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作戦会議
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お客のことを考えて、作戦会議は閉店後と思っていたが――異国の王子により、街の料理人が攫われたことに居合わせた者も、話を聞いた者も動揺した。
そんな訳で、今日はルーベルが街を回って状況を説明したり、元凶がいなくなったとしても不安そうな者達の為、今夜は居酒屋も含めて早めに出前で料理を届けて、宿や家にいられるようにした。
それ故、恵理の店もいつもより早く閉店することになった。そして一同が集まった中、まず口を開いたのはテーブル席に腰掛けたルーベルだった。ティート達は、カウンター席に並んで腰掛けている。
「街の皆も、グルナのことを心配してくれてねぇ……だから、安心させる為にもヴェロニカ様から殿下に頼んで、抗議はするんだけどぉ」
「……時間がかかる上、あれだけ派手に連れていった以上、グルナは返さずにお金とか貿易を代替え案を出されそうですよね」
「そうなのよ~」
そして、ルーベルの話の問題点を恵理が指摘すると――ルーベルは、テーブルに突っ伏して頭を抱えながら答えた。
ルーベルはAランクなので準貴族扱いだが、あくまでも彼個人に与えられた名誉職のようなものである。だから身内とは言え、グルナは平民でしかない。それ故、後ろ盾だと示す為にヴェロニカに動いて貰えるのはありがたい。
……しかし、それでもグルナを返さないと言われた場合は。
「私、ニゲルに行こうと思います。そして、いざとなったらグルナを奪い返してきます」
「……ありがとう。何か男女、逆だけどねぇ?」
「それを言うと、私よりグルナの方が料理上手ですし……適材適所、です」
「エリがよく言うやつねぇ?」
「はい」
ルーベルの言葉に、恵理は笑って頷いた。それこそ自分の気持ちを振り返った時に、思ったことだが――こうなってみると、助けに行ける力が自分にあって、良かったと思う。
(確かに、グルナは囚われの姫状態だけど……王子が、あのモノクル野郎なんて認めない! 絶対、取り戻してやるんだからっ)
……そこまで考えて、カウンターの中にいた恵理は、カウンターに座るティートを見た。そんな彼女を、ティートが眼鏡越しに見返してくる。
「女神……」
「前回、私がアジュールに行った時は、グルナがいてくれた……でも、今回は違う。だから……」
「せめて、女神の店は営業したいってことですよね? 確かに、帝都にあるウチの店の料理人なら、グルナさんのオムハヤシ丼も含めて作れますから……逆に、僕からもお願いがあります」
「……何?」
ティートから出た『お願い』という言葉に、恵理は咄嗟に身構えた。
実は恵理からも、ティートに言わなくてはいけないことがあったからだ。
そんな訳で、今日はルーベルが街を回って状況を説明したり、元凶がいなくなったとしても不安そうな者達の為、今夜は居酒屋も含めて早めに出前で料理を届けて、宿や家にいられるようにした。
それ故、恵理の店もいつもより早く閉店することになった。そして一同が集まった中、まず口を開いたのはテーブル席に腰掛けたルーベルだった。ティート達は、カウンター席に並んで腰掛けている。
「街の皆も、グルナのことを心配してくれてねぇ……だから、安心させる為にもヴェロニカ様から殿下に頼んで、抗議はするんだけどぉ」
「……時間がかかる上、あれだけ派手に連れていった以上、グルナは返さずにお金とか貿易を代替え案を出されそうですよね」
「そうなのよ~」
そして、ルーベルの話の問題点を恵理が指摘すると――ルーベルは、テーブルに突っ伏して頭を抱えながら答えた。
ルーベルはAランクなので準貴族扱いだが、あくまでも彼個人に与えられた名誉職のようなものである。だから身内とは言え、グルナは平民でしかない。それ故、後ろ盾だと示す為にヴェロニカに動いて貰えるのはありがたい。
……しかし、それでもグルナを返さないと言われた場合は。
「私、ニゲルに行こうと思います。そして、いざとなったらグルナを奪い返してきます」
「……ありがとう。何か男女、逆だけどねぇ?」
「それを言うと、私よりグルナの方が料理上手ですし……適材適所、です」
「エリがよく言うやつねぇ?」
「はい」
ルーベルの言葉に、恵理は笑って頷いた。それこそ自分の気持ちを振り返った時に、思ったことだが――こうなってみると、助けに行ける力が自分にあって、良かったと思う。
(確かに、グルナは囚われの姫状態だけど……王子が、あのモノクル野郎なんて認めない! 絶対、取り戻してやるんだからっ)
……そこまで考えて、カウンターの中にいた恵理は、カウンターに座るティートを見た。そんな彼女を、ティートが眼鏡越しに見返してくる。
「女神……」
「前回、私がアジュールに行った時は、グルナがいてくれた……でも、今回は違う。だから……」
「せめて、女神の店は営業したいってことですよね? 確かに、帝都にあるウチの店の料理人なら、グルナさんのオムハヤシ丼も含めて作れますから……逆に、僕からもお願いがあります」
「……何?」
ティートから出た『お願い』という言葉に、恵理は咄嗟に身構えた。
実は恵理からも、ティートに言わなくてはいけないことがあったからだ。
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