異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:11歳】

第453話 YES/NOカード

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毒で枯れていたとはなぁー。

でもなぜウォータースパイダーとアーグアは、教えてくれなかったのかな?

次回訪問した時に聞かないといけない。


自分の部屋に戻り、ジョルジュにクラルを連れて来て貰った。

ジョルジュが抱っこバッグを開けると、クラルは抱っこバッグから飛び出して、私の目の前に跳ねてやってくる。

私がクラルに話があるのがわかっているのか?

「クラル、ウォータースパイダーとアーグアの縄張りで、枯れた木々の土地の浄化はできないと言っていたけれど、クラルは呪いの浄化専門ということ?」

するとクラルは後ろを向いて左右に揺れる。


どういう意味だ?

「ジョルジュ、どういう意味かわかる?」

「まったくわかりません」

「アトレ、ルーカス・・・・」

『わかるわけがない!』

「わからんな」

私が尋ねる前にアトレとルーカスから返事が返ってきた。

どうしようか、もっとクラルの返事がわかりやすくなるもの・・・・。


「ジョルジュ、YES/NOカード今ある?」

「ありますが、何にお使いですか?」

「クラルに使ってみようと思って」

これだけ私たちの言葉を理解しているクラルなら、YES/NOの文字は理解できるのではないかと話した。

ジョルジュもクラルが理解できるなら、今後クラルと意思疎通がしやすくなると乗り気だ。


YES/NOカードは、リアが我が家にきてすぐに、アトレたちと意思疎通を図るために作ったものだ。

私はYES/NOカードをジョルジュから受け取り、クラルに説明する。

そして床にカードを置いてもう一度同じ説明をしたが、クラルは動かなかった。

クラルは言葉を理解しても文字は駄目だということか残念だ。

ジョルジュもがっかりしている。


するとクラルが、NOのカードに行き、今度はYESのカードにも行く、そして今度は両方を行き来しだした。

「ジョルジュ、クラルは遊んでいるのかな?」

「遊んでいないと思いたいのですが・・・・」

「質問を変えよう。クラル、ジョルジュのこと好き?」

クラルは迷わずYESカードに行く。

ジョルジュが嬉しそうな顔をする。


「私のことは好き?」

するとクラルはYESとNOのカードを行き来しだした。

どういうことだろう、クラルのご飯は私の水魔法なのに、ジョルジュとの差は何なんなのだ。


気を取り直して、いくつかクラルに質問を続けたところ、YESかNOの意思表示ができるようだった。

YES/NOを行き来したのは、私のことと呪いの浄化についてだけだった。

結果としてクラルはYES/NOを理解していると思っていいだろう。


「クラル、今の君の力だと、今回の浄化ができないということであっている?」

するとクラルがYESのカードに行った。

「私の濃縮を使っても?」

クラルはYES/NOを行き来する。

クラルのYES/NOの行き来は、わからない、回答が難しいときと考えられる。

理解できたのはいいが、クラルの私に対する答えは地味にショックだよ。

時間はかかったけれど、クラルのいいたいことはなんとなく理解できたし、YES/NOカードで、ある程度は意思疎通ができることも収穫だった。



さっそく毒の浄化薬の濃縮に取り掛かる。

クラルは力不足みたいというけれど、クラルの液体と毒の浄化薬と混ぜて、私の加護で濃縮すれば・・・・。

「あぁ、しまったぁー」

「ハルト様、急に大きな声を出されてどうされたのです?」

「ジョルジュ、私の加護で毒の浄化薬を濃縮しようと思ったけれど、濃縮には世界樹の葉が必要だった」

「世界樹から予備を貰っていらっしゃいませんでしたか?」

「世界樹候補の若木に使ってないよ。世界樹に貰いに行くにしても、王都に行くから日程的に厳しい、どうしたらいいだろう」


世界樹に行くとなると、徒歩でまたウォータースパイダーとアーグアに会いに行くことになるから、すぐに行くことができない。

少しでも早く浄化してあげたいのに・・・・。

「世界樹の葉ならありますよ。クラルにお願いしたら、よいのではないですか?」

ジョルジュがあっさりと解決してくれた。


そうだった、ルーカスが飲むクラルの液体の魔力アップのために、クラルは世界樹から葉をたくさん貰っていたことを忘れていたよ。

「クラル、世界樹から貰った葉を1枚分けてくれないかな。ウォータースパイダーとアーグアたちが、住む土を回復させるために必要なんだ」

するとクラルはジョルジュの側に行って、抱っこバックの中に納まる。

「リーンハルト様、世界樹の葉が入っているマジックバッグを、部屋から持ってまいります」




ジョルジュが戻ってくるのを待っている間、アトレとルーカスにふと思ったことを尋ねる。

「アトレ、ハッカは私の魔力を与えたら一時的にアトレと話せるけれど、クラルは無理そうなのかな?」

『ハッカがおかしいだけで、普通スライムと話すのは無理だよ』

「ハッカがおかしいとは?」

『ハッカは他のスライムよりも断然魔力が多い』

「えっ、そうなの?」

「ハルト、ジンジャーとクラルもハッカほどではないが、魔力が他のスライムと比較して多いぞ」

ルーカスもアトレの言葉を補足してきた。
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