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【第二章】戦火
功山寺決起(一)
しおりを挟む(高杉晋作)
村塾の四天王とよばれた男たちは三人まで世を去った。しかしまだ一人残っていた。長州藩の二百石取りの上士の家に生まれた高杉晋作だった。この時二十五歳。
禁門の変の頃、晋作はさる事情により藩の牢の中にいた。
「それでは久坂も入江も寺島もみんな死んだいうんか!」
ようやく長州まで生きて戻ってきた市之允に事の次第を聞かされ、高杉は感情を抑えるのがやっとの様子だった。
「それで久坂は何か言い残したか?」
「はい、高杉さんあなたに対してです。後のことは頼んだと……」
この瞬間、高杉は何か固いもので後頭部を殴られたかのような衝撃をうけた。
「とにかく高杉さん。今は自重してください。周布さんがあなたを牢に入れたのも、あなたが血気にはやって無謀な行動にでることを恐れたからでしょう。それでは私はこれで……」
「待て市之允」
振り返ると、高杉はかすかに笑みを浮かべていた。
「おまん、しばらく見ないうちにずいぶん大人の顔になったなあ……」
高杉が見とれるようにいうので、市之允もまた笑った。市之允は幼少の頃は愚鈍だったといわれる。親族の者は「質愚鈍、垂鼻頑獣(はなたれだるま)、ほとんど白痴の如し」とまで酷評したという。
去り際、市之允は高杉が壁を蹴る音を聞いた。続いて怒号が響いてきた。
「久坂! あの馬鹿野郎!」
「己! 幕府、会津、薩摩!」
市之允には、もはや高杉のこの事態をどうすることもできず、足早にその場を後にした。
しかし長州の危難はこれで終わりではなかった。暴走を続ける長州藩に、ついに外国勢力までもが動きだした。先年の外国船への無差別砲撃に対する報復としてイギリス、オランダ、アメリカ、フランスの連合艦隊が関門海峡へと押しよせてきたのである。元治元年八月のことだった。
長州側の砲台はそのことごとくが破壊され、艦船もまた大損害をうけた。長州はまたしても、完全敗北をさっしたのだった。
その後、連合国との戦後交渉にあたったのが後の外務大臣井上聞多、そして伊藤俊輔である。両者はロンドンに留学していたが、新聞で長州の危機を知り急ぎ帰国したのだった。もちろん英語で会話することができた。そしてもう一人、藩の家老職を名乗る宍戸刑馬なる謎の武士がいた。この宍戸こそ、藩の重役を偽った高杉晋作その人であった。
この時、イギリス側の代表たるクーパーは長州側に三百万ドルという法外な賠償金の支払いを命じてきた。しかし宍戸刑馬こと高杉晋作はいう。
「我々は幕府に命じられて攘夷を実行した。長州は鉄砲玉にすぎず、射手は幕府である。よって三百万ドルの賠償金は幕府が支払うべきである」
クーパーはこれを簡単に了承した。イギリス側は、日本国の政体についてある程度の知識がある。もし幕府がこれを拒否すれば、徳川家が日本国を代表する政府であるという建前が崩壊し、長州藩を独立国家として認めてしまうことになる。幕府は必ず支払いに応じるであろうという計算があった。
しかしもう一つ重大な問題があった。彦島の租借問題である。彦島は関門海峡に浮かぶ小さな島である。その彦島を、英国が貿易その他の理由で租借したいといいだしたのである。これを高杉が頑なに拒絶した。
高杉はかって上海に赴き、西洋人租借地をその目で見ていた。中国人は西洋人によりまるで犬猫のような扱いを受けており、自国の領土を他国に貸し与えるとどうなるか学んでいた。
この時、一説には高杉は突如として古事記の朗読をはじめたともいう。ともかくこの一件をうやむやにしてしまう。
後日、といってもはるか後年明治四十二年のことになる。この講和交渉の席に通訳として参加していた伊藤俊輔すなわち後の初代総理伊藤博文が、汽船・満州丸で下関を通過した。この時をふりかえり、あの時高杉がいなければ彦島は香港になり、下関は九竜島になっていただろうと人に語ったという。
長州の不幸はさらに続いた。幕府もまた、長州の息の根を止めるべく動いた。元治元年十月幕府は長州征討令を発する。征討軍の大将は尾張藩主徳川慶勝である。西国諸藩三十五万の大軍で、芸州口、小倉口、石州口、大島口、萩口の五つのルートから長州国境へと迫った。
この事態に長州藩は幕府に対する徹底抗戦を主張する主戦派と、降伏を主張する保守派とに藩論がわれた。徹底抗戦派は本拠を山口に置き、こちらには高杉晋作はじめ伊藤俊輔、井上聞多らの村塾系統が多くいた。一方の保守派は萩を拠点としており、その中心には長く藩政の実権を握ってきた椋梨藤太がいた。両者の争いは結局保守派の勝利で終わり、山口にいた藩主父子もまた萩にうつされた。
保守派による徹底抗戦派にたいする苛烈な弾圧が開始された。長州藩政務役にして、高杉たち村塾系統の人間にとり、よき兄貴分的存在だった周布政之助は自害に追いこまれた。さらに後の外務大臣井上聞多は刺客の襲撃を受け、数日生死の境をさまようも奇跡的に命はとりとめた。長州藩士桂小五郎はこの時行方不明、さらに高杉晋作もまた危険を察していずこかへ姿を消した。
幕府の長州藩への処罰は過酷だった。まず益田、福原、国司の三家老が藩の罪を一身に背負って自害する。山口城は破却。さらに八・一八政変で長州に落ちのびてきた五卿(もともと七人いたが一人は病死、一人は脱走していた)もまた九州へ移転となった。京都にあった長州藩邸も破壊され、一切の武装放棄はもちろんのこと、軍艦も放棄。さらに八・一八の政変の後組織された奇兵隊をはじめとする諸隊もまた、解散を待つのみとなった。
本州の西の果て下関から海岸に沿って東におよそ十キロ、ここに長州の支藩長府藩の武家屋敷がある。ここで奇兵隊他諸隊の隊士たちは、萩からの最後の命令を待っていた。元治元年も年の暮れをむかえていた。
「どの道お先まっくらじゃのう……」
と愚痴をいったのは、高杉から奇兵隊軍監を任された山縣狂介だった。この時二十六歳である。
「もうええわい。長州が滅んでも、どうせ俺たちは奇兵隊を解散して、元の身分に戻るだけじゃ」
と、半ば白けきった表情でいったのは、同じく奇兵隊の三浦梧楼だった。
「馬鹿野郎! おまえは何のために奇兵隊に入隊したんじゃ? 長州の危機を救うんじゃなかったのか?」
と声を荒げたのは、同じく奇兵隊の三好軍太郎だった。
「馬鹿たれが! お前ら仲間同士喧嘩はやめろ!」
山縣もまた声を荒げた。長府の冬は寒い。山縣も他の者も吐く息まで白くなった。
「それにしても、こげぃな時に高杉はどげんしておるんじゃ」
山縣は、またため息をついた。
「俺ならここにいるぞ」
山縣がふりかえると突然、三味線の音が響いてきた。高杉晋作がもどってきたのである。
「高杉さん! 今までどこに!」
どよめきの中、高杉は座敷に横になった。
「九州まで同士を募りにいってきたが、さすがにだめだった。仕方ないな。わが身を犠牲にしてまで、落ち目の長州藩を助けようなんて阿呆は、どこにもおらんかった。やはり頼りになるのは身内しかおらん。どうだお前たち、俺と一緒に萩まで俗論派の連中を倒しにゆかんか?」
高杉は自らを正義派と呼び、萩政府の保守派を俗論派とよんだ。
「高杉さん。そんな簡単にはゆかんでしょう。第一いくら兵を集めてもせいぜい百かそこいら。それでどうやって俗論派の連中を倒すいうんですか? とにかく今は軽挙妄動をつつしむべきだ。萩の政府が、なんとか寛大な処置を求めて幕府と交渉しちょる。我らが無謀な行動をおこせば、最悪藩主父子の命にまでかかわる」
真っ先に反論したのは、やはり山縣だった。
「寛大な処置?」
高杉は鼻でせせら笑った。
「今さら幕府にどんな処置を求めておるんじゃ? いいか俺たちが今まで何をやってきたかもう一度考えてみろ。昔、松陰先生が藩から大砲を借りて老中殺害を計画したとき、俺たちは皆で暴挙が度がすぎると必死に諫めた。だがその後、俺たちは品川で英国公使館を焼き討ちにした。下関でフランスやオランダの外国船を次から次へと砲撃した。天皇の大和行幸の後、長州がさきがけとなって倒幕を決行しようとさえした。会津、薩摩の連中に御所を追い出された後、都に放火してそのどさくさまぎれに帝を長州に連れ去ろうとした。そしてついに御所の方角に銃を向け、都を焼け野原にしてしまった。
いくら萩の連中が頭下げたところで、こげぃなやばい藩をほうっておくわけがあるまい。かって関ケ原の戦いで、徳川との密約で一発の矢も放たなかった毛利を徳川はどうした? ありもしない罪状で領国のほとんどを没収。残されたのはわずかに防長二州だけじゃった。それが徳川のやり方だ。長州が軍艦その他一切を放棄し、諸隊も解散し、武装解除すれば、ゆくゆくこの長州の山河ことごとくが幕府に踏みにじられる」
高杉は最初冷静だったが、語るにつれその口調が熱をおびはじめた。
「いや、わしは本音をいえば長州藩なんてものはなくなってもいいと思っておる。じゃけんど、今の幕府にもう日本は任せられん。日本が上海の二の舞になるだけじゃ。どうだお前たち、今一度問う。萩の俗論派と、いや幕府と戦ってみようとは思わないか?」
だが、その場に居合わせた誰もが、この暴挙ともいえる高杉のクーデター計画に参加しようとしなかった。高杉はいらだった。
「やむをえん、おまえたちのような百姓に頼んだのが間違いじゃった!」
と吐き捨てるようにいった。これに反発したのが奇兵隊で山縣の参謀をつとめている三好軍太郎だった。
「高杉さん百姓とは何ですか! 奇兵隊は家柄、身分を問わないという約束じゃなかったんですか?」
「おう何度でもいうちゃる。わしは藩の上士の倅じゃ。武士ちゅうもんはな……」
そこで高杉は突如として激しく咳をし、苦痛に顔をゆがめて言葉を中断せざるをえなくなった。
「わしは子供の頃から体が弱かった。船乗りを志したが船酔いでだめだった。剣術を志したがやはり中途で終わってしまった。じゃけんど武士ちゅうもんは、例え無理とわかっていても立つべき時は立つ! 戦うべき時は戦う!」
そういって高杉は、刀をさかさにして床をドンと叩いた。
「もうよい、わしは萩へ行く。そして殿様を諫めて、聞き届けられねばその場で腹斬って死ぬ。その前にひと眠りする」
高杉がくるりと背を向けると、その名を呼ぶ者がいた。
「高杉さん。私は力士隊と共に、どこまでも高杉さんについてゆきますよ」
一座が振り返ると、それは伊藤俊輔だった。
「確かに高杉さんのいう通りでしょう。わしらここに座していても、藩からの死の宣告を待つ罪人となんらかわらん。どうせ死ぬなら高杉さん……共に死にましょう」
「そうか、お前は話しがわかる奴だと前から思うちょった。よしついてこい!」
力士隊はやっと八十人ほどである。高杉は決起するにあたり功山寺に、かって八・一八の政変で都を追い出された五人の公家を訪ねた。
「これから俗論派の連中を討伐します。つきましては出陣に際して、盃をちょうだいしたい」
高杉は酒を一気に飲みほすと、五卿の顔を見た。
「公卿ってのは、前々からしけた顔をしてると思っとったが、今日はいよいよもって葬式のような顔を並べてやがる。生きちょるもんを見る目じゃない。死んで首になったもんを見る目じゃ」
高杉は我が身のことながら思わず苦笑した。
すでに雪が降りはじめていた。馬のいななく声と共に、この時高杉が五卿にいった言葉は、日本史が長く記憶しなければならなくなった。
「これより、長州男児の肝っ玉をおめにかける!」
やがて門をくぐったところで、山縣のもとで副軍監をつとめる福田という者が、雪の上にあぐらをかいてまでも高杉の暴挙を諫めようとした。しかし高杉はかまわず、福田の頭上を馬でとび跳ねるようにして門の外にでた。
動きだした高杉の行動は、まるで疾風のようだった。まず晋作は海路を選んだ。長府海岸を小舟で徹夜で移動し、十六日の夜明け前下関へと至った。当時は下関のことを馬関といった。
最初は馬関の奉行所を襲撃した。根来上総という者が総奉行職にあった。クーデター部隊は奉行所を包囲すると、応対にでた上総に槍や銃をつきつけて威嚇する。
「要件を聞こう」
上総は意外と冷静である。
「まず、奉行所にある金穀をすべて我らにさしだすことだ。それから奉行所に萩の政府から派遣されている者をこちらに引き渡してもらいたい。寺内弥次右衛門と井上源右衛門だ」
ゲベール銃を手にした軍使は、名を久保無二三といった。
「金穀はすでに萩をうつした後だが、調べればわかるだろう。それから寺内と井上をどうするつもりだ。殺すつもりならやめておいたほうがいい。海峡の向こうの小倉には幕府の人間がいる。あまり騒動をおこすと厄介になる。萩を追い返すだけというのはどうだ?」
結局、相談を重ねたうえで俗論派の両名は萩へと追い返される。そして金穀の代わりに銀八貫をさしだすこととなった。
高杉の次の目的は三田尻の海軍局だった。下関から海路七十キロほどある。ここには長州の癸亥、庚申、丙辰の西洋式帆船がある。これを奪取して海から萩を攻撃する。それが高杉の目論むところだった。三隻の軍艦とも、このまま事が推移すれば幕府に没収される運命はまぬがれない。
高杉は十八名の決死隊とともに海軍局に乗りこむも、意外とあっけなく事は運んだ。軍艦を譲ってくれという高杉の無理難題を、これらの船の艦長たちはあっさりと了承してしまったのである。
「面白い! わしらは幕府に没収されるくらいなら海に沈めようと思っておったところだ!」
ほどなく高杉は馬関にもどってきた。伊藤は留守を任されていたが、晋作が軍艦とともに港に出現した時は、夢でも見てるような心地がした。後に伊藤が高杉を評して曰く。
「動けば雷電のごとく、発すれば風雨のごとし」
しかしこのクーデターの成功の鍵を握っているのは、高杉というより奇兵隊軍監の山縣だったのかもしれない。その山縣はいまだ動いていない。
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