診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第3章 新たな人材を求めて

57話 密着取材・リハビリからランウェイへ!?

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今回の取材対象は、リハビリ科のイケメン理学療法士コンビ――加納聡さんと小林拓海さん。

 取材者は整形外科ナースの岡本翔太君。

彼もモデルクラブに入ったらしい。

しかも長身で爽やかなイケメン。

「院長、僕はクラブ活動中のお二人を取材してみたんですけど、よろしいですか?」

「いいよ。クラブ活動もみんな楽しそうじゃない?」

 理事も桐生さんも、横でニヤニヤしている。

「はい、そうなんですよ。めちゃくちゃ楽しいんです! ではご覧ください」

 みんなでパソコンに映し出された動画をのぞき込む。

 最初は理学療法士としての真剣な仕事ぶり。

患者さんに寄り添い、丁寧に指導する二人の姿と名前が映し出され、

ちらっと映る患者さんたちの瞳には、なんとピンクのハートがキラキラ。
 
おいおい、大丈夫か? まあマスクとハートで顔は隠されているんだけどさ。

 理事と桐生さんは笑っている

 映像は岡本君のインタビューへ。

岡本「菜の花に来ようと思ったきっかけは何ですか?」

加納「実は僕、院長先生に憧れてここに来たんです」

 照れながらも真っ直ぐに言い切る彼の瞳は、思わずクローズアップ。

テロップには☆がひらひらと舞い散る。

 えっ、えー!? これ、本当にHPに載せる気か?

小林「僕も同じです」

 小林君も照れながらうなずく。その顔のまわりにも☆が散らされていて、ますます恥ずかしい演出に。

岡本「じゃあ、お二人とも院長先生のファンになったから、ということですね?」

加納・小林「そうなんですよ。意見が一致しました!」

 笑顔を輝かせる二人。画面いっぱいに爽やかさがはじける。

 場面はサテライト3階の作業療法室へ。<モデルクラブ>の活動風景だ。

 活動時間は土曜の午後14時から16時、メンバーは24人。

加納君はクラブの世話人を務めている。

 加納君が中心となってウォーキング、ポーズ、着こなしを指導。レッスンは本格派そのもの。

加納「せっかくユニフォームや白衣を着るなら、かっこよく見せたいじゃないですか」

 言葉通り、彼の立ち姿は常に凛としていて、歩くだけで視線を集める。

 菜の花が芸能事務所から依頼を受け、出演したファッションショーはすでに数回。

スタッフがモデルとなって医療用ユニフォームやフォーマルウェアを披露し、観客を沸かせてきた。

過去の映像も流れ、華やかさが伝わってくる。

 すると突然、画面に映し出されたのは――まさかの“イケオジ”。

 それは堅物で真面目一筋だった管理部の山野チーフだ。

元警察官の彼が、菜の花に来て思いがけず“花開いた”らしい。

岡本「山野チーフは、どうしてモデルクラブに入ろうと思われたんですか?」

山野「いや~、前にユニフォームのショーに出て以来、癖になっちゃいましてね。自分でも驚きましたよ。それで、またシニア枠があればぜひお願いしたいです。あのショーは本当に楽しかったんです」

 堂々とランウェイを歩く姿に「イケオジ!」のテロップ。

観客から「かっこいい!」と歓声が飛ぶ。

映像を見ていた俺も思わず吹き出したよ。

 リハビリからファッションまで――。

 <菜の花のステージは今日も華やかに>

 最後はそう締めくくられ、全員で集合した場面で笑顔とともに手を振る姿が映し出された。

岡本「どうでしょうか?」

夏と桐生さんを見ると笑っている。

「いいんじゃない?皆、楽しそうだよね?」

二人もうんうんと頷いている。

「はい。OKです。とても良かったよ。お疲れ様」


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