診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第18章 回復と未来を目指して

363話 秘策を見てろよ!

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 やっぱりね。こうなると思ったんだよ。
負けるもんか。

早速建築事務所の人に来てもらった。

そして作ったばかりの5階の休憩室を、狭くても良いから2つの診察室にしてほしいことと、4階の奥の静養室も2室の診察室にしてほしいとお願いした。

秘策で作った1室じゃ足りなかったな。

建築士「はあ?これを詰めるんですか?」

「そうです、あればいいんです。静養のベッドも4つあれば十分。後は狭くても良いので2室お願いします」

渋々測っていたよ。(笑)

どうせ使わないに決まってるんだ。見てろよ。

ただし、作る以上は机、椅子、パソコン、キャビネット、カート、処置室コーナーは用意する。

5階の休憩室の長机と折り畳み椅子はもう退散することになった。

あ~あ、青山先生に何と言われるか。憂鬱だ。
まあ「短命の休憩室」と言われたから、それでいいか。

それで、会議の内容をどこから聞いたのか、青山先生がまた5階に来た。

青山「院長、超短命でしたね?」

笑った。思わず顔をすりすりしてしまった。

院長「俺のこと、かわいそうだと思わない?」

今度は向こうが「ぷっ」と吹き出した。

青山「会議の内容はしっかりチャットで広まっていますよ~。楽しいですねえ~」

院長「遊んでんな」

青山「それでどうするんですか?」

院長「休憩室を2つの診察室にするよ。あと4階の奥も2つの診察室にする。静養ベッドは4つに減らす」

青山「はあ~なるほどね。最後の1つはどうするんですか?」

院長「今マジックがネタ切れなんだよね。なんかいい方法ある?」

クスクス笑っていた。

青山「5階の医局のそばに持ってくればいいじゃないですか?」

院長「なるほど、循環器研究室のドアぎりぎりまで持ってきて、奥の廊下を使うか?」

青山「そうですよ。狭くても文句を言わせないんでしょう?処置室も奥にあるから、それでいいじゃないですか?ただナースが足りるかどうかですね」

院長「それは提出書が来たら募集するよ」

青山「へえ~余裕ですね」

院長「最近、応募者が多いから楽勝だよ」
ふふふと笑っていた。

とまあ、この時は余裕でいたんだけど、花井部長のことだから、何が何でも予定を作って出してくるに決まってる。

負けないぞ。だからまたナースを5人、看護助手を3人募集した。

看護部長に思いっきり嫌味を言われた。

「またですか?いつ最後になるんですか?」
もう俺は頭をぼりぼり掻いて終わりだよ。

それは俺の方が聞きたいんだからさ。

せっかく今日来た建築士にまた電話した。
「えーまたですか?」
と言われてしまった。(笑)建築士泣かせだよね。

ああ~またロッカーや机、椅子、パソコンが必要になる。

桐生さんが呆れていた。

「これ本当に要るんですか?」
「俺が言ったんじゃないよ。花井部長がいるって言ったんだよ」

桐生「はい、分かりました」

追加追加の連続で、社長も呆れていたそうだ。

しかしまあ、これだけ診察室が増えれば患者ももっと受け入れが出来る。
回転が速ければ評判になる。

それにしても本館1階の診察室一覧や医師名を入れるのに大変だ。

名札を差し込むだけでいいんだけど、診察室を増やすとなると想定外だから、どうなるんだろう?
はみ出るようならボードそのものを作り直しだ。

俺は知らない。理事に考えてもらおう。

あーでも看護部長からまた文句を言われるな。

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