診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第18章 回復と未来を目指して

353話 続・ファッションショー

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 その日の夕方、仕事終わりに理学療法士の小林君と加納君、山科看護部長、川瀬師長にも院長室に来てもらった。
こちらは夏と桐生さんも同席。

「一体何を言われるのか?」という空気で、みんな少し緊張していた。

院長「お疲れ様。実は相談があって来てもらったんですよ。この前やったアトリウムでのファッションショーね、また依頼が来たんだ」

加納「え――そうなんですか?やったー!!」

二人で握手して大喜び。

院長「相談はこれからなんだけどね。メンズ秋冬コレクションで20名くらい必要らしい。年代は問わないって言ってたから、山野課長もOKだと思うんだよね。

それで、うちは出稼ぎはOKだから、今後は直接社長から加納君たちに電話してもらって、仕事の話を進めてもらおうかと思ってるんだけど、どうかな?」

すると、二人ともすごく戸惑った顔をしていた。

院長「ほら、荷物持ち隊も要るし、お互いに支障のない範囲で受けてくれればいい。

ただ理事は出られないんだ。正直、俺も出演できるかどうかは未定。だからモデルクラブ以外の仁科先生とか、他の人に交渉するのは自由だよ。
それも含めて“モデル業の請負”をやってみる?」

看護部長と師長がニヤニヤしていた。

「もしやるなら、プロダクションの社長に話してみるよ」

加納「あーなんだか、責任重大ですよね?」

院長「それほどでもないけど、謝礼金の交渉も含めてやって欲しいんだ。今回はお金の話は聞いてないけど、着用した洋服の一部はもらえるって話だった。

でもそれとは別に、ちゃんと謝礼金はもらわないと駄目だよね?甘く見られるから」

院長「この前は人員整理や着替え要員、荷物の見張り番も必要だった。スタッフから募集してバイト料を出したから、社長にもそれを含めて請求したんだ。

交通費も必要だろう?今回はシャトルバスを出せると思うけど、交通費は別途もらう。

あとスタイリスト。エリナさんは今、音楽事務所の専属だから他の仕事は無理。

だからプロダクションに用意してもらえばいい。やっぱりヘアやメイクは少しやってほしいよね」

山科部長「1回は出たことがあるから、大体のことは分かるじゃない?大丈夫だよ。
皆に掲示板でスタッフ募集を出せば?写真は写真クラブに任せて。

この前ショーに出た人を1人ずつ声を掛けていけばいいんじゃない?それで足りなければスカウト。ほら、最近入った村瀬さんとか佐伯さんとか、出来そうじゃない?スカウトすれば?」

笑った。けしかけてるなあ。

院長「スタッフにも謝礼金を払わないと駄目だから、その辺の交渉もやらないとね。やってみる?」

加納君と小林君がお互いに顔を見合わせた。

加納「はい、ではやってみます。失敗するかもしれないけど、何とか本番に出ればいいんですよね?ところで院長は出演していただけないんですか?一応、目玉モデルだと思うんですけど」

みんなで爆笑した!!

アハハハ――“目玉”って言われたのは初めてだよ。

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