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第17章 夏輝・人気と自由と……
331話 緊急避難・VOXIVE(ヴォクシヴ)
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それから1週間ほど経った。
朝礼を終えて、夏と桐生さんと院長室で打ち合わせをしていた。
すると事務所から桐生さんに電話がかかってきた。
「すぐ行く」――彼は短くそう言って電話を切った。
「院長、大変です。信じられないのですが、今、事務所にVOXIVE(ヴォクシヴ)のメンバーが全員来ているそうです」
夏「えっ?なんで?」
院長「とにかく、すぐ行こう」
俺たちは2号館10階の事務所へ急いだ。会議室に入ると、全員がそこにいた。
夏「KAI、どうしたの?みんなもどうしたの?何かあったの?」
KAI「夏、お兄さんも急に押しかけてすみません。こうするしかなかったんです。夏が前に“事務所を出ることがあったらうちにおいで”と言ってくれたから来ました。それに3人は具合が悪くて動けないんです。すみませんが、治療していただけませんか?」
「うん、わかった。じゃあ場所を変えよう。今、車いすを3台持ってきてもらうから安心して。夏、本館の5階に移動しよう。話はそこでゆっくり聞こう」
俺は本館の総合受付に電話し、車いすを3台用意してもらうよう頼んだ。
さらに山科看護部長と川瀬看護副部長。
外科応援中のナース竹野譲君、整形外科のナース岡本翔太君、放射線技師の本居君にも来てもらえるよう連絡した。
「今、応援が来るから大丈夫だよ」
KAI「すみません。お願いします」
夏「KAI、誰が具合悪いの?」
KAI「リュウは前に痛めた背中の筋肉がまた痛むみたいで、胸も苦しいって言ってずっと寝てるんだ。
ジュンは腹痛と下痢が続いて、体力が落ちてる。
ノアは精神的に参っていて眠れないんだ。やる気が起きないらしい。
それにトーマまで、喉を傷めて声がかすれてるし、膝も痛くて今は踊れないんだよね」
桐生「それでは仕事どころではありませんね」
KAI「はい、だから”できない”って言ってるのに、ずっと無理をさせるから、みんなこうなっちゃったんです。今、事務所ともめていて、俺たち寮に入ってるんだけど、“事務所を出るなら寮からも出て行け”って言われてるんです。
それで頭にきて、引っ越し業者に頼んでみんなの荷物をトラックに載せてもらって預かってもらってる。
とりあえず明日返事することにして、夏に何とかしてもらおうと思って来たんです」
夏「うん、わかった。それは任せて。何とかするよ。あと、貴重品とか契約書とか、マイナンバーカードは持ってき
た?」
KAI「うん、それは一番大事だから、みんなの分も持ってきたよ」
そこへ呼んだ助っ人たちが車いすを持ってやってきた。
山科看護部長「院長、これは一体どうしたのですか?」
「うん、とりあえず本館の5階に皆を運びたいんだけど、その前にみんな具合が悪そうだから、先に腹部と胸部。トーマ君は膝の左右もレントゲンで撮ってほしい。それと採血と尿検査もお願いします」
川瀬看護副部長「はい、採血と尿検査は承知しました」
本居「はい、承知しました。では先にレントゲンに行きましょうか?先生、すぐカルテでご指示をいただけますか?」
「はい、わかりました。前に健康診断をしたことがあるから、データは残ってるね。とりあえず助かった」
夏「じゃあ、手分けしてレントゲンに行きましょう」
――皆でレントゲン室へ向かった。
音楽事務所のスタッフたちは驚きのあまり、呆然と俺たちを見送っていた。
朝礼を終えて、夏と桐生さんと院長室で打ち合わせをしていた。
すると事務所から桐生さんに電話がかかってきた。
「すぐ行く」――彼は短くそう言って電話を切った。
「院長、大変です。信じられないのですが、今、事務所にVOXIVE(ヴォクシヴ)のメンバーが全員来ているそうです」
夏「えっ?なんで?」
院長「とにかく、すぐ行こう」
俺たちは2号館10階の事務所へ急いだ。会議室に入ると、全員がそこにいた。
夏「KAI、どうしたの?みんなもどうしたの?何かあったの?」
KAI「夏、お兄さんも急に押しかけてすみません。こうするしかなかったんです。夏が前に“事務所を出ることがあったらうちにおいで”と言ってくれたから来ました。それに3人は具合が悪くて動けないんです。すみませんが、治療していただけませんか?」
「うん、わかった。じゃあ場所を変えよう。今、車いすを3台持ってきてもらうから安心して。夏、本館の5階に移動しよう。話はそこでゆっくり聞こう」
俺は本館の総合受付に電話し、車いすを3台用意してもらうよう頼んだ。
さらに山科看護部長と川瀬看護副部長。
外科応援中のナース竹野譲君、整形外科のナース岡本翔太君、放射線技師の本居君にも来てもらえるよう連絡した。
「今、応援が来るから大丈夫だよ」
KAI「すみません。お願いします」
夏「KAI、誰が具合悪いの?」
KAI「リュウは前に痛めた背中の筋肉がまた痛むみたいで、胸も苦しいって言ってずっと寝てるんだ。
ジュンは腹痛と下痢が続いて、体力が落ちてる。
ノアは精神的に参っていて眠れないんだ。やる気が起きないらしい。
それにトーマまで、喉を傷めて声がかすれてるし、膝も痛くて今は踊れないんだよね」
桐生「それでは仕事どころではありませんね」
KAI「はい、だから”できない”って言ってるのに、ずっと無理をさせるから、みんなこうなっちゃったんです。今、事務所ともめていて、俺たち寮に入ってるんだけど、“事務所を出るなら寮からも出て行け”って言われてるんです。
それで頭にきて、引っ越し業者に頼んでみんなの荷物をトラックに載せてもらって預かってもらってる。
とりあえず明日返事することにして、夏に何とかしてもらおうと思って来たんです」
夏「うん、わかった。それは任せて。何とかするよ。あと、貴重品とか契約書とか、マイナンバーカードは持ってき
た?」
KAI「うん、それは一番大事だから、みんなの分も持ってきたよ」
そこへ呼んだ助っ人たちが車いすを持ってやってきた。
山科看護部長「院長、これは一体どうしたのですか?」
「うん、とりあえず本館の5階に皆を運びたいんだけど、その前にみんな具合が悪そうだから、先に腹部と胸部。トーマ君は膝の左右もレントゲンで撮ってほしい。それと採血と尿検査もお願いします」
川瀬看護副部長「はい、採血と尿検査は承知しました」
本居「はい、承知しました。では先にレントゲンに行きましょうか?先生、すぐカルテでご指示をいただけますか?」
「はい、わかりました。前に健康診断をしたことがあるから、データは残ってるね。とりあえず助かった」
夏「じゃあ、手分けしてレントゲンに行きましょう」
――皆でレントゲン室へ向かった。
音楽事務所のスタッフたちは驚きのあまり、呆然と俺たちを見送っていた。
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