診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

文字の大きさ
247 / 431
第13章 菜の花の新しい風

245話 2号館・準備会議・1

しおりを挟む
 さすがに10月になったら、全員が菜の花テラスに引っ越して来た。

2号館スタッフがほとんどだから、10月は“遊びながら準備”のつもりらしい。

今は夏の芸能活動が始まったことで、病院の仕事にも大きな影響が出ている。
だから、やり方を根本的に変えようと思った。

何より桐生さんが、夏関係の問い合わせや仕事の依頼で忙しく、普段のアニメプラスの仕事も滞りがちになってしまった。
それに村瀬さんや佐伯さんが入ったばかりだから、そのフォローもあって、以前だったら桐生さんと夏と二人でどんどん進めていたことも、今はほとんど期待できなくなった。

そういう意味では、アニメプラスも人材不足。
夏の音楽事務所も、電話番や事務に人手が足りなくなってしまった。

会議の出席者は、山科看護部長、宮本看護師長、西村看護主任、今回は加納主任も初めて出席してもらった。
他に、花井部長、川瀬産婦人科医、三浦小児科医、佐久間外科医、佐藤麻酔科医、耳鼻科と眼科の担当者、桐生さん、理事、村瀬さん、佐伯さん、以上だ。

院長「皆さん、お疲れ様です。では、11月からの2号館の仕事について会議を始めます」

「桐生さん、2号館の検査機器や家具、備品類のセッティングの日程はできていますか?」

桐生「はい。皆さんのパソコンにもファイルで送っています。
業者がしてくれることと、自前でしなければいけないことは色分けしています。ご確認をお願いします」

院長「花井部長、11月は全員の給料が発生しますので、フルに皆さんに動いていただきたいと思っています。
その仕事の振り分けを皆さんで決めていただけないでしょうか?」

花井「はい。大体のことはもうできています。
あとは各診療科で集まって担当者を決めて、どういう仕事を割り振るかを話し合ってほしいです。
それで担当者が決まったら、やってほしいことはファイルで皆さんのパソコンに送っているので、それが仕事になります」

院長「山科看護部長、ナースや看護助手の担当場所は全部決まりましたか?」

看護部長「はい、すべて決まりました。
あとは掃除スタッフのいるべき位置や、やるべき仕事はまとめてありますので、山野課長にふさわしいスタッフをそこに据えていただくだけになっています。

また、お掃除スタッフの研修については、プログラムや日程もすでにできています。
ただ、場所なんですけど……どこでやるのでしょうか? 座学もあるのですが」

院長「申し訳ない。場所ですよね。レジデンスの大広間を借りようと思っています。
一度見に行って、確認していただけますか? 無理なら他を探します。

実際に掃除の実習をするのは、病室などのセッティングが終わってからやってもらった方がいいと思いますが、どうでしょうか?」

看護部長「そうですね。その方がいいと思います」

院長「それと、実際のスタッフたちが集まって話し合う場所なのですが、駅前のビルのアニメプラスの上の2フロアが空いています。
そこにレンタルで長机や椅子を入れてもらいます。そこで話し合ってください。
もし足りなければ、7階の廊下ですね。ここも机や椅子を持ち込んで構いません。

会議室は、花井部長や看護部長など、リーダーが集まる“2号館準備室の司令塔”にしてほしいんです。
疑問は、みんながそこに確認しに行けば済むようにしたいので、お願いします。

それから、食事時間以外の6階の休憩室も使ってください。
また、それでも足りない場合は、レジデンスの食堂ですね。
食事時間が終われば空いていますので、使えるようにお願いしておくつもりです。

ですので、早めにどこでやりたいかを決めてください。人数分の椅子と机を借ります」

花井「そうですね。そうしないと混乱するでしょうね。これは……早い者勝ちにしましょう」

どっと、みんなが笑った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

月弥総合病院

僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

処理中です...