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第8章 もっと寮が欲しい
157話 ズーム面接・救命医とICUナース
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坂本「……あのう、実は面接者にもう一人、救命医が入っていると思うのですが」
「えっ?そうですが、同じ病院ですよね?」
ふっと彼女が笑った。
「実は隣にいます。顔出ししていいですか?」
「ええ?? あははは、どういうことですか。かまいませんよ」
交替するように、照れた表情で画面に現れたのは、中々の好青年だった。
「初めまして。面接をお願いした沖田悠真、32歳です。こんな形ですみません」
「いえいえ、いいですよ。面白いですね、ふふふ」
沖田「いきなりですが……実は彼女と婚約しています。
それで――今の病院の勤務があまりにも過酷で、もう続けていくのは難しいんです。
48時間労働なんてざらで……これでは結婚もできません。
彼女もICUにいて、ふたりとも時間がなくて。もう限界なんです。
だから、思い切って東京に行こうと決めました。
僕は医大がそちらでしたから土地勘はありますが、二人で同時に就職できるかどうか不安で……。
そんなときに菜の花のHPを見て、すぐに決心しました。
どうか二人まとめて採用していただけませんか?」
「もちろんです。大歓迎ですよ。……でも、二人で寮に入りたいんですよね?」
沖田「はい。部屋は別でも構いません。同じ場所にいれば安心ですから」
「そうですか。それなら徒歩5分のワンルームマンションになりますが、家具付きで家財は不要です。大丈夫ですか?」
沖田「わあ! 良かった……ありがとうございます。本当に嬉しいです!」
「ははっ、喜んでもらえて良かった。うちは48時間勤務なんて絶対にありません。
大災害でも起きない限り、そんなことはさせません。
ナースの残業もゼロで有名なんですよ」
美佳「本当ですか?」
彼女の顔がぱっと明るくなった。
「本当です。勤務終了の1時間前になると、主任が“全員で一緒に上がれるか”を点呼するんです。
手が足りなければ、他のナースがすぐに応援に入ります。
だから時間になったら、全員一斉に帰れるんですよ」
美佳「えええーー! 信じられない!」
両手で頬を押さえ、笑顔がはじけた。
「ナースだけじゃありません。助手も清掃スタッフも、必ず点呼で確認します。
“みんなで助け合って、みんなで一緒に上がる”――それが菜の花の約束なんです」
沖田「ああ……なるほど。皆さんの顔が明るい理由が分かります。
クラブ活動の話も聞きましたが、あれも楽しそうで、彼女と笑っちゃいました」
「ふふ、ありがとうございます。……ところで、お二人はこちらに来られるなら、籍を入れる予定はありますか?
もしご夫婦なら扶養手当も出ますし、今後夫婦寮が用意できれば、優先してご案内しますよ」
沖田「うわぁ……もう理想的すぎます! 本当に嬉しい!」
「では、よければすぐにでも来ませんか? 2号館はまだ先ですが、救命医はいつでも大歓迎です。
ワンルーム2室を取り置きしますから、手ぶらでどうぞ」
美佳「本当ですか?」
「本当です、嘘じゃありません。安心してください。
そうそう、ワンルームマンションには最上階に2LDKの共用スペースがあります。
隣にはICU部長兼麻酔科部長の佐藤先生ご夫妻がお住まいですよ。
奥様もICUのベテランナースです」
美佳「わあ……すごい。私、大丈夫かなあ?」
「大丈夫ですよ。とても優しく穏やかなお二人ですから。
では、そろそろ時間ですので、この辺で失礼します。
実際に来られる日が決まったら病院へご連絡ください」
「はい、分かりました! 本当にありがとうございました!」
二人とも満面の笑顔で手を振り、画面が閉じられた。
……良かった。
本当に、心からほっとした。
――ああ、ついに救命医1名が決まったのだ!
「えっ?そうですが、同じ病院ですよね?」
ふっと彼女が笑った。
「実は隣にいます。顔出ししていいですか?」
「ええ?? あははは、どういうことですか。かまいませんよ」
交替するように、照れた表情で画面に現れたのは、中々の好青年だった。
「初めまして。面接をお願いした沖田悠真、32歳です。こんな形ですみません」
「いえいえ、いいですよ。面白いですね、ふふふ」
沖田「いきなりですが……実は彼女と婚約しています。
それで――今の病院の勤務があまりにも過酷で、もう続けていくのは難しいんです。
48時間労働なんてざらで……これでは結婚もできません。
彼女もICUにいて、ふたりとも時間がなくて。もう限界なんです。
だから、思い切って東京に行こうと決めました。
僕は医大がそちらでしたから土地勘はありますが、二人で同時に就職できるかどうか不安で……。
そんなときに菜の花のHPを見て、すぐに決心しました。
どうか二人まとめて採用していただけませんか?」
「もちろんです。大歓迎ですよ。……でも、二人で寮に入りたいんですよね?」
沖田「はい。部屋は別でも構いません。同じ場所にいれば安心ですから」
「そうですか。それなら徒歩5分のワンルームマンションになりますが、家具付きで家財は不要です。大丈夫ですか?」
沖田「わあ! 良かった……ありがとうございます。本当に嬉しいです!」
「ははっ、喜んでもらえて良かった。うちは48時間勤務なんて絶対にありません。
大災害でも起きない限り、そんなことはさせません。
ナースの残業もゼロで有名なんですよ」
美佳「本当ですか?」
彼女の顔がぱっと明るくなった。
「本当です。勤務終了の1時間前になると、主任が“全員で一緒に上がれるか”を点呼するんです。
手が足りなければ、他のナースがすぐに応援に入ります。
だから時間になったら、全員一斉に帰れるんですよ」
美佳「えええーー! 信じられない!」
両手で頬を押さえ、笑顔がはじけた。
「ナースだけじゃありません。助手も清掃スタッフも、必ず点呼で確認します。
“みんなで助け合って、みんなで一緒に上がる”――それが菜の花の約束なんです」
沖田「ああ……なるほど。皆さんの顔が明るい理由が分かります。
クラブ活動の話も聞きましたが、あれも楽しそうで、彼女と笑っちゃいました」
「ふふ、ありがとうございます。……ところで、お二人はこちらに来られるなら、籍を入れる予定はありますか?
もしご夫婦なら扶養手当も出ますし、今後夫婦寮が用意できれば、優先してご案内しますよ」
沖田「うわぁ……もう理想的すぎます! 本当に嬉しい!」
「では、よければすぐにでも来ませんか? 2号館はまだ先ですが、救命医はいつでも大歓迎です。
ワンルーム2室を取り置きしますから、手ぶらでどうぞ」
美佳「本当ですか?」
「本当です、嘘じゃありません。安心してください。
そうそう、ワンルームマンションには最上階に2LDKの共用スペースがあります。
隣にはICU部長兼麻酔科部長の佐藤先生ご夫妻がお住まいですよ。
奥様もICUのベテランナースです」
美佳「わあ……すごい。私、大丈夫かなあ?」
「大丈夫ですよ。とても優しく穏やかなお二人ですから。
では、そろそろ時間ですので、この辺で失礼します。
実際に来られる日が決まったら病院へご連絡ください」
「はい、分かりました! 本当にありがとうございました!」
二人とも満面の笑顔で手を振り、画面が閉じられた。
……良かった。
本当に、心からほっとした。
――ああ、ついに救命医1名が決まったのだ!
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