私の日常-それぞれの-

林原なぎさ

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姉から見たお話

妹の結婚

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妹に気色の悪い、虫唾が走るストーカー。

クソ野朗を成敗したのが、気に食わないあの男だと知り悔しい。


妹に纏わりつく男は昔から気に食わないが、ストーカーなんて以ての外。

私、自ら可愛がってあげたかったのに。


その役を横取りしたあの男はやっぱり気に食わない。




しかし気に食わないあの男は、妹を嫁にもらうだけに飽き足らず妹との間に子どもまでいる。


絶対わざと。確信犯だ!


妹が子どもを産むことは想定内。

子どもを宿してしまえば、何の障害も無く、寧ろスムーズに結婚出来る。




「秀一が結婚したい女性ひとを紹介したいって。結婚にも子どもにも興味無いって言っていたんですよ…。心配だったのに、安心したわ。」


「父親になりたいと言ってきて、人が変わったようだ。お嬢さんには感謝しかないよ。」



向こうのご両親は万歳しながら大喜びだ。

気に入らないこの男の信者に成り下がった母も大喜びだ。

父は妹がお嫁に行くのはまだ早過ぎると思う反面、子どもがいるのではお嫁に行ってしまうしかない、と複雑な感情を抱えながら、やっぱりまだ嫁に出したくないよー!と泣く。


私だって、この男の思い通りに妹と結婚を直ぐにされるのは気に入らない。


だけど。

妹は幸せそうなのだ。


籍に入るのだって、この男と一緒になるのだって、好きだからだろう。


妹の幸せを考えると、私は反対出来ないのだ。

だって私は妹には幸せで楽しいと思える日々を生涯送ってほしいのだ。


気に入らないが、妹に免じて結婚を許すしかない。




こうして約22年間'松岡'を名乗った妹は'西園寺'性に変わり、お嫁に行くことになったのだ。




あーあ。つまんないの。



「なぁに。その膨れっ面。」


「だってつまらないんだもの。」


「まだ歩ちゃんの旦那に納得してない訳?これだから重度のシスコンは…。」


はぁぁ、と盛大に溜息吐く友人には悪いが、私にとって妹は特別な存在だ。

自分が他所の姉より、妹が大好きなのは百も承知だ。


これから妹と出歩く回数は格段に減るし、家庭が優先だ。

だが、こればっかりは仕方が無い。


私だって妹の子どもが生まれてくるのを心待ちにしているし。



しかし、つまらないのだ。



そんな私の様子から友人は、合コンしよう!とつまらない提案をする。


自分も男を作ってハッピーな気持ちになれば、楽しくなるよ!


気分は全くノらない。

普段なら断るが、このノリノリの友人を相手にする気力も無い私は流れに身を任せる事にした。






「みんな、今日はよろしくね。」


「では、出会いを祝して…乾杯!」



合コンの日はやってきて参加してみたが、やはりつまらない。

相手はそこそこ有名なスポーツ選手に実業家とお金の匂いがする男ばかりだ。

そのせいか裏話だと言いつつも自身の自慢話ばかりでどれもつまらない。


そんな話を聞いているのかいないのか知らないが、こちらサイドは目がお金になっている。


玉の輿狙いで、女性陣もわかりやすい。


ちらりと友人を見ると。


「タダでこんなお酒を飲めるなんて最高!」


幸せ。なんて言って高いお酒を頼みまくっていた。


タダ酒をたかりに来た、ある意味わかりやすい女だ。


やはりつまらないので帰ろう。



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