学校一、他校からも恐れられている不良でスパダリの美少年 御堂蓮と出会い、 なぜか気に入られ、なぜか執着され、あれよあれよのうちに両思い・・・ ヤンデレ攻めですが、受けは天然でヤンデレをするっと受け入れ、むしろラブラブモードで振り回します♡ 超絶美形不良スパダリ✖️少し天然平凡男子

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

お客様と商品

あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)

話が違う2人

紫蘇
BL
「君、主人公だよね?」 「うん?主人公?」 出会った二人の転生者。 1人はこの世界を恋愛小説だと思っていた。 だがもう1人はこの世界を農地経営シミュレーションゲームだと思っていた。 「国の名前も、出てくる人物の名前も同じ…だと?」 「そう、君は主人公で、王子様に見初められて結婚する」 「だが、婚約者は君だろう」 「そう、だから断罪されて、何にもない辺境の地へ…」 「何だって!?その土地はまさか…」 なんとその土地は、農地経営シミュレーションの舞台。 「その土地に行くのは俺だ」 「いや、でも、王子が…」 「なぜ俺が王子様と結婚せねばならんのだ。  イカれているぞ君」 「だってこれBL…」 ちょっとズレた世界線からやってきた彼らは一体どうなってしまうのか? 一体彼らは誰とくっつき誰と家族を築くのか、はたまた築かないのか…!? ※オメガバース設定 俺がお前でお前が俺だったら丸く収まったのにな…