キャンピングカーで始める異世界スローライフ

まけない犬

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キャンピングカーで始める異世界スローライフ

第15話「旅立ち」

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「エクラ。なんだが新車みたいにピカピカだな」

 王都の外れの街道に、エクラを停めて人を待っていた。
 付近は舗装が行き届いてるとは言い難く、道を外れると青々あおあおとした草木が茂っている。
 草むらに路駐するのは気が引けたので、道のど真ん中に堂々と停車している。

 違反キップを切られるわけでもなし、そもそも、数時間ここにいるが、通行人はいない。
 なにも問題はないだろう。

「エクラ? オマエ……怒ってるのか?」

 あの場所は帰らずかえらずの森というそうだ。
 入り口は一見すると穏やかだが、立ち入ったもの黒の樹海へと誘う。

 樹海は、魔界につながる危険な場所で、入ったら最後、命はない。
 グリーンドラゴンは、言ってみれば門番であり、樹海から来る者達を見張っているらしい。

 そういった意味で、近隣に国を構えるクラリオンにとってグリーンドラゴンは守護神と言えるが、そのことを考慮してもルミの命が優先された。
 彼女が行方不明になってすぐに、探索隊が組まれ、投入されたらしい。

 ドラゴンと戦い終えた俺達は、程なくして彼らと合流した。
 探索隊とは名ばかりで、一糸乱れぬ縦列行軍で現れたのは軍隊だった。

 大勢の兵士の中には、謁見の間にも居た騎士達も混じっていた。
 戦場には相応しくない聖職者、とんがり帽子を目深に被った魔法使い、多種多様な面々めんめんだった。

 ドラゴンどころか一国との戦争でもおっ始める気かとも思ったが、あの戦力を持ってしても、グリーンドラゴンとの一戦は決死の覚悟だったらしい。
 およそ信じられないが、後発隊として、あの数倍もの兵を準備していたとも聞いた。

 しかし、それほどまでの犠牲を払ってでもルミを助けたかったのだろう。
 良家の生まれ、なんなら貴族の娘かなにかで、一時の奉公のためにシスターの真似事でもしているのかと思っていた。

 実際はもっと上の立場だった。異世界エルグランデにおいても有数の大国であるクラリオン王国。
 その中でも、数人しかいない聖女様だったらしい。

 おおごとになるわけだ。彼女は「人や魔物モンスター惹きひきつける呪い」だと言っていた。
 他人を不幸にするから死ぬべきだと。だが、あの癒しの力は貴重だろう。

 確かに誰かを犠牲にしてるのかもしれないが、同時に救ってもいるのではないだろうか。

 呪いの話を抜きにしても、あんな力を他人が放っておくわけがない。
 俺なんかとは違って、ルミは価値のある存在なんだ。

 さて、ながながと語ってしまったが、問題はエクラのほうだ。
 一国が恐れるグリーンドラゴンを相手にして、まったくの無傷だった。
 それはいい。

 俺の労をねぎらうという名目で開かれた晩餐ばんさん会で、派手な服を着て「どれどれ、庶民の話でも聞いてみようか」みたいな顔をした連中に、喰われた話をしたら鼻で笑われもした。
 それもいい。

 ドラゴンの尻の穴から出てきてもんだから、愛車がうん……いや、排泄はいせつ物にまみれたのも、この際だからいいとしよう。

 湖の底をそれなりの時間走っていたのに、頑固で粘り強く、車体やらタイヤの溝やらにへばりついてやがった。

 鼻が捻じ曲がる思いで、洗車をしていたら、僕も私も手伝うと人だかりが出来て、エクラはピカピカになった。

 異世界ってのは、親切な人間だらけなのだと感動していたのだが、後から聞いた話では、ドラゴンのくそは黄金と同じ価値があるらしい。

 クソったれが! くそだけにな!

 最悪、この話もいいんだ。
 王様にそれなりの金額を頂いて、しばらくやっていけそうだから。

 クラリオンには数日間の滞在だったが、聖女を救った功績に相応しい、豪華な宿が用意された。
 地球にいた頃のビジネスホテルなんて比較にならんほどの広さだった。

 中世ヨーロッパ的な場所だから、不潔とかそんなことはなかった。
 清潔で飯も美味くて、トイレも水洗だった。
 エルグランデでは機械の発達はそれほどだが、魔法的なもので非常に高度な文明を築いていると聞いた。

 さて、まだまだ話が長くなりそうだから、そろそろ核心に触れよう。

 用意された宿に厄介になっている間、エクラの車内で寝ていない。

 というか、エクラを購入してから、一度も備え付けのベッドを使っていない。
 本来のキャンピングカーとしての用途では一度も使ってやっていないのだ。

「エクラ?」

 プツッとブレーカーが落ちた。今日、何度目だろうか。
 ろくに湯を沸かすことも出来ないし、レンジで食い物を温めることも出来ない。

 あれだけ一発だったエンジンの点火も、何度も失敗した。

「機嫌を直せよ……」

 カチッ……カチッ……

 ハザードランプが短く二度点滅した。
 これは「いいえ」の返事だ。「はい」の場合は一度だけ。

「わかった! もう浮気はしない!」

 ハザードランプがまた二度点滅した。

「なんだよもう……女の子かよオマエ……」

 うんざりといった感じで口にすると、点滅は一回だった。

「あーもう……いつまで持たせる気なんだ、あのメイド」

 エクラはしばらく機嫌を直しそうにない。
 こんな状態で人を待つというのは、ただただつらいだけだ。
 早く出発してしまいたいが、ここで待てと言われている。
 リーシャーには手短に指示を受けた。
 王都を出る前に必ず立ち寄れ。そして、待てと……。
 無視すれば殺すと脅された。

 なにもそこまで言う必要はないだろうと思った。
 聞けばルミが別れの挨拶をしたいらしい。
 そうなのであれば脅しなんて必要ないだろ。待つよ、俺は待つ。

 捜索隊に連れられて、王都に着くなりルミとは離れた。それから一度も会っていない。
 彼女にかけられた呪いは強力で、大聖堂の結界の中でなければ生活すらままならないとの話だ。

 それだけ気を使っても、たびたび魔物モンスターの群れが襲ってくるっていうんだから……不幸な娘だ。

 今回は運良く助けることができた。次はわからないし、そもそも次などない。
 俺は異世界を旅して回る。この国に戻ることもないだろう。

 ここにはカーナビを頼りに来た。
 ネットが繋がるつながるのだから、カーナビもと考えたのだが、案の状だった。
 何故か存在する地図データを、隅々まで見てみたが、異世界エルグランデは、あまりに広かった。

 一生掛かってもすべて見てまわれるもんじゃない。
 ルミとは今日限りだ。願わくば幸せになって欲しい。素直にそう思う。

 そんなことを考えるうちに眠っていたらしい。
 運転席側の窓ガラスを、コンコンと叩くたたく音で起こされた。

「おまたせしました。ハンゾーさま!」

 出会った時の格好のまま、ルミがそこにいた。
 屈託のない笑顔は眩しくまぶしくて、なにか吹っ切れているような印象を受けた。

「遅かったじゃないか」

 その笑顔をまともに見るのが恥ずかしい気がして、ドアを開けなかった。
 正面を見据えたまま、窓だけを下ろした。

「もうしわけありません! 実家のほうにどうしても寄らないといけない理由があったんです!」

 だからと言って二時間も待たせるのはいかがなものかと、小言のひとつでもと考えたがやめた。
 横目でちらりと見た笑顔は、やはり眩しくまぶしく、不思議となにも言えなくなった。

「文句を垂れるな、下賤げせんの者。頭が高いわ」
「オマエがなっ!」

 すぐ隣にいたリーシャーには、いくらでも文句が言えそうではある。

「リーシャー。急ぎなさい」
「はっ! 承知しました!」

 ルミが命じるとリーシャーは荷解きを始めた。
 彼女達は二頭の馬と、それに引かせた荷車を連れていた。

 それは何だとリーシャーに尋ねたが、黙って荷物を置ける場所を教えろと言うので、最後部にあるベッドルーム。
 その下にあるガレージのドアを開けた。

 ふたりはテキパキと荷物を運んだ。
 訳も分からず俺も手伝ったが、何を持ってきたのか凄く重くて多かった。
 リーシャーは軽々と持ち上げていた。
 ルミはその倍の荷物をいっぺんに運んでいた。
 なにこの聖女。力持ちなの?

 ガレージに収まらない分は、車体の上に紐でくくりつけられた。
 餞別にしちゃ多すぎないだろうか。
 重すぎてエクラが嫌がらないかと心配になる。

「入ってもよろしいですか?」

 一通り荷物を運び終えるとルミが言った。
 たしかにその方が良いだろう。

 なにを持ってきたのかは知らないが、これだけの贈り物を貰ったのなら、茶の一杯でも出すのが礼儀だろう。

 別れの挨拶もまだ終えていない。
 それにあれだ、このまま外に居られて魔物を惹きつけられても面倒だからな。

 ルミと入れ替わるように俺は外に出た。
 ガレージの扉を閉める為だったが、リーシャーが馬から荷車を切り離し、街道脇の草むらに押し込む姿が見えた。

「何やってんだ?」
「見て分からないのか? こんなものが道の真ん中にあったら邪魔になるだろう」

 それは一目で解る。だが、そんな所に置いてないで持って帰ればいいだろう、と口にしようとした矢先に、リーシャーは馬の手綱を離した。

「えっ? おい! 馬! 馬がいっちまうぞ⁉」

 俺は慌てるように言った。
 なんなら追いかけて捕まえようと思ったくらいだ。

「心配するな。よく訓練されている。城まで勝手に戻る」
「はぁ? 城? 城から連れて来たのか⁇」

 質問には答えずにリーシャーは歩き出した。
 そして、何の遠慮もなく、エクラに乗り込んだ。
 俺も彼女を追うように乗車する。

「なに? エクラで家まで送って行けとでも言うのか?」

 リーシャーは涼しい顔で応えた。

「送って行くとは何だ? どこに? なんのために?」

 こんな要領を得ないことってあるのだろうか、ほとんど嫌がらせみたいな返答じゃないか。

「なぁ、ルミ。このメイドなんとかしてくれよ」

 ルミに助けを求めた。

 彼女は備え付けのソファーに座っている。
 丁度その正面にリーシャーも座っていて、俺が座るスペースはないから、立ったままだった。

「姫様。そろそろ説明してやりませんと」

 先に口を開いたのはリーシャーの方だった。

「ええ、そうですね」

 ルミはニコニコと笑っていた。

「はっ? 説明ってなにを?」

 俺は「訳がわかりません」といった感じで、両手をあげた。

「ハンゾーさま!」

 ルミはすっとソファーから立ち上がり、一歩前に出た。
 車内は狭いから、押し出されるように一歩引いた。
 俺を見つめる彼女の黄金の瞳は美しくて、それ以上に力強かった。

「なっ……なんだよ?」

 思わずたじろぐ。

「わたし、ハンゾーさまについて行きます!」
「なんでやねんっ‼」

 今日一のツッコミが車内に響く。
 といっても、本日初のツッコミである。

「ハンゾーさま! 仰っしゃいましたよね? よく考えろと。死ぬ以外の方法でって……」
「そ、それは……」
「だから、わたしはよーく考えたんです!」
「それでなんでついてくるって結論になるんだよ⁉」

 冗談なのかとも思ったが、目が一切笑っていない。
 つまり本気なのだろう。

「この動く城……エクラの中であればわたしの呪いは外に漏れませんっ! だからです!」
「だからと言って、ハイそうですかとはならんだろう!」
「なぜですか⁉」
「なぜって何だよ? わからないのか? キミは聖女だろう? この国の宝じゃあないか!」

 多分そうきっとそう。
 国に数人しかいないんであれば、人間国宝に決まっている。

「わたしのことを守ってくれるって言いましたよね⁉」
「言った覚えがねぇ‼」

 マジで知らん。そんな話は知らん。
 まったく持って知らん。

「おいクソ男」
「クソ男って言うなよ!」

 急にリーシャーが割って入って来た。

「貴様……オレのルミレーゼ様に求婚したらしいな?」
「するかアホっ‼」

 それも知らん。本当に知らん。
 炎上不可避の濡れ衣ぬれぎぬは辞めてくれ。

「リーシャー、口を慎みなさい」
「しかし、姫様……」
「わたしも子供ではありません。あの言葉にそこまでの意味が込められていたとは考えていません」

 何? 何の話なんだよ。俺なんかやっちゃいましたか?

「ハンゾーさまは、あの日あの時に空を見上げながら仰られたのです。わたしを生涯守ってくれると」
「マジで知らんっ!」

 いったい全体なにを言っているんだと、子供のように腕をバタつかせた。
 そんな俺をリーシャーが、殺してやるって目つきで見ている。

 ホントに怖いんですけど!

「覚えていないとは言わせんぞ? この御方とふたりきりのとき、言ったのだろう? 月を見上げて美しい、と」
「夏目漱石⁉」

 急に思い出した。
 たしかにあのときのルミは変だった。よくよく思い返すと、あの後からだった。
 彼女が俺を「さま」づけで呼ぶようになったのは。

「それは地球の文化だろ!? こっちでもそうだったなんて知らねーよ!」

 リーシャーが鬼のような形相をしながら立ち上がった。

「貴様のようなクソ男が転生者だとはにわかには信じられん……だが、ルミレーゼ様がそうだと仰る以上はそうなのだろう……」

 彼女は「そして」と前置きして続ける。

「知っているいないは関係がない! その言葉には別の意味がある! クラリオン騎士道に置いては『貴女を一生を持って護りとおす』……そんな意味がある」
「それこそ知らねーよっ‼」

 絶対にまずいことになる。俺は確信した。

「とにかくルミ! それは勘違いだ! 俺には荷が重い。家まで送ってく」

 運転席に向かおうとする俺を、ルミは通せんぼする。

「いいえ。わたし帰りません。責任とってくださいね」
「だからなんの責任を⁉」

 なにこの娘。身勝手過ぎないか。
 やはり美人は勝手すぎる。「可愛いわたしが押せば道理が引っ込む」と、本気で勘違いしてやがる。

「おいクソ男」
「だからそれやめろって!」

 このメイドもそうだ。コイツも美人だからなに言ったって許されると思ってやがるんだ。

「いまさら手遅れだ。オレだってさんざん説得したんだ。一度こうだと決めた姫様は、てこでも動かん……それにな……」

 リーシャーがなにやら意味ありげに言った。
 この歯切れの悪さの理由はすぐに明かされた。

「ハンゾーさま。お受け取りください」

 ルミが布に包まれた硬い物を押し付けてきた。
 エクラに乗り込む前から大事そうに抱えていたものだ。

「コレはなんだ?」

 布を剥ぎ取りながら言った。

「わたしの一族に伝わる聖剣アルファードです」
「いやこれ、斧って言うんだけどな」

 ルミは自信満々じしんまんまんに剣だと言ったが、確信を持って言える。これは斧だと。
 といっても、薪割り斧のように大きくはなく、もっと軽くて小さい。
 エッジの効いた現代的なデザインでハンドアックスって呼ばれる部類のものじゃないかと思う。
 結論、剣ではない。

「聖剣です」
「聖剣だ」

 コイツらもう狂ってるよ。

「その……色々と事情がありまして……聖剣だと思って頂けると助かります」

 なにその事情。ルミの頼みとは言えども全力で無視したくなる。

「てか、何でこんな斧……聖剣を俺に?」
「一族のならわしなのです。男子であれば本人が、女子であればその生涯に渡る守護騎士が手にする、破邪の刃……」
「まだその話続けるのか⁉」

 騎士だなんて荷が重い。俺、三十過ぎのおっさんなんだけど。

「もうさまじで諦めてくれよ! 俺にそんなつもりはない! 他をあたってくれ!」

 拒否を続ける俺だったが、少女はひとつも怯まひるまず、一歩も引かなかった。

「わたし、ついていきます!」
「おいおいおいおいぃ! お嬢ちゃーん‼」

 このまま夜まで押し問答は続く勢いだったが、事態は急転した。

「おい、あれをみろ。捕まったらどうなるか、わからない訳じゃあるまい?」

 リーシャーがテーブルに肩肘を付いたまま、すぐ隣の窓を指差した。
 窓の奥には、クラリオン城が望む景色が広がっていて……城と俺らの中間辺りの場所になにやら動くものが見えた。

「おい! ちょっとまて! あれって!」
「捜索隊だ……森に来た数の半分って所か……」

 それでもたくさんって話だ。三桁近い数になる。

「まてまてまて! ふたりとも降りてくれ早く!」

 慌てふためく俺を尻目に、ふたりは微動だにしなかった。
 降りる気配が毛の先ほどもない。

「ふっざけんなぁ‼」

 運転席に飛び込む。まず逃げなければ。
 ふたりを叩き出すのはその後でもいい。

 キュルルルン……キュルルルン……。

 エンジンが掛からない。エクラの機嫌はまだ悪いらしい。

「頼む! 頼むよ! エクラぁ‼」

 俺は情けない声をあげた。
 あいつらに捕まったら、なにされるかなんて解ったもんじゃない。

「このままじゃ、聖女誘拐の犯人にされちまう!」

 必死にカギを回し続ける俺。
 その耳元に褐色エルフの唇が寄せられる。

「貴様……まだ気づいていないようだな?」
「何が⁉ 何をだ⁉ てか邪魔するんじゃねぇ‼」

 ふたりのせいで異世界で二度目のピンチを迎えていた。
 恩をあだで返すとはまさにこのことだろう。

 捕まったらどうなるだろうか? 牢屋にでもぶち込まれる? それとも鞭打ち?
 最悪、吊るされる。ソレは嫌だ。

「姫様の名は知ってるよな? 知らないはずはない。なにか気が付かないのか?」

 名前? それがどうしたって言うんだ?

 彼女の名前はルミレーゼ。
 えーと確か……ルミレーゼ・ド・クラリオン……。

「ああ!!」
「ふん……ようやく気づいたか? オマエは聖女がどうだこうだ言っていたがな……それだけで、王への謁見がかなうわけがないだろう……」

 全身から汗が吹き出すのを感じた。

「ルミレーゼ様は……タリア大聖堂の筆頭聖女にして、クラリオン王家の第一王女。人呼んで聖王女ルミレーゼ・ド・クラリオン姫殿下にあらせられるぞ」
「末永くよろしくお願いしますね。ハンゾーさま」

 ルミは満面の笑みで小首を傾げた。

「それをはやくいえぇぇぇぇぇっ‼」

 キュルルルルル――ドルン! ドルン! ドルゥゥン!

 俺の絶叫とエクラのエンジン音が異世界に響いた。
 
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