診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第18章 回復と未来を目指して

361話 循環器研究室の引っ越し

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 2号館地下の物流に行くと、4階物流の福田さんがいた。

「おや?院長先生、珍しいですね。何か御用ですか?」
「うん、台車を借りたいんだけどね。循環器の研究室が本館の5階に引っ越すから、荷物を運びたいんだよ」

「じゃあ、机や椅子もありますよね?本棚もありますか?」
「そうだね。確かあったと思うよ」

「ちょっと待ってください、主任に電話します。OKなら私が手伝いますよ」
電話をしてくれた。

「OKだったので、ご一緒に行きますよ」
「悪いね」

彼は大きなコンビ台車に小さな台車を乗せて運んでくれた。
俺は中くらいの台車を押して行った。

幸いにも2階は静かで、引っ越し荷物で音を立てても大丈夫そうだった。

循環器研究室に行くと、もう早瀬先生が来ていた。

早瀬「ああ~院長、すみませんね。あとはこっちでやりますから大丈夫ですよ」

「物流の福田さんが手伝ってくれるというからね。一緒にやりましょうよ」

俺たちがガタゴトとやっていると、隣の臨床工学士や放射線科の技師たちも出て来て手伝ってくれた。

「皆さん忙しいのにすみませんねえ」と渡辺先生が恐縮していた。

大物の机と椅子、本棚、ロッカーをみんなで運んだ。

「あとはパソコンと本や小物だけなので、自分たちでやります」と言ってくれた。

宿直室の変わりように、渡辺先生が「すごいですねえ~こんなにきれいにしてくれたんですか?ありがとうございます」と喜んでくれた。よかったよ。

これでひとつ仕事が終わった。

昼食後にはもう部屋が完全に空いていた。よしよし。

5階はこれから健康診断科、皮膚科、処置室、爪外来、静養室になる。

宿直室が終わったから、すぐこちらの改造をやってもらおう。

廊下には明るいベージュのベンチを置く予定。
新たな処置室にはカートや薬品用キャビネット、診察用ベッドも必要だ。
よし、まだ置けない物は宿直室奥の廊下に逃がしておこう。

さらに新設に伴い、ナースを10人と看護助手を4人採用した。
男子ナースが4人いるのだが、最近は男子が増えてきた。

このナースたちは外来専属と決まっているので、2号館やサテ館、本館でも皆定時上がり。
勤務場所を固定したことで、給料をシフト勤務者より安く設定できる。
人件費の節約だ。だから応募が早かったのだと思う。

面接は部長と師長たちに完全に任せた。
俺より厳しいチェックだからね。(笑)

振り分けも看護部長たちにお願いした。もう俺はノータッチだ。


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