アリーシア嬢の勘違い

むむ

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完膚なき敗北

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懇親会の会場へと、アリーシアはミランダとともに歩みを進める。
二人を見る周りの目はまさに美女と野獣を見るような珍しいものを見る目をしている。

「ミランダ様もしよろしかったらこの後もご一緒しませんか?」

「私はこの後は大事な戦いがあるから。」

「それでしたらお付き合いします!」

少しでも近くで彼女から学ぼうと引く様子を見せないアリーシアに、ミランダは自分の食べ物を取られるのは嫌だと思いながらも、食を愛する仲間ができたのだと僅かに心が弾んだ。
勿論、弾んだのは心だけでなく体を纏う脂肪もである。

「そぅ、貴女も同士なのね。ならば、負けないわよ。」

そう宣言を受けアリーシアは始めて対等に扱われたのだと喜んだ。
何も負けてはいないのに。

そしてミランダの後に続いて着いたのは、親睦を深める為の懇親会の料理が並ぶテーブルの前だった。
誰もが飲み物片手に優雅に話を楽しみ、料理になど殆ど手をつけないような場なのに、ミランダはこれから戦さ場に向かう戦士のような顔でフォークと皿を持っている。

ミランダにせっつかれて同じようにフォークと皿を持ち料理の前に進んだ所で、この料理を食べ切ろうとしているのだとわかった。
そこからはミランダの独壇場だ。

目の前で繰り広げられる、バキュームの如く凄まじい勢いで料理を食していくミランダに呆気にとられていると"ほら"と山盛りの料理を手渡された。
意を決して食べ進めていくも、あまりの量の多さに半分ほどで限界が迫っていた。

凄まじい勢いで料理を体に納めていくミランダと、一緒に付添い共に料理を食べ進めるアリーシアの様子を他の生徒達も只々呆然と見ていた。
そして、心優しき青薔薇様はラフレシアが孤立しないようにお付き合いして差し上げてるのだと周りの生徒達から尊敬の眼差しを集めている。

「もう無理…」

限界を感じてハンカチで口を抑えれば、ミランダが呆れたように

「それっぽっちしか食べられないなんて…残したのよこしなさい。勿体ない。」

とアリーシアの手元の皿を奪い取った。

ミランダ様に勝とうなんて烏滸がましかったのだわ。
そう気付いた時には、自分のできることをすべてしてサーシスの好みに近づけばいい。と思っていたが、それはサーシスの恋心を邪魔しているのでは?と自分が許せなくなった。
そして、ミランダとの恋仲を応援しますと伝えるべきだと…




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