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【リーンハルト:9歳】
第193話 村長さんは・・・・
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いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は本日午後の予定です。
よろしくお願いいたします。
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お祖父様とお祖母様に会いに行き、フェルト生地とぬいぐるみ、そして靴の中敷きができるかもしれないと話した。
「ハルト、靴の中敷きとなると今までとは販売の規模が違うぞ。定期的に交換するものだから需要はずっと続く」
お祖父様はぬいぐるみに使うフェルトより厚めのフェルト生地を触りながら言う。
「もし完成したとしても中敷き職人の仕事を奪うつもりはないです。完成したフェルト生地で作ってもらえればと思います」
中敷きに使う綿はお土産用のぬいぐるみやクッションで一部は消化できると思うし、サウスコートにはアイスクリームとか紅茶のティーパックの袋や、砂糖の増産と貢献しているから大丈夫だと思う。
「この見本も一緒にアルフレッドに送らないと手紙だけだと、あやつもよくわからず落ち着かんだろう」
「そうねぇ、グーシュも放牧で飼うことを検討しないといけなくなったから話しておいたほうがいいと思うわ」
結局、ラジエルが私やお祖父様の手紙とフェルト生地などの見本を持って王都に行った。
「遠いところ、ようこそお越しくださいました。村長のマーカスです」と挨拶してくれたのはラクス村の村長だ。
領都から2日かけて馬で来たよ。
この村は木の柵ではなく、村民の住居周りを土壁で囲い、土壁の外にある畑もさらに土壁で囲っていて2重の土壁になっていた。土魔法が得意な村民がいるのだろか。
「村長、突然の指示で驚いたでしょ。ごめんね」
「いえ、今まで破棄していたものが価値あるものに変わる可能性があると聞きましたから期待の方が大きいです」
マーカスさんは大柄ながっしりとした体つきの人だが朗らかそうな人だ。年齢は30代後半か。
でも冒険者上がりでもなさそうだから不思議な人だ。
「マーカス隊長お久しぶりでございます」とマイヤーやウィルソンたちが頭を下げる。
「マーカス隊長?」
「元ですよ。元第3部隊の隊長をしておりました」とマーカスさんが答えてくれた。
「えぇー」村長さんはマイヤーたちの元上司。
私が驚いたからか
「親のあとを継ぐことになりまして退役しました。ですが騎士団で鍛えたおかげで樹海での討伐も苦にならずに出来ております」
だから、今まであった村長よりも言葉遣いがしっかりしていたのか。
元上司だからマイヤーたちも緊張しているか?
「ここには退役された先輩方がいらっしゃいますので」
「マイヤー、何で私が考えていたことがわかったの」
「独り言を言っていましたから」と指摘されてしまった。
うかつだった。
もしかして今までも私のほしい答えをくれることがおおかったのは、言葉に出していたからか、気をつけないといけない。
マーカスさんに案内されたのは、村長宅の応接室だった。
マイヤーが魔道具の小箱を取り出し、外部と遮断する。
「そこまで重要案件ですか」
「早速ですがマーカスさん、これを見てください」と厚さの違うフェルト生地2枚となめし済みのグーシュの皮1枚とカムイのぬいぐるみだ。
ルアンのぬいぐるみはラジエルが王都に持っていってしまったので、完成したぬいぐるみが欲しいといったらカムイだった。
黒色の生地で額にある金の角は三角ではなく刺繍糸で作った丸い角になっていた。
フェルト生地とはいっても幼子が持つかもしれないので丸い角にしたそうだ。
あと体型は本来の姿よりも丸みを帯びて可愛くなっていた。
特徴がある方が作りやすいのかもしれない。
カムイは気に入らないかもしれないが・・・・。
マーカスさんは、フェルト生地やなめし済みの皮、ぬいぐるみすべて丁寧に見ていき、ふーっと息を吐く。
「これはグーシュの毛と皮を加工したものですか」
「そう、今は加工方法を言えないけれど、正式に稼働することになったらグーシュの毛で作る生地はここで作ってもらうことになる。皮は専門家に任せていいよ」
「ちなみに価格はいくらで買取予定ですか」
「加工前のグーシュの毛は1kg3銅貨、なめし前の皮なら1kg7銅貨が冒険者ギルドの査定だ」
「皮は羊皮より少し落ちる程度ですね」
いままで価値ゼロのものだから最初は低い設定になると冒険者ギルドはいっていたと話す。
「このままではグーシュの毛が足りない。この村でグーシュの放牧をしないか」と提案する。
樹海でグーシュが住む地域は特定されているからグーシュの好む餌がここにあるのではと話す。
「しかしぬいぐるみだけなら需要は多くないのではないですか」
「今、領都とエミニーラの間に、新街を建設中なのは知っている?」
「はい、話題になっていてこの田舎まで聞こえてきます」
新街は観光地としてみんなが遊びに行くための街になること、ぬいぐるみはお土産として観光地でしか買えないようにすると話したが、納得していない顔だ。
流石は元騎士団隊長か。
次の投稿は本日午後の予定です。
よろしくお願いいたします。
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お祖父様とお祖母様に会いに行き、フェルト生地とぬいぐるみ、そして靴の中敷きができるかもしれないと話した。
「ハルト、靴の中敷きとなると今までとは販売の規模が違うぞ。定期的に交換するものだから需要はずっと続く」
お祖父様はぬいぐるみに使うフェルトより厚めのフェルト生地を触りながら言う。
「もし完成したとしても中敷き職人の仕事を奪うつもりはないです。完成したフェルト生地で作ってもらえればと思います」
中敷きに使う綿はお土産用のぬいぐるみやクッションで一部は消化できると思うし、サウスコートにはアイスクリームとか紅茶のティーパックの袋や、砂糖の増産と貢献しているから大丈夫だと思う。
「この見本も一緒にアルフレッドに送らないと手紙だけだと、あやつもよくわからず落ち着かんだろう」
「そうねぇ、グーシュも放牧で飼うことを検討しないといけなくなったから話しておいたほうがいいと思うわ」
結局、ラジエルが私やお祖父様の手紙とフェルト生地などの見本を持って王都に行った。
「遠いところ、ようこそお越しくださいました。村長のマーカスです」と挨拶してくれたのはラクス村の村長だ。
領都から2日かけて馬で来たよ。
この村は木の柵ではなく、村民の住居周りを土壁で囲い、土壁の外にある畑もさらに土壁で囲っていて2重の土壁になっていた。土魔法が得意な村民がいるのだろか。
「村長、突然の指示で驚いたでしょ。ごめんね」
「いえ、今まで破棄していたものが価値あるものに変わる可能性があると聞きましたから期待の方が大きいです」
マーカスさんは大柄ながっしりとした体つきの人だが朗らかそうな人だ。年齢は30代後半か。
でも冒険者上がりでもなさそうだから不思議な人だ。
「マーカス隊長お久しぶりでございます」とマイヤーやウィルソンたちが頭を下げる。
「マーカス隊長?」
「元ですよ。元第3部隊の隊長をしておりました」とマーカスさんが答えてくれた。
「えぇー」村長さんはマイヤーたちの元上司。
私が驚いたからか
「親のあとを継ぐことになりまして退役しました。ですが騎士団で鍛えたおかげで樹海での討伐も苦にならずに出来ております」
だから、今まであった村長よりも言葉遣いがしっかりしていたのか。
元上司だからマイヤーたちも緊張しているか?
「ここには退役された先輩方がいらっしゃいますので」
「マイヤー、何で私が考えていたことがわかったの」
「独り言を言っていましたから」と指摘されてしまった。
うかつだった。
もしかして今までも私のほしい答えをくれることがおおかったのは、言葉に出していたからか、気をつけないといけない。
マーカスさんに案内されたのは、村長宅の応接室だった。
マイヤーが魔道具の小箱を取り出し、外部と遮断する。
「そこまで重要案件ですか」
「早速ですがマーカスさん、これを見てください」と厚さの違うフェルト生地2枚となめし済みのグーシュの皮1枚とカムイのぬいぐるみだ。
ルアンのぬいぐるみはラジエルが王都に持っていってしまったので、完成したぬいぐるみが欲しいといったらカムイだった。
黒色の生地で額にある金の角は三角ではなく刺繍糸で作った丸い角になっていた。
フェルト生地とはいっても幼子が持つかもしれないので丸い角にしたそうだ。
あと体型は本来の姿よりも丸みを帯びて可愛くなっていた。
特徴がある方が作りやすいのかもしれない。
カムイは気に入らないかもしれないが・・・・。
マーカスさんは、フェルト生地やなめし済みの皮、ぬいぐるみすべて丁寧に見ていき、ふーっと息を吐く。
「これはグーシュの毛と皮を加工したものですか」
「そう、今は加工方法を言えないけれど、正式に稼働することになったらグーシュの毛で作る生地はここで作ってもらうことになる。皮は専門家に任せていいよ」
「ちなみに価格はいくらで買取予定ですか」
「加工前のグーシュの毛は1kg3銅貨、なめし前の皮なら1kg7銅貨が冒険者ギルドの査定だ」
「皮は羊皮より少し落ちる程度ですね」
いままで価値ゼロのものだから最初は低い設定になると冒険者ギルドはいっていたと話す。
「このままではグーシュの毛が足りない。この村でグーシュの放牧をしないか」と提案する。
樹海でグーシュが住む地域は特定されているからグーシュの好む餌がここにあるのではと話す。
「しかしぬいぐるみだけなら需要は多くないのではないですか」
「今、領都とエミニーラの間に、新街を建設中なのは知っている?」
「はい、話題になっていてこの田舎まで聞こえてきます」
新街は観光地としてみんなが遊びに行くための街になること、ぬいぐるみはお土産として観光地でしか買えないようにすると話したが、納得していない顔だ。
流石は元騎士団隊長か。
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