続・異世界温泉であったかどんぶりごはん

渡里あずま

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とある国。そして、ロッコでは。

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『異世界温泉であったかどんぶりごはん』の続編です。未読の方は、恐れ入りますが前作を読んでからのお付き合いを、何とぞよろしくお願いしますm(__)m



 大陸の北東に、ニゲル国はある。
 敵対はしていないが山脈で隔てられている為、アスファル帝国とはさほど交流はない。しかし、ニゲル国にしかないもの――絹や真珠を手に入れようと、アスファル帝国からの商人は訪れることがあり、ニゲル国としては別に咎めていない。ただ、国だけで衣食住が賄えているので、アスファルから逆に商品を買い付けることは今までなかった。
 そして南のアジュール国同様、ニゲル国も独自の文化を築いている。
 湿気対策である、高床式の建物。衣装は、季節の細かい変化に合わせられるよう、基本の上着があって、季節や身分に合わせて下衣(男性はズボンで女性はスカート)や、別の上着が増えるようになっている。
 ……そんなニゲル国の中央に、王宮がある。
 その王宮の、更に中央にある玉座で一人の男性が、不思議な言葉を呟いていた。

「オムライスに、どんぶり……更に、カレー?」

 表立った交流はないが、ニゲルからアスファル帝国には密偵が放たれている。
 その密偵からの報告に対して、玉座に腰かけていた『彼』はブツブツと呟いた後、意気揚々と立ち上がって拳を振り上げた。

「……ついに来たか、料理チート!」



 夏が来た。日本では七月、こちらでは風の月と言う。
 湿気はあまりないが、夏はとにかく陽射しがきつい。冒険者として外に出てばかりだった頃はともかく、定住する身となった今では少しでも快適に過ごしたいと恵理は思った。
 ちなみに去年は、店を開く準備で頭がいっぱいだったので、多少なりとも余裕が出来たということか。そう思い、恵理はしみじみとこれまであったことを噛みしめた。

(暑さによる食欲不振が心配だったけど、冷しゃぶ丼は安定だし。あと、むしろカレーの人気が上がったものね)
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