260 / 431
第13章 菜の花の新しい風
258話 第2の山場・ICUと産婦人科
しおりを挟む
昨日、病室のベッド100床のセッティングがすべて完了した。
今日は引き続き、3階のICUと回復室のベッド組み立て。
それから、麻酔科外来、放射線科外来、臨床工学士室、循環器研究室と部屋数が多いため、
カンファレンスルームと研修生のミーティングルームが兼用になってしまった。
ただし、なんとか指導医室は確保できた。
とはいえ、設営はそれぞれに大変だ。
同時に2階では、産婦人科のベッドの組み立て。
陣痛室、分娩室、ベビールームには保育器の搬入。
このベビールームは、サテの2階の検査室などがある通路に繋がっている。
まあ、非常口だね。普段は双方とも閉じているが、
万が一火災の時は、この非常口からキャスター付きの保育器をどんどん逃がすことができる。
もちろん、動けない妊産婦もだ。これは内部の人間だけが知っている。
まあ、赤ちゃんは宝だからね。
奥には泌尿器科がある。
ここはナースが2名しかいないので、医師と力を合わせて設営してほしい。
あと、医局の設営もある。
机や椅子、パソコン、ベンチなどの搬入とセッティング。
川瀬や三浦小児科医が、ナースや助産師たちと一緒に、せっせと進めてくれていた。
三浦医師が忙しいため、しばらくは2号館採用の小児科医に、本館の小児科外来を担当してもらっている。
各係には、診察台やカートキャビネット、机、椅子、パソコンのセッティング。
2階と3階は、今日と明日が山場になる。
*
さて、5日目になると「大体できました」と報告が来るようになった。
大物は終わり、あとは係別に細かい備品類をセットすることになる。
さて、外科はここからがメインだから、一番大変。
手術室のAI手術機械の組み立てに、メーカーさんがチームを組んでやって来た。
岩城や佐久間先生、速見先生の外科チームも興味津々。
2名が、違う角度から録画を回していた。
手術室は“大”と“中”があるため、両方の設営をしないといけないが、
皆、AIの方を見逃すまいと必死だった。
まあ、順番は良いよ。
ただ、ナースが右往左往していないか?
医局の設営もしないとね。
でもまあ、放っておこう。好きにやってくれ。
今度は、サテの4階の物流センターに行った。
うわ~、どこもかしこもてんこ盛りだ。
氷壁の間を通るようなもんだ。もう足の踏み場もない。
「あっ、院長先生」と声がかかった。小林えりかさんだ。
ここで薬品類など、細かいものを整理整頓している。
「どう? なんとかやれてる? 納品が多くて大変そうだけど」
「そうなんですよ。頭の中がメリーゴーランドです」
うん? ぷっと笑った。楽しいなあ。
「皆、係の人たちがちゃんとやりに来てるかなあ?」
「ああ、多分そうだとは思いますが、一度に何人も来るので、
私が自分の仕事に集中してやってると、誰が何をしたのか全然分からないんですよ。
手も回らないし」
「うん、わかった。気にしなくていいよ。
みんな勝手にやってると思うから、自分のペースでやって良いよ」
にっこり笑って「はーい」と答えてくれた。可愛いな。
自分の世界に入ってやってるんだろうから、きっと仕事は楽しいんだろうね。
そんな人が一人でもいてくれて、よかった。
今日は引き続き、3階のICUと回復室のベッド組み立て。
それから、麻酔科外来、放射線科外来、臨床工学士室、循環器研究室と部屋数が多いため、
カンファレンスルームと研修生のミーティングルームが兼用になってしまった。
ただし、なんとか指導医室は確保できた。
とはいえ、設営はそれぞれに大変だ。
同時に2階では、産婦人科のベッドの組み立て。
陣痛室、分娩室、ベビールームには保育器の搬入。
このベビールームは、サテの2階の検査室などがある通路に繋がっている。
まあ、非常口だね。普段は双方とも閉じているが、
万が一火災の時は、この非常口からキャスター付きの保育器をどんどん逃がすことができる。
もちろん、動けない妊産婦もだ。これは内部の人間だけが知っている。
まあ、赤ちゃんは宝だからね。
奥には泌尿器科がある。
ここはナースが2名しかいないので、医師と力を合わせて設営してほしい。
あと、医局の設営もある。
机や椅子、パソコン、ベンチなどの搬入とセッティング。
川瀬や三浦小児科医が、ナースや助産師たちと一緒に、せっせと進めてくれていた。
三浦医師が忙しいため、しばらくは2号館採用の小児科医に、本館の小児科外来を担当してもらっている。
各係には、診察台やカートキャビネット、机、椅子、パソコンのセッティング。
2階と3階は、今日と明日が山場になる。
*
さて、5日目になると「大体できました」と報告が来るようになった。
大物は終わり、あとは係別に細かい備品類をセットすることになる。
さて、外科はここからがメインだから、一番大変。
手術室のAI手術機械の組み立てに、メーカーさんがチームを組んでやって来た。
岩城や佐久間先生、速見先生の外科チームも興味津々。
2名が、違う角度から録画を回していた。
手術室は“大”と“中”があるため、両方の設営をしないといけないが、
皆、AIの方を見逃すまいと必死だった。
まあ、順番は良いよ。
ただ、ナースが右往左往していないか?
医局の設営もしないとね。
でもまあ、放っておこう。好きにやってくれ。
今度は、サテの4階の物流センターに行った。
うわ~、どこもかしこもてんこ盛りだ。
氷壁の間を通るようなもんだ。もう足の踏み場もない。
「あっ、院長先生」と声がかかった。小林えりかさんだ。
ここで薬品類など、細かいものを整理整頓している。
「どう? なんとかやれてる? 納品が多くて大変そうだけど」
「そうなんですよ。頭の中がメリーゴーランドです」
うん? ぷっと笑った。楽しいなあ。
「皆、係の人たちがちゃんとやりに来てるかなあ?」
「ああ、多分そうだとは思いますが、一度に何人も来るので、
私が自分の仕事に集中してやってると、誰が何をしたのか全然分からないんですよ。
手も回らないし」
「うん、わかった。気にしなくていいよ。
みんな勝手にやってると思うから、自分のペースでやって良いよ」
にっこり笑って「はーい」と答えてくれた。可愛いな。
自分の世界に入ってやってるんだろうから、きっと仕事は楽しいんだろうね。
そんな人が一人でもいてくれて、よかった。
4
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
守り守られ
ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師
患者 瀬咲朔
腸疾患・排泄障害・下肢不自由
看護師
ベテラン山添さん
準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん
木島 尚久 真幌の恋人同棲中
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる