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第8章 もっと寮が欲しい
141話 三浦小児科医に打診・2
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「お返事はいただけないんですか? まだまだお願いしたいことがいっぱいあるんですよ」
少し頬笑んで、考えてくれているようだった。
「……僕にできることがありますか?」
「いっぱい用意しましたよ。悠長に構えている暇はないですからね」
またにやりと笑うと、三浦先生はすっと立ち上がり、
「それでは――謹んでお受けさせていただきます。どうぞよろしくお願いします」
俺も立ち上がり、「こちらこそよろしくお願いします」と固く握手を交わした。
「では正式発表はオープンの2週間前です。それまでは内密にお願いしますね。
こちら、小児科に採用した先生方の履歴書コピーが3枚。お渡しします」
三浦先生は一枚ずつ丁寧に目を通し、思わず声を漏らした。
「えっ、東大? しかも僕より年上?……マジか」
ふっ、まるで独り言みたいにぶつぶつ言いながら読んでいる。(笑)
「それとですね。今はどんなところにお住まいですか?」
「今は……風来坊みたいなもので、ここから30分ほどのワンルームです。一人なので雑然としてますよ」
「そうですか。実は、部長職をお願いするなら病院の近くの方が便利かと思いまして。
寮を確保してあるんです。いかがですか? 美味しい朝食も出ますし、無料ですよ」
「え? 寮ですか? もういっぱいだと聞きましたけど……」
「そうなんですがね。三浦先生のために1室だけ確保してあるんですよ。どうですか?」
「はい、お願いします」――即答に、思わず二人で吹き出した。
「良かった。場所は駅の向こう側、徒歩5分ほど。もともと大学の学生寮で、社長が改築中です。
完成はあと3か月ほど先になりますが、20名ほどが暮らす予定で、賑やかですよ。
もしもっと早く入りたいなら、今日内見したワンルームマンションもあります。
家具や家電をそろえるのに1か月ほどかかりますが、徒歩5分で便利です。
ちなみに麻酔科兼ICU部長の佐藤先生ご夫婦も、最上階に入居予定です」
三浦「えっと……そこも寮母さんは?」
「はい、もちろん来てもらいます。みんなで使えるリビングとキッチンは2LDK仕様で、佐藤部長のお隣。
ただし大浴場はありません。2号館が完成すればそちらを利用できますよ。
ちなみに学生寮なら大浴場も完備です」
三浦「では……僕は賑やかな方がいいので、学生寮にします」
「分かりました。では105号室をご用意しておきます。完成までは少し待ってくださいね」
その後は、シフトの検討、入院棟のルールづくり、ベビールームの体制作りと、
――2028年受け入れ予定の研修生向けのプログラム作りまで、今後お願いしたい内容を一つひとつ説明した。
これでまた一つ、大きな仕事が片付いた。
産婦人科の川瀬先生、小児科の三浦先生。
二人が揃えば、もう怖いものはない。しかも寮住まいで確保できた。
万が一の時にも、すぐに駆けつけてくれるだろう。
――やっぱり寮というのは、こういう時に真価を発揮する。
まさにこれが菜の花のリスク管理だ。
少し頬笑んで、考えてくれているようだった。
「……僕にできることがありますか?」
「いっぱい用意しましたよ。悠長に構えている暇はないですからね」
またにやりと笑うと、三浦先生はすっと立ち上がり、
「それでは――謹んでお受けさせていただきます。どうぞよろしくお願いします」
俺も立ち上がり、「こちらこそよろしくお願いします」と固く握手を交わした。
「では正式発表はオープンの2週間前です。それまでは内密にお願いしますね。
こちら、小児科に採用した先生方の履歴書コピーが3枚。お渡しします」
三浦先生は一枚ずつ丁寧に目を通し、思わず声を漏らした。
「えっ、東大? しかも僕より年上?……マジか」
ふっ、まるで独り言みたいにぶつぶつ言いながら読んでいる。(笑)
「それとですね。今はどんなところにお住まいですか?」
「今は……風来坊みたいなもので、ここから30分ほどのワンルームです。一人なので雑然としてますよ」
「そうですか。実は、部長職をお願いするなら病院の近くの方が便利かと思いまして。
寮を確保してあるんです。いかがですか? 美味しい朝食も出ますし、無料ですよ」
「え? 寮ですか? もういっぱいだと聞きましたけど……」
「そうなんですがね。三浦先生のために1室だけ確保してあるんですよ。どうですか?」
「はい、お願いします」――即答に、思わず二人で吹き出した。
「良かった。場所は駅の向こう側、徒歩5分ほど。もともと大学の学生寮で、社長が改築中です。
完成はあと3か月ほど先になりますが、20名ほどが暮らす予定で、賑やかですよ。
もしもっと早く入りたいなら、今日内見したワンルームマンションもあります。
家具や家電をそろえるのに1か月ほどかかりますが、徒歩5分で便利です。
ちなみに麻酔科兼ICU部長の佐藤先生ご夫婦も、最上階に入居予定です」
三浦「えっと……そこも寮母さんは?」
「はい、もちろん来てもらいます。みんなで使えるリビングとキッチンは2LDK仕様で、佐藤部長のお隣。
ただし大浴場はありません。2号館が完成すればそちらを利用できますよ。
ちなみに学生寮なら大浴場も完備です」
三浦「では……僕は賑やかな方がいいので、学生寮にします」
「分かりました。では105号室をご用意しておきます。完成までは少し待ってくださいね」
その後は、シフトの検討、入院棟のルールづくり、ベビールームの体制作りと、
――2028年受け入れ予定の研修生向けのプログラム作りまで、今後お願いしたい内容を一つひとつ説明した。
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二人が揃えば、もう怖いものはない。しかも寮住まいで確保できた。
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まさにこれが菜の花のリスク管理だ。
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